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院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

システムエンジニアという職種

2014-01-17 06:15:35 | コンピュータ
 私が大学生のころ、すなわち1970年代初めには、システムエンジニアは大変な高給取りだった。今の価格なら年収4,000万円ほどになるだろう。

 なぜかというと、コンピュータ技術者が細分化されておらず、システムエンジニアはプログラミングはもちろん、システム設計や、果てはマシンの修理までしなくてはならなかった。すべてができる人材は少なく、売り手市場だった。彼らには数学科出身者が多かった。私が大学でコンピュータを教わった先生も数学の助教授だった。

 システムエンジニアはスピードを速くするために、アセンブリ言語でプログラミングした。だから、トランジスタで組まれた回路の、どこがレジスタでどこがスタックかといった知識が必要だった。

 コンパイラはすでに実用化されていた。システムエンジニアはコンパイラの中身を知っていた。そのため、彼らはXの2乗と書くべきところを、X*Xと書いた。Xの2乗と書くと、コンパイラはXのπ乗でも計算できるルーチンに入ってしまい、計算時間が何十倍もかかるからだ。X*Xなら掛け算のルーチンですむ。

 今、システムエンジニアは高給取りではない。現在の高給取りは、ビッグデータを扱える人物である。それでも5年後には普通の月給取りになるだろう。それだけ技術の進歩が速いということだ。