脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

精神病患者の措置入院(強制入院)について。

2014年08月18日 21時59分55秒 | 精神障害
過日自傷(自殺未遂)をした母が、大学病院の救命センターに収容され
て、2週間程が経過した。傷口は悪化することもなく、体は順調に回
復し、食事もトイレも自分で出来るまでになった。

今日、病院側から隣区にあるO精神病院に明後日転院する旨、連絡が
あった。O病院は、入院施設のある精神科病院としては、我が家から
最も近く交通の便も悪くないので、後はどのような治療をしてくれる
のか、入院費用は高くないのかなどである。

今日、母の通う精神科クリニックへ主治医に会いに行った。一言、母
の件でご迷惑を掛けた事を詫び、自殺未遂以後の経過を報告した。
主治医のA先生は既にO病院から連絡を受けていたらしく、転院の話
まで知っていたようである。

私が主治医に会いに行ったのは、措置入院(強制入院)がどのようなも
のか話を伺いたかったことと、何の前触れもなく、突然自傷行為や自
殺未遂をする患者に、効果のある処方薬(私の母は暑いとおかしくな
る。)だか、方法はないものか訊きたかったためである。

措置入院については、医師の権限というより、警察の治安政策的な意
味合いが強く、医師が通報によってそれを行うこともあるが、その行
政命令の発令・行使は警察の業務かのような話である。

措置入院が発令されると、患者は強制的に病院施設に収容され、その
入院・治療費用は、国・自治体が負担してくれるので、原則無料とな
る。でも入院期間は、通常1か月内程度、長いケースでも3か月だと
いう。入院中は外出が禁じられ、病状に応じて、身体拘束や抑制とい
う取り扱いも受ける等である。

私の母親の場合、重症程度の自傷行為をしているが、既に落ち着いて
いる様子だし、また措置入院にするには、書類作成等の手続きが面倒
なので、保護入院(任意入院)の扱いだろうという。


母が自傷(自殺未遂)をした時、やはり警察もやって来ていて、私と父
は、一応形式的には、自殺幇助だの虐待、或いは(例えば、保険金目
当て等による)殺人未遂だかの嫌疑を掛けられていたのだろう。私は、
警察車両の中で、刑事さんから雑談風に事情聴取まがいなことも受け
たが、すぐに、事件性はなしという判断がされたようだった。

所轄署の生活安全課の刑事さんだったが、今回の件はこれで終わりと
しても、再度刃物等で自殺未遂を図ろうとしたら、現場を押さえて通
報してくれれば、警察が本人の身柄を確保して(つまり、パトカーだ
かで駆けつけて逮捕して)、措置入院の手続きを執ることは出来るから
と「親身にも」告げられた。父にこの話をした処、嫌がっていたが。

家族から措置入院の精神病者を出すのは、不名誉な事、自分の妻がそ
れでは不憫な事、なのかもしれないが、私としては、再々、家の中で
自殺企図・未遂だのされたのでは、血を見るのも血を掃除するのもイ
ヤだし、そのような人物が家族の誰であれ、一緒に平穏な生活など出
来ないと思う。

またその都度、入院費用等が掛かると、家計も逼迫してしまう。家族
の一員でも、措置入院という形で警察に任せる事も、悪いことではな
いと思っている。せいぜいが半月か一ヶ月程度、強制入院をさせる社
会システムである。少し不憫な気もするが、倫理に反しているのでは
ないし、世間体が悪いとかなら、そんな世間は相手にしないで、使え
る制度は使いこなすと、サッパリ処して良いのではないかと思う。

そんなことよりも、母がまともになってくれる事が一番なのであるが、
今いっときは平静を取り戻しても、また来年の夏は、どうなるのか、
そう考えると、少々暗澹たる思いがする。



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2 コメント

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措置入院その他。 (Rondo)
2014-08-19 11:50:12
こんにちは。暑いですね。

母の主治医から話を伺った印象では、措置入院については、警察の治安行政という側面が強いようです。自傷他害のおそれのある「アブナイ人」を、予防拘束して病院に預けておくという感じの制度です。

入院期間は「治るまで」と言われてますが、暴れる等の症状が落ち着けば、随時退院(措置入院の解除)をさせるとか、患者によっては更に任意で入院を続けることもあるようです。

措置入院期間の実際は、大抵は1~2週間とかで一ヶ月以内がほとんどのようです。主治医によれば、公費負担で行政がおカネを出す入院なので、出来るだけ入院期間を短くしたいかのような話でした。

警察の件ですが、こちらが疑われるのは仕方がないでしょうね。容疑者ではなくとも、事件性の嫌疑は掛かるでしょう。私は、警察と消防から、氏名・生年月日・職業を3回訊かれました。取り調べではなく、大人同士の雑談風な調子で、こちらの人間性だかを確かめているかのようでした。

私は母の容態が気がかりでしたが、警察はそれを知っていて教えてくれないようでした。刃物傷が何箇所にあるか等、当事者(犯人)しか知り得ない情報だからでしょうね。

刑事さんは母の手術中、待合室で待機してましたが、もし本人が死亡した場合、さらなる本格的な捜査をしたのでしょうか。命に別状なしと判るといつの間にか帰っていました。また病院側からも、母の血の付いた衣服をビニール袋に入れて手渡され、警察の指示があるまで保管してくれと言われました。凶器の刃物は警察が持って行きましたが、後に事件性がないので返すと言われましたが、警察での処分をお願いしました。

でも警察の方は、それほど感じ悪くなかったですよ。寧ろ、今いる救急センターの医者が感じ悪いヒトが多いです。看護師さんたちはとても丁寧で良いヒトばかりなのに、医者は看護師をアゴで使い、威張ってますね。体育会系の医師、愛想のない紋切り型な対応をする医師が多いのが、救急の現場のようです。もう救急センターには行きたくないですね。

また引き続き、差し支えない範囲で、母の病状はブログに綴ります。では、また。
(Rondo)
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おはようございます (とちの木)
2014-08-19 07:20:37
刑事さんが出てきましたか。
こちらは懸命に看病、介護をしているのに、虐待の嫌疑をかけられるのは、本当に腹立たしいですね。
私もうちの母親が救急受診したとき、大きな褥瘡が
あったため、看護師から問い詰められたことがあります。必要な手当をしてないのでは?と言うわけでしょう。…こちらは必死にやっているのですがね…

措置入院についてですが、措置というのはそんなに早く解除されるのですか?入院期間を短くするのは、もちろん理想ではありますが、果たして短期間で病状が改善されるような、手厚い治療を施してくれるのか疑問ではあります。

では、また伺います。好きな音楽を聴くなどして、ストレス解消してください。
返信する

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