大人の修学旅行の宿泊先はなぜかサヌールと決まっているのである。これまでもサヌールのホテルを転々としたのだが、やっぱり今回もサヌールになった。この町の魅力は何なのか、と聞かれても即座には答えられないのだが、きっと、あの「寂れ感」がいいのだと思う。だからといって「寂れている」ということではない。サヌールは周辺の観光地にくらべれば「寂れ感」がずっと維持され続けているのである。そして、あの絵に描いたようなお土産屋の長屋が、やっぱり今だに存在しているからである。
サヌールに宿泊して朝焼けを見ることは、Pのミッションだった。前日は結構遅くまで「ミーティング」をしたのだが、僕は目覚ましもかけずにちゃんと朝6時にはスッキリと目が覚めた。少し明るいくなった時間に一人で海岸へ散歩に出たのだが、残念ながら曇り空。素敵な朝焼けとまではいかなかったが、海岸沿いの散歩道をゆっくり歩きながら、時々顔を出すまんまるの太陽のさまざまな色模様を楽しむ。
ちょっど一時、黄白色の太陽の見えた景色がこれ。遠くにはバリのおじさんが海岸に座って、ぼんやり朝焼けを眺めていたのが印象的だった。ちょっとホテルのプライベートビーチの傘が開かれる時間。ぼんやり朝焼けを見ながら、「フーッ」と大きく息をはいたら、なんだか悩んでいた面倒なことすべてが、どうでもよくなった気がした。そんな至福のひとときは刹那的で、一時だけってわかっているのだけれど、それでもそんな瞬間が人間には必要なんだと思う。
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