「人類滅亡」は今。

某ＴＶ番組で、この数十年間に日の出の太陽の位置がズレ始めていて、
それは地球の地軸の傾きが変化しているせいだ、と言ってた。更には
地軸の傾きの変化こそ、近年の地球規模の異常気象の原因であるとも。

異常気象の原因が、地球温暖化ではなく、地軸の傾きが原因とは初めて
聞いて面白いと思った。が、本当なら不気味な話である。地球の磁場の
逆転であるポール・シフトだとか、フォトン・ベルトに、フォトン・エ
ネルギーによる人類進化(或いは滅亡)だのも、最近聞こえる話である。

私は不思議大好きなので、この手のオカルト(?)的教養は少しはあるが、
ポール・シフトやフォトンは措くとして、地軸の変化は本当だろうと思
う。地球も宇宙の中で生きて活動している、巨大な生命体のような存在
だと思う。その中に人類や動植物がいつまでも安全に守られる保証など
ないのである。


私も若い頃、「人類滅亡」の話が好きだった。現在が八方塞がりで未来
にも希望がないとき程、「人類滅亡」に興味が湧き興奮するのである。
「人類滅亡」とは、負のエネルギーでヒトを奮い立たせ、何とか現実を
乗り切る栄養剤か、(現実嫌いの毒を中和する)解毒剤だったのである。

人類はあと２千年位したら(個人的には)滅亡している気もするが、明日
ポール・シフトが突然起きる訳もなければ、フォトン・ベルトに突入し
たら近々人類に超能力が備わる訳もなかろう。ヒトビトは淡々と８０年
程生きては死ぬことを繰り返すだけである。

若者のカネ離れならぬ、カネの若者離れだという。カネの方が若者から
逃げて行くらしい。税金と高い社会保険料を引かれて将来に備えて貯蓄
して、自己防衛ばかり考えないと将来が怖い、そんな若者ばかりにした
のは誰の責任だろうか。

彼らは私のような世代のように「人類滅亡」にさえ魅力を感じない程に
リアルなテッパン世間をドライに地味に生きるしかないとすれば、既に
若者は内心では「滅亡」しているのかもしれない。一方的勝手な憶測ば
かりで申し訳ないが、不確かな未来ばかり悲観するよりは、一期は夢よ、
ただ狂え！　というのもあるよ。