大分県議会議員・なかの哲朗です(^_^)

大分県議会議員の中野哲朗です。
誠心誠意、全身全霊をかけてがんばります👊

上・中津江地区公共福祉施設の整備について

2021-07-07 22:03:27 | 日記
令和3年7月7日(水曜日)

昨年の7月7日は、前夜から降り続く大雨により、三隈川の氾濫が発生した日。昼間、いったん小康状態となり、安堵したのもつかの間。夜半から未明にかけて、再び大量の雨。公の機関が発出する正確な情報をシェアしながら、緊張感溢れる1日だったことを思い出します。

今日は山陰地方を中心に被害が出ており、不安な夜を迎えていると思います。お見舞いを申し上げます。島根には、大学の後輩で、済生会で一緒に仕事をした後輩がいて、心配しています。

さて、昨日に続き、6月議会の一般質問(6月16日)の3項目について、報告してまいります。

2回目の今日は、≪上・中津江地区公共福祉施設の整備について≫


○中野 上津江地区と中津江地区の公共福祉施設の整備に関しては、平成27年3月策定の第6期日田市高齢者福祉計画以降、市の各種計画で整備方針が示され、中津江の高齢者生活福祉センター「安寿苑」と上津江の高齢者生活福祉センター「やすらぎ苑」を「統合・縮小」する方向で協議が重ねられたと認識している。

令和3年度の当初予算編成に当たり、福祉保健部が作成した実施計画の書類では、その事業名が「上中津江地区福祉保健施設移転整備事業」と記され、本年2月、市議会に提案された当初予算では「中津江地区福祉保健施設移転整備事業」と明記されている。また、先日の市議会教育福祉委員会では、4月28日に上津江地区振興協議会、4月30日に中津江振興協議会を対象に「上・中津江地区公共福祉施設整備に関する説明会に向けた協議」を行ったとの報告があった。

このように、計画策定段階では「上・中津江」、予算審議は「中津江」、そして地元説明にあたり再び「上・中津江」と事業名が変えられており、このような経過となる意図が理解できない。事業の名称が一貫しない理由を説明願う。

●福祉保健部長 本事業は、上中津江地区の福祉保健施設に対する防災面から、市の責任の中で、より安全な場所に移転したいという基本的な目的は、当初から変わらず、全体計画はあくまでも上中津江地区の名で統一を図ることとしている。そうした中、令和3年2月の上津江地区の住民説明会において、計画に反対の御意見も多くいただいたことから、市として、上津江・中津江両地区の高齢者生活福祉センターの統合移転の必要性について、考えを改めるものではないものの、上津江地区の住民の皆さんに説明が十分尽くせていない中という状況でもあり、御理解いただくには引き続き協議が必要であるとの判断に至ったもの。しかしながら、令和2年7月に被災、全壊した中津江高齢者生活福祉センターの入所者には、緊急的に、上津江高齢者生活福祉センターに移転していただいている状況もあることから、速やかに、より安全な場所への移転再建を行う必要があるため、当初予算案として議会上程した事業の名称については、そうした経緯と、事業予算内容の整合を図るべく、急遽、中津江地区福祉保健施設移転整備事業と改めたもの。


○中野 3月定例会のこの事業の予算案の審議審査を見て、これは、特定地域の施設整備の問題ではなくて、日田市の行政運営全般の問題であると感じた。行政に対する市民の信頼が、事業の推進力、原動力になると考えるが、津江地域はもちろん、市民の皆さんが違和感、不信感を持つような事業の進め方でもあると思った。そこで、『信頼と合意』が大事だという観点から質問する。


○中野 上津江地区のデイサービスについて、2月10日の上津江地区住民説明会では、経営上難しくなってきたので、統合により収益率を上げて、サービスの維持を図りたいという理由で、上・中津江の全面的な統合を進める方針が示された。一方、2月22日の中津江地区住民説明会では、上津江の居住棟部分は、中津江と統合するものの、サービスの統合について、引き続き協議していくという方針が示された。両地区への説明に矛盾はないのか。

●部長 上津江の御意見も含めたところで、我々としては何かいい考えはないものかというところで、思案をしておるところ。そういう中で、そこで一つの答えを持ってというわけではないが、それも含めて、協議をしたいと。いろいろと検討する中で、そういった発言になってしまった。私の発言が両方に同じようなことを、申し上げてこなかったというところは、非常に反省をしており、今年度に入り、中津江・上津江両地区に対して、同じ資料を使って、同じ内容の説明をしていくことを心がけている。


○中野 3月定例会の本会議において、中津江の住民説明会で「2月22日に申し上げた内容について、振興協議会の役員さん方に限られるが、そういった方に確認した上で申し上げた」といった部長の答弁があった。2月18日の上津江地区の振興協議会に、部長も出席をしておられるようだが、この席で、市の方針に示されていた「サービスの統合について、引き続き協議していく」、いわば、方針転換だと思うが、この内容を明確に説明したのか、してないのか。

●部長 具体的にこういう考えがあるということを申し上げたわけではなくて、サービスの在り方について、検討をしてみたいという発言はそのときにした。


○中野 3月定例会の教育福祉委員会で、予算の採決後であったが、「変更点について説明をして確認をとったかどうか」を中島議員が質問し、部長は、そういう発言をしていないということはお認めだった。また、言い回し、表現が、不適切であったとも述べておられる。結果として、本会議での部長の答弁が、地域の混乱を招いて、不信感を募らせ、また、採決に臨む各議員の判断にも、影響を及ぼした可能性がないとは言い切れない。議会は、答弁者が、個人的な思いを述べる場ではなくて、それが市の公式見解となると考えるので、もし、事実と異なる発言があれば、誤りを認めるべきじゃないかと私は思う。今後、地域住民の皆さんとの対応を継続して、信頼と合意を得る必要があると考えるが、3月定例会本会議での発言を訂正する考えはないか。

●部長 3月議会、この議案に関して、私の発言が、曖昧というか、はっきりしない、例えば何々だったと思うとか、そういった発言がかなり多かったということは事実だと思う。非常に混乱をさせてしまうような発言があったということを感じており、その辺については、今後は、そういうことがないように、地元での説明会も含めて、しっかりと発言を残してまいりたい。


○中野 今後は、そうありたいということは、十分理解できるが、議事録にも残っている発言であり、撤回する考えはないかを、もう一度伺う。

●部長 個別の部分を訂正する、訂正しないというところについては、今ここで、なかなか申し上げない部分もあるが、全体として、3月議会の答弁が、わかりにくかったというところについては、お詫びを申し上げたい。


○中野 上津江のデイサービスについては、2月10日、2月22日の説明会以降、どのような協議、検討を行ったのか。また、その結果はどうだったのか。

●部長 3月議会が終わった後に、その結果について、上津江・中津江の振興協議会の役員さん方に、お話に行った。では、今後どういう形でというお話をさせていただいた時に、これまで我々のほうから、防災面からという話はしたものの、具体的なものがなかなか見えにくいと。まずはそれをしっかり示してもらわないと困るという御指摘もあった。どちらかというと、理念的な部分の多い説明にもなっていたので、次の説明会の時には、図面等あれば、お示ししたいということでお話をした。それを、4月末に両地区の協議会の役員さん方に、資料を作ったので、地域の住民の皆さんに説明会でお示しをしたいという提案をさせていただいた。コロナの関係で、なかなか集会が開けない状況にあり、時間も下がってしまったが、今月の上旬、中津江に説明に行き、昨日、上津江振興協議会の役員さんのお集まりで、住民の皆さんに説明会を開きたいので、日程調整等のお願いにお伺いをした。


○中野 3月定例会以降の経過は、十分わかったが、質問したのは、上津江のデイサービスの取扱いについて、その結論がどうなったかという点であり、答弁願う。

●部長 今後、上津江の説明会があるまでには結論を出したいと思っている。今、検討をしている最中である。


○中野 上津江のデイサービスについて、市と上津江地区振興協議会、つまり、市が振興局管内に設置を進めようとしている住民自治組織の間で、部長の言葉を借りるなら、「お互いの認識の違い」ということで、地域の混乱があったというふうに認識しているが、今後、この事業と住民自治組織との関わりを部長はどのように考えているのか。

●部長 市、業務を委託する社協さんとの協議をやりながら、どういった形が最善なのかというところの協議を、まずは今後必要だというふうに思っている。


○中野 住民自治組織は、「地域でやることを住民自らが決め、それを実行する組織」であると市のホームページでも紹介されている。上津江の場合は、振興協議会の会則を読むと、「地区の住民が相互に協力し、連携を図りながら、いつまでも活き生きと暮らせる地域づくりの促進」を目的として、その活動内容には、住民の健康と福祉の増進、文化・教養の向上、生活環境の保持や改善、青少年の育成、防災・防火・防犯などが掲げられている。一方で、上・中津江地区公共福祉施設の整備については、市が各種計画の中で推進しようとするものであり、こうしたことを合わせ考えると、この事業に関しての地域住民の意見集約、合意形成については、住民自治組織ではなくて、市が主体的に行うべきものだと私は考える。この点について、部長はどう考えるか。

●部長 まず、我々が振興協議会の皆さんにお願いというか、入口として、窓口が必要だとい思っていたので、そこを振興協議会の皆さんにお願いをしたところであった。


○中野 窓口をお願いしたという答弁だったが、意見集約、合意形成については、市が主体的に行うという考えでよろしいか。

●部長 窓口になっていただいた中で、こちらの方で集約した意見について、最終的にそれも含めて最終的な判断は市がするべきものだというふうに思っている。


○中野 平成29年度に、市は振興局管内でアンケートを実施をした。その際、上津江地区の住民アンケートでは、「移動に関すること」「介護の相談ができる場」「消火対応」「農地、山林などの維持管理」「特産品の開発や産品を販売する活動や場所」への対応が優先的に求められるという回答だった。したがって、こうした地域課題を解決するための住民自治組織であると認識をしている。また、中津江・上津江で住民組織を立ち上げた際、新たな組織をつくるのではなくて、振興協議会の再編を行った上で、住民自治組織の機能を追加する形で組織を立ち上げたと記憶している。その理由の一つが、役員の負担を軽減することだったはず。これまでの議論の経過を見ると、振興協議会の役員さん方に、非常に重い負担がかかっているように思えてならなかった。したがって、長寿福祉課をはじめとする福祉保健部、また、振興局を所掌する企画振興部の連携を強化して、地域との丁寧な対応を重ねていただきたい。


○中野 一般質問があるというタイミングで、昨夜、部長が上津江地区の振興協議会に出席をしたというふうにお聞きしたが、どのような案件だったのか。

●部長 コロナの関係で偶然、昨日になった。中津江・上津江両地区に同じ資料を使って、今、市がこういうものを提案しているというものをお示ししたいと考えており、中津江は先日終わった。まだ、上津江の方に出来ていないので、その説明の日程を、ぜひいただきたいというお願い、そして説明する内容をお話に参った。


○中野 先日、教育福祉委員会に提出された資料には、今後の進め方という項目がある。一つが住民説明会の開催で、6月4日、中津江ではもう既に開催済みと、上津江は、先ほどデイサービスの結論が出て、開催という答弁があった。もう一方で、アンケート調査の実施という項目があったが、どのような手法で行うとか、具体的な調査の方法等、検討してるものがあるか。

●部長 4月末の振興協議会との話の中でも、アンケートをどういう形でとるのか、もっと言えば、市が主体となってやるのか、それとも、地元が主体になってやるのかについて、お話をしたが、結論としては、はっきり、その場では出ていない。いずれにしても、次の説明会を開くときには、決定をしておく必要があると思っている。


○中野 3月定例会以降、市長はこの案件にどのように向き合ってきたのか。また、これをどのように決着を図ろうとしているのか。

●市長 これまでの意思決定、意思の確認等が、非常に曖昧な部分もあったと感じている。事実として決定したこと以外の報告は持ってくるなということで、そこをきちっと整理するようにと指導しており、今、そこを持った上で、意識した上で、様々の説明に行っていると報告は受けている。この件に関して、そんなに先送りできるようなものでもないと考えている。早い意思の確認をした上で、この施設の実行を進めていきたいと考えている。


○中野 市長は、事実として決まったこと以外の話は、持ってくるなということだったが、市の代表者として、この福祉施設の整備に関して、やはり津江地域に足を運び、住民サービスの拠点づくりのため、地域住民との対話をしっかり重視して、行政の責務を果たしていただきたい。