脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

精神病者のいう「辛(つら)い」について。

2013年03月30日 11時05分02秒 | 精神障害
毎度の家族ネタになってしまったが、前回投稿した時点で「眼振」につ
いて私なりの誤解があったようだ。昨日、大学病院の耳鼻科医師に伺っ
た処、眼振は眼球の痙攣でもなければ、自律神経失調によって起こるも
のでもないと言われた。

私の母親のケースだが、眼振は脳への血流不足が原因であり、眼振から
めまい様やふらつきの症状が起きているという説明だった。その処方薬
が苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)であるという。私の母の眼振
は病的レベルだという。前に救急搬送されたときに対応してくれた医師
とは、やや見解が異なるようだ。

私の母親は精神病(うつ病)持ちであるが、本人が切羽詰った時に訴える
「辛い、苦しい」という言葉は、眼振によるめまいのことではないよう
である。耳鼻科でもこの「辛い、苦しい」はめまい患者のものではなく、
精神科系のものだという判断だが、私も同感だし、本人もそうだと認め
ている。

では、精神病者の「センセイ、辛い! 苦しいんです!」とは、何がど
う苦痛なのだろうか? 私なりに経験から考えてみたのが、下記の3タ
イプである。ここでは、人生が辛いとか、ある体験だかトラウマが辛い
のような観念的なものは除外します。

① 神経症の辛さ ‥‥ どうしても我慢できない事を我慢している辛さ
           であり、ストレートなイライラ感と細かい事に
           神経が回らない状態である。怒りも強い。
          ※ ドグマチールのようなメジャー安定剤が効く。

② 薬の副作用或いは薬の未消化に現れる「辛い」
         ‥‥ イライラ感は同じだが、前者はアカシジアのケ
           -スで、強烈にイライラして部屋中を歩き回る
           ような状態。断薬・減薬すべきかもしれない。

            後者は、寝不足時のような、頭にもやが架か
           ったようにボーとした感じの、ややぼやけた辛
           さ。イライラ感は、波のように押し引きする。
          ※ 抵ヒスタミン剤が効く。(寝ると治ること有)

③ 自律神経失調的、体の調整が壊れた、不定愁訴の「辛い」
         ‥‥ これのイライラ感は、一番表現がし難いのだが
            頭の中にサーと白い霧を降り注がれたような感
じである。
            自分の身の置き場が判らない、方向感覚を喪失
            して迷子になったような、不明な気分に陥る。
          ※ タスモリンのような抗パーキンソン薬が効く。

以上は、私の経験からの感覚と意見、実際に効き目があった処方薬を記し
てみた。この精神病者の「辛さ」感覚や表現は当然個人差があるものと受
け留めて下さい。このブログの訪問者には、精神科系の方々が多いような
ので、試みにまとめてみたものです。

他にも、うつ病患者固有の辛さだの、その他「辛さ」のバラエティはある
のかもしれませんけど、何らかの参考になれば、幸いです。
(ちなみに、私の母親の口にする「辛い」は何なのか、未だ不明です。)


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