以前、浦添市美術館でワヤンの人形展を開催していただいたとき、学芸員のモーちゃんとともにバリで人形の制作過程の撮影をしたのだが、そのとき注文して、浦添市美術館で展示したのがこの写真の人形である。
人形といっても完成形にいたるまでの途中経過で、当初、依頼された側もなぜこんな未完成の人形が必要なのかわからなかったという。研究者の私にとっては大事な資料であるが、こんな人形を持っているのはたぶん私くらいしかいないのではないか。
それにしてもこの資料がまた浜松で展示できるとは思わなかった。ちなみにこの人形はクリシュナである。ただ完成形(といっても支え某はつけられていないが)の人形の緑色は好みではない。私がふだん使うクリシュナはもっと深い緑なので、この明るい色だとさすがに感情移入はできそうにもない。