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2m用BPFの製作

2023-02-16 16:24:20 | アマチュア無線

 QucsStudioを用いて、2m用BPF(3次チェビシェフ型)を製作しました。通過帯域幅を狭くするとC2が0.5pFなどと小さくなり過ぎるので、通過帯域幅を広くしました。製作するにあたって、C1=C3の値が切りの良い100pF前後になって欲しいものです。このためには、通過帯域幅を45MHz程度にすれば良さそうです。通過帯域を128~160MHzとすると、C1=C3=99.47pF、L1=L2=12.43nH、C2=2.487pF、L2=497.4nHとなったので、これに合わせて製作すると、通過帯域の中心周波数が124MHzとなり、この周波数でS21=-1.7dB、S11=-12.4dB(SWR=1.52)となりました。なかなか計算通りには行きません。

 試行錯誤の結果、通過帯域少し高く140~185MHzにすると、C1=C3=101.4pF、L1=L2=9.65nH、C2=3.47pF、L2=281.8nHとなりました。C2には5pFのトリマコンデンサ、L2には、線径0.8㎜長さ194.3㎜のポリウレタン線を直径9.5㎜のパイプに6回巻き(D=10.3で設計)L=8.8mmとしました。L1/C1およびL3/C3の共振周波数は調整できないので、これが肝だと気づきました。VNAuhfでLC共振周波数を測定しながらカットアンドトライを繰り返しました。最終的に、L1=L3は、線径0.8mm長さ16㎜にカットして、φ4.0のドリルビットを利用して馬蹄形に整形し端部の断面間の距離は3.0㎜として100pFのセラミックコンデンサのフォーミングされて狭くなっている部分に半田付けしました。結局L1=L3は鮎釣りに使うハナカンのような形になりました。


 最終的に調整した結果、144.12MHzで挿入損失(S21)が-2.7dBになりました。S11は145.6MHzでディップし-12.1dB、SWR=1.64でした。L2やC2を調整してみましたが、S11のディップ周波数を144.1MHzに近づけるのは困難でした。下手に触ると、144.1MHz付近のS21が悪化するので、このあたりで手を打つことにしました。受信用に使用するので、挿入損失が多少あっても、帯域外の信号を低減することでS/Nが向上すれば良いのです。

 来週には月が近地点を通過し、EMEには適したコンディションになるので、製作したBPFをSDRの前段に設置して効果を確かめたいと思います。ヘリカルリゾネーターを使ったBPFでは挿入損失を1dB以下にできるらしいので、今後チャレンジしてみたいと思います。

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