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月面反射通信の回線設計書

2022-02-03 12:31:00 | アマチュア無線

 昨日、電子申請Liteを使って、430MHzでEMEをするためにアマチュア局の変更申請を提出しました。めっちゃスピーディーに処理されて、当日中に電波防護関係の書類の補正および回線設計書の追加提出を求められました。
 2年前に144MHz帯でEMEのために500Wの変更申請を提出した時には、回線設計書の提出は不要と言われたので作成しませんでした。今となっては記憶が定かではありませんが、単に提出を忘れて、総通もそれを見逃した・・・なんていうことでは無かったと思うのですが、今更そんなことを引き合いに出しても仕方がありません。追加提出を求められたら、応じるまでです。
 資料を探していたところ、以前、ローカル局の小山さんに戴いたJK1IQK鈴木氏作の「局免印刷」を利用したいと思って、再度、小山さんからZIPファイル一式をメールで送ってもらいました。しかし、OSのバージョンが違うとかで、インストールできませんでした。
 仕方がないので、「局免印刷」の通信回線設計書のプリントアウトしたものを元に、OpenOfficeを使って、自分で関数を入力して計算できるようにしました。
 この過程で、印刷されている数式に一部誤りと思われる部分があり、修正しました。
誤りの部分とは⑤Tr=(NF-1)*290の部分で、正しくはTr=(F-1)*290ただし、F=F=10^(NF/10)としました。
出典(https://www.digikey.jp/ja/blog/i-understand-noise-figure-but-how-did-noise-get-a-temperature)
 次の表が、今日、作成した回線設計書です。

 一応500Wの免許を得るための計算書ですが、これを使って送信電力を変化させてシミュレーションしてみました。送信電力が50Wの場合、S/N比が-5.81dBとなります。やはり50Wではエコーを聞くのが難しい訳です。200Wで0.21dBとなりノイズレベルぎりぎりです。500Wで4.19dBになり、ノイズよりも少し浮いているという感じでしょうか?
 50Wで430MHzのEMEに挑戦したことがありますが、HB9QなどのビッグガンとQSOできたのみです。HB9Qの場合は、直径13.8mの巨大なパラボラアンテナなので、430MHz帯でもゲインが31dBi位はあるでしょうし、出力も1kWあるかもしれません。これらの数値を計算書に当てはめてみると、S/N比は16.5dBとなり余裕で受信できる訳です。
 このシミュレータを使って、1200MHz帯での回線設計をしてみました。アンテナのゲインを30dBにして送信電力を100Wにすると、S/N比は4.29dBになります。200Wにすると。3dBアップの7.3dBになりました。
 悪乗りして、10GHz帯での回線設計もやってみました。直径1.8mのパラボラアンテナのゲインを41.5dBiとして、送信電力を30WにするとS/N比は3.89dBになりました。このアンテナだと、最低でもこれくらいのパワーが必要なんでしょうね?マイクロ波帯の知見が乏しいため、損失などはいい加減な値なっている可能性が高いので悪しからず。
 10GHz帯で簡単に免許が受けられる2Wの空中線電力でEMEをしようとすると、アンテナのゲインを13dB位アップする必要があります。直径が8m位あれば、そういう値になりますが、個人レベルでそんなアンテナを保有することは無理なので、パワーアップする方が現実的です。

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