【ストーリー】
南町奉行・榊原は、役人と業者の癒着を防ぐためという名目で再三に渡って役所内の配置換えを行い、その度に問屋筋から冥加金を巻き上げ私腹を肥やしていた。
榊原の配下で筆頭与力の秋月は、これに乗じて廻船問屋・三州屋の身代を乗っ取ろうと画策し、ついに三州屋夫婦を自害に追い込む。
これを恨んだ三州屋の娘・おくみは湯女風呂に身売りして金を作り、新次に仇討ちを依頼する。
【知ってるゲスト】
織本順吉、須賀不二男、宮部昭夫、石川えり子
【名シーン】
①民謡チャンチャカチャン
冒頭の宴会シーンで歌われる歌。
なかなか耳に残る愉快な歌だなぁと思ったら「演歌チャンチャカチャン」という当時けっこうヒットした歌のアレンジみたいで、歌っているご本人も現代パート、江戸パート両方で登場しています。
という具合に今回は正八がしらけ鳥を口ずさんだり、空桶(カラオケ)、御駕籠札(タクシーチケット)など必殺ならではの現代ネタもたくさん登場します。
↑私しっちゃかめっちゃかだ~♪
②新次のモテ設定
おせいの元で稽古を終えたおくみが新次と出くわす。
おくみ「あら、新さん!」
新次「おくみちゃん、今日はもう終わったのかい?」
おくみ「うん。ねえ、新さん、一緒に弁天様行かない?」
新次「ダメダメ、俺忙しいんだ」
おくみ「照れちゃって、ねえ行こうよ」
新次「またこん次にしよう」
おくみ「あたし今が食べごろなんだからさぁ!」
おせい「おくみちゃん!」
おくみ「は~い、じゃあ新さん、今度ね」
おせい「はぁ、もう全く近頃の若い子と来た日にゃもう…末恐ろしい!」
↑この当時の梅宮さんは40歳。
メタボの普通のおっさんにしか見えないが、なぜか若い娘にモテる設定…。
③秀英尼のお金の使い道
正八は募金活動をしている秀英尼に尋ねる。
正八「ねえ、俺前から聞こうと思ってたんだけどさ、この集まった金これ一体何に使うの?」
秀英尼「この収益金は恵まれない人々のためと、私の生活費に充てられます」
正八「なるほど。それじゃさ、あの~食う物と生活の面倒見たら俺にすがってみる気ある?」
ジャ~ン!女の子がドラを打つ。
秀英尼「さようなら」
正八「はい、さようなら…」
↑生活費ってあんた(笑)
④主水、仕事を嫌がる
奉行と与力の殺しに躊躇する主水は金を受け取ろうとしない。
金を受け取ったおせいと新次は帰り道で話し合う。
新次「おい、もしあの八丁堀が…」
おせい「その時は…」
二人の前に正八が現れ、後ろを示す。
後ろに現れた主水の手には一両が…揃った商売人たちは仕置へ向かう。
↑大好きな小判を目の前に、布団をかぶりジャミラ状態になる主水さん。
↑どうせ仕事するんだから、さっさと受け取りなさい!
⑤お奉行の栄転
厠で用を足す奉行の口をふさぎ、主水が言う。
主水「お奉行、オランダへの栄転が決まりました」
主水は奉行を当身で気絶させ、便座を通して正八へ。
正八は奉行を箱に詰めると、それを南蛮船の荷物としてオランダへ送ってしまう。
↑この頃にしては珍しい殺さず罰を与えるパターン。
この後お奉行はどうなったのだろう?