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アール・ヌーヴォーの装飾磁器~岐阜県現代陶芸美術館にて

2016年01月16日 | 

 例年の行事であるセンター試験の試験監督を、人数調整の関係で免除してもらえた本日、有意義にこの一日を過ごすため、友人のS氏のコレクションがたくさん展示されている展覧会「アール・ヌーヴォーの装飾磁器~ヨーロッパの名窯 美麗革命!」に行ってきたのだった。場所は、多治見にある岐阜県現代陶芸美術館である。浜松から高速を使って約2時間。それほど遠い場所ではない。
 S氏とはバリに毎年調査に行くことから、彼の西洋磁器のコレクションについていろいろ話には聞いていたし、これまでにもS氏のコレクションの展示を東京でも見ていたことから多少はその知識があったのだが、今回は1900年前後のアール・ヌーヴォー期の西洋磁器の発展とその展開を知るには本当に面白く、わかりやすい展示だった。S氏のコレクションはもちろんすばらしいのだが、そういう視点ではなく、この時期のヨーロッパにおいて装飾磁器がどのような試行錯誤により発展をとげていったのかをその展示品からいろいろと学べるのである。実はこの展覧会を見る前にS氏から図録をいただいていたので、一通り読んで予習をして見たのであるが、やはり現物の力は図録とは比べ物にならぬ。
 ところでこの会場である岐阜県現代陶芸美術館には初めて出かけたのだが、驚くほど山の中にある。しかも多治見の駅からは土日祝日でなければ、美術館の目の前までバスが行かず、それも1時間に1本。ある意味、無茶苦茶不便である。しかも山の中腹にあるからすこぶる寒い。だからこそこの時期に来るのは、本当に「見たい」と思う方だけだろう。それでも一見の価値がある美術館である。車止めから博物館までは通路になっているが、そのサウンドスケープも現代陶芸美術館ならではの志向がこらされているのだ。

 ちなみにこの展示、以下の日程に各地を巡回する。ぜひ、ご覧あれ。
  岐阜県現代陶芸美術館 2015年12月19日(土)~2016年5月8日(日)
  三井記念美術館(東京)  2016年7月6日(水)~8月31日(水)
  長崎歴史文化博物館     2016年10月29日(土)~12月4日(日)
  細見美術館(京都)        2017年2月28日(火)~4月9日(日)

  

 

 

 


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