必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第12作 江戸P・必殺商売人 第03話「むかし夫婦 いま他人」

2016年02月21日 | 第12作 江戸P・必殺商売人



【ストーリー】

四年前の京都…仕置人であったおせいと新次夫婦は、少女を弄び人に売りつけていた公家侍・松原伊織を仕置しようとするが、誤って別の男を殺してしまう。
松原伊織には逃げられ、以後、二人は離縁し仕事からも足を洗ってしまったが、この件は二人にとって未だにトラウマとなっていた。
その頃、芸者の菊丸が乳飲み子を残し行方不明になる。
主水たちが調べたところ、菊丸は世間で善人と名高い上総屋利平ヱの囲われ者になっていたが、やがてその菊丸の水死体があがる。
主水はおせいたちの制止も聞かず、上総屋利平ヱを疑い彼を仕置しようと動き出すが、実は菊丸を殺したのは菊丸の夫である佐久良平馬であったのだ。
佐久良は若い女を食い物にしては仕官のために人に売り飛ばす悪党だったが、彼は四年前は京都にいたという。
佐久良の正体が松原伊織だと気付く仕置人たち…おせいと新次は、松原だけは自分たちが始末したいと申し出る。

【知ってるゲスト】
中条きよし、西田良

【名シーン】
①おせいの悪夢
    京の町でおせいと新次は一人の侍を仕置する。
  侍「俺は違う!松原伊織ではない!人違いだ…人違いだ…人違いだ…」
    悪夢から目覚めるおせい。
 新次「また見たのかい?例の夢を」
おせい「何か言ったかい!?」
 新次「いや…」
おせい「京都の空が血の色みたいに真っ赤だった…」
 新次「昔のことは忘れろ」
おせい「でも…たった一度の間違いが…あの間違いさえなきゃ…」

↑二人が仕置人を辞めるきっかけとなった事件。
 特におせいさんにとっては相当のトラウマのようです。


②中条さん、必殺シリーズ初登場

↑お、三味線屋の勇さんじゃありませんか!よっ!色男! 
 すでにこの時点で主水、おかよとも顔合わせ済みだったとは。
 ただし中条さんは客演のときは悪役が多くて、今回も相当ゲスな役です。


③主水、やる気を出す

 主水「こんな寒い晩に子供のことを想って、素足でお百度参りをしてる菊丸の姿が、
    俺はこの目に焼き付いて離れねえんだ。
    俺は上総屋のイロガキをやる。お前たちも頼むぜ」
 新次「他人の色恋沙汰にちょっかい出す前に、もう一度洗い直してみた方がよかねえか?」
 主水「何をぉ!?」
    新次につかみかかる主水を、おせいが止める。
おせい「ちょっと…ちょっと、中村さん待ってください。
    女というより母親っていうものは、まだお誕生日も来ない赤ん坊一人残して
    身投げするとは思えないんですけどねぇ…」
    やはりもう少し調べてみようと提案するおせい。が、主水は一人いきり立つ。
 主水「ああ、そうかい。あ~いいやいいや、もうお前たちには頼まねえや。上総屋は俺一人で殺る。
    手前たちみたいなヘボと組んだ俺が間違いだったんだ。菊丸の弔いだ、俺一人でやる!」
    主水が出て行き、正八も仕方なく後を追う。
おせい「新さん…このままじゃ、もしかしたら中村さんは、あたしたちの二の舞踏むかもしれないよ」

↑主水とおせいたちの間にはまだ若干の距離感が。

④佐久良の正体は?
    菊丸の事件の下手人は上総屋でなく、佐久良だと知る主水たち。
 主水「俺もやばかった…もうすんでのところでただの金持ちの助平ジジイやっちまうところだった。
    さっきは悪かったな。勘弁してくれ」
 新次「いいんだよ。別に何かがあったってわけじゃねえんだから」
おせい「今だから言いますけど、あたしたちハラハラしてたんですよ。
    中村さんも私たちと同じような間違いを起こしやしないかと思って」
 主水「間違い?」
    四年前の事件を主水たちに聞かせるおせい。
 正八「で、どうしたの?その公家っていうのは」
おせい「松原伊織ですか?」
 正八「うん」
おせい「逃げちまって、いくら探しても見つからずじまい…」

 主水「佐久良兵馬も四年前は京都にいたぜ」
 新次「なんだと!?」
 主水「女を食いものにする手口も似てるし、ひょっとしたらその野郎の仕業かもしれねえな」

↑先ほど揉めた新次にちゃんと謝る主水さん。

⑤おせい&新次殺しシーン
 松原誰だ!出てこい!」
おせい「松原さん…あなたに弄ばれ喉を突いて自害した京都の姉小路の娘、あやでございます。
    菊丸さんもいますよ、さあこちらへどうぞ…」
    おせいの影に斬りかかる松原。姿を現すおせいと新次。
 松原「執念深い奴!決着をつけてやる!」
    戦いが始まる。激しく抵抗する松原であったが、新次によって動きを止められる。
 新次「おせい!」
    背後から松原を襲うおせい。新次もトドメの一撃を加える。
    ついに悲願の仕置を達成し、おせいは力が抜け座り込んでしまう。
    おせいを優しく抱きかかえる新次。

 新次「おせい!しっかりしねぇ!」
おせい「新さん…やったんだね、あたしたち…」
 新次「ああ、やったぜ…」

↑離婚するきっかけにもなった仕置に終止符を打つ二人。
 この先、二人の関係はどうなるんだろう?