Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

影絵風の切り絵

2009年06月05日 | 家・わたくしごと
 ワヤンつながりというわけではないが、先週、Yahooオークションで影絵風の切り絵を落札して、それをかみさんが買ってきた額縁に収めた。額縁も黒だし、なんとなくシックにまとまってわが家の壁に飾られている。
 不思議と「白黒」の世界に魅了されてしまう。バリのワヤンは、炎の橙色が投影されるために、正確にいえば「白黒」の世界とはいえないのだが、それでも人形は影が映るだけでその色は全く見えない。バリのワヤンに魅了されたのも、そんな白黒の世界が好きな故か?
 白黒の世界は、そこには付されていない彩色をその想像の世界で自由に行うことができる。この切り絵だって、それは表面的には黒かもしれないが、ヨーロッパの女性や子どもの淡いカラーのドレスの色や、花々の鮮やかさを自由に思い浮かべることができる。今日と明日の花の色を変えることだってできるのだ。
 影はそこに実物があるからこそ存在する。実物は現実なのかもしれない。しかし、それが影である以上、複数の現実を思い描くことが可能なのだ。だから私は「影」を愛する。究極のリアリズムでありながら、それは空想可能なリアリズムでもあるから。

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