新しい年が始まり20日が過ぎました。新春企画という言葉に少し違和感を感じる時期でもありますが、縁起のいい初夢、一富士、二鷹、三茄にちなんで夢について書いてみたいと思います。
夢には二つの種類があります。寝てる間に見る夢と、起きているとき見る夢。大切なのは起きているときに見る夢です。
議員は「伏して語らず」の方が反発や問題を起こさない方法だと知っています。「お前ひとりでどうするんだ?」と笑う人もいるかも知れませんね。
でも、村の進む未来を想像して、夢を語れない議員にはなるつもりはないので、新年にあたり僕の夢を紹介したいと思います。
書いたことを、描いた夢を目標に今年も頑張りたいと思います。皆様も村の将来を考える一助になれば良いのですが、、、、。
先ずは、村民の皆様は一月の広報を読まれたでしょうか・・・?
村長の年頭のあいさつを楽しみにされていたいた方もおられると思います。僕もそうでした。
でも読み終え、具体的な政策があまり書かれてなく期待外れでした。年頭なので広報の花を飾る目的なら良いのかもしれませんが、村長になって初めての年頭のあいさつだからこそ(馬場さんだからこそ)、もっと分かりやすく具体的に「今年は何をします」とか「僕は〇〇をしたいと考えています」ってなことが書かれているのを期待していました。揚げ足を取るつもりはありませんが、選挙で支持した人達の期待はこんなもんじゃないと思うのは僕だけでしょうか・・・?
残念ですが、次のページに掲載された北海道知事【鈴木直道知事】の年頭あいさつの方がリズム感があって具体的でわかりやすかったなぁ。
今、時代の変化はとても速いスピードで進んでいます。僕のような田舎者があらためて語る必要がないほどIT化が進み、コンピューターを持ち歩くという便利なスマホの普及で人間やお金のあり方まで変わり始めています。
イギリスで始まった産業革命から約300年かけて変化した産業構造が、ここ10数年でがらっと変化し、社会のシステムまで変えようとしています。その時代の流れに沿った『元気な村づくり』をしなくてはいけない。
―――――「その為の一番の課題はなんだと思いますか・・・?」
僕は村の政治思想の根底に若者の声が圧倒的に少ない事だと思っています。数年前までなら『女性の声』と言ったかもしれませんが、今、必要なのは若者の声です。僕もかなり遅い。遅すぎです。
だからこそ、あえて強欲していかなければいけないのは若い感覚とスピード感。これは選挙の時にも書きましたが絶対に必要なこと。村長の立場になるとなかなか言いずらいことがあるのもわかりますが、年頭のあいさつはもっとわかりやすく具体的で、生き活きして、瑞々しく、軽快だけど熱い方が良いのです。
話を戻します。今回は夢の話です。ビジョンです。
幸福感の最も重要なのはファクターは希望や期待ではないでしょうか?希望や期待を持てるかどうかというのは、やはり現実可能なビジョンを持つことだと思っています。
身体はひとつしかないし、議員の任期は4年と期限付きなので、どこまでできるか分かりませんが、このブログに書くことでビジョンを更に具体化させる手段にしたいと思っています。さらに、何事もそうですが具体的なビジョンを語るときは、短期目標、中期目標、長期目標に分けた方が理解しやすい。難しいとか簡単という意味もありますが、どちらかと言えば時間の尺度の問題。同時進行で考えるべきことだと理解してお伝えしていこうと思います。
では短期目標から(短期目標は一杯あるので分かりやすい二つに絞って書きます)
一つ目は防犯カメラです。
警察との連携に少し時間はかかるかもしれませんが、住民と交流人口(村を訪れる人)の安全という目的で、村の出入り口や道の駅やキロロや重要な拠点には防犯カメラは必要だと思います。
近年、全国の田舎で多発している車の盗難、なんでかわかりますか・・・?
防犯カメラがないからです。調査が不十分で、何台の防犯カメラがあるのか調べていませんが、今も赤井川村は確実に狙われています。是非、早めに設置してもらえるように担当部署に要望してみます。
次に、次世代農業者(できればスマホ保有者)を対象にしたプラットホーム作りも短期的な政策だと思います。
農業者の皆様、行政のサービスである普及所や、JAの営農計画など必要だと思っている方はいるでしょうか?
例えば、害虫が発生して普及所に来てもらってる人っているのかな・・・?営農計画って今もあるの・・・?
既に普及所の情報はネットの中のどこかに転がっているし、営農計画は農業者同士の情報交換の方が正確な数字が出ると思います。当然、それを調整する意味で、不必要とは思いませんが、正直、普及所の役割は終わったように思うし、農協は地域に根差したもので無くなっているのが現状です。それに代わり現代の農業者に最も必要なものはコミュニティ。(農業者同士のコミュニケーションが苦手な僕が言うのもなんですが、、、、)
SNSを利用すれば、「害虫発生!この害虫なんだろう?」とか「うちのトマトにスリップスが見えました。そろそろ農薬準備です」とかの病害虫の情報の共有ができます。その画像を見た仲間から「〇〇の農薬が良いよ」とか「去年は〇〇を使うと良かった」なんて情報がすぐに手に入る。
更に具体的な話を進めれば、「今日アルバイトできる人いませんか?」とか「〇〇さんが仕事探しているんだけど誰か使いませんか?」とかの人材の共有、
「使ってない散布機ない?」とか「売りたい農機具あるんだけど」など農機具の共用なんかもできるよね。
「今年、ハウス1棟で100万上がった」とか「JAに出すより市場持っていった方が得だよ」とか営農情報の共有。
難しかった新規就農者向けに営農指導も現在いる農業者全員でやれば二年間の研修期間なんかもいらなくなる。(一年もあれば充分)
更に女性の参入があると嬉しいよね。「カボチャ団子の作り方教えて」とか「アスパラは冷凍できるの?」とか生活に密着した情報共有。料理のことはクックパッドでもできるんだけど、お年寄りから教わったこと、今後も継承したいよね。特に味噌づくりやしめ縄作りなんて動画で残しておけばリメイクやアレンジできるわけでしょ。
利用者が増えれば、作付け調査や、ふるさと納税の返礼品、道の駅の農産物の販売にも役立つはず。
色々と調べてみたけどフェイスブックのグループを利用すれば目的にあったサービスが提供できそうですね。
重要なのは赤井川村の農業者の連携とか連帯感。農業者ってバラバラの個人プレイヤーだったでしょ。今後は、情報だけでも共有して皆で赤井川農業を強くしようと考えること。
課題は「スマホを持ってない人はどうすんだ!」とか「個人情報は?」とか色々と言う輩かな???SNSなんて言うと「年寄りには優しくない」と批判をする人も出てくる。
ただ、今までだって色んな農業施作に不公平感は一杯あったし、どちらかと言うと不公平感をなくす為にSNSを利用しようと言うことです。
年配者にスマホはハードルが高いかもしれないけど、次世代農業者のプラットホームと言うのを目的にすれば問題ない。年配者でも次世代農業者という意識があればフェイスブックのアカウント取得すればいいわけでしょ。世代別、男女別の差別のようなものが農家にはまだまだあるけど、情報がもっと平等に得られれば労働改善や後継者問題にも期待できるね。
個人的にプラットホームを作ることは簡単だけど、これは上手く利用すると村の主幹産業である農業の政策です。村がやるべきだろうと思うのですが、、、。
言い出しっぺなので村でできなければ僕がやるけど、個人の利益にもつながることだから無料というわけにいかないし、、、。
強い赤井川農業を作るためにも分散した情報を共有するプラットホーム、絶対必要です。ついでに言えば、子育て世代のプラットフォームもあると良いよね。
次に中期的な目標のトップバッターは道の駅。
選挙中、何人もの人に「道の駅を何とかしてくれよ」と言われた。
でもこれは議員一人の力ではどうしようもない。簡単なことではない。ご存知の方も多いと思いますが、現在の道の駅の経営は議長のファミリー経営で指定管理者と言う聖域です。ホント簡単な話ではない。でも、諦めちゃうと道の駅の構造は変わらない。特に来年は指定管理の見直し(4年ごと)なので、粘り強く提案し続けようと思っています。
その提案の第一弾がホタル。
インバウンドを取り込み、一年間を通して来場者を確保する為にも一番効果的なものはホタルだと思います。
時代はバブル後期、政府が『ふるさと創生事業』で配った1億円、だいぶ記憶が風化して何年前か思い出せませんが、失敗例が数々報道されました。その中の失敗例の筆頭が『ホタルの里計画』だったように思います。各県にひとつはあったホタルでの村おこし、調べてみたけどほとんどが失敗で残っているのを探すしても日本で三つの地域ぐらいでしょうか?だから「いまさら!」と言われるかも知れないけど、僕は「あえて今なんじゃないかなぁ」と思っています。
根本的に日本人はホタルが大好きだし、アジアの各地でもホタルは絶滅危惧。陸生のホタルは世界にいるけど、水生のホタルはアジアにしかいない。もちろん赤井川村にヘイケボタルは残存しています。
過去にあった『ホタルの里』計画は、古く良き日本への郷愁を誘う自然保護がテーマだったと思います。現代、僕はインバウンドをターゲットに、赤井川村のリソースとして、ホタルを巻き込んだ観光開発、資源保護をテーマに村のPR拠点に道の駅を活用すべきではないかと思うのです。
具体的には、プロジェクションマッピングで年中道の駅の中にホタルを飛ばし、建物の中には簡易ビオトープ、野外には飼育や繁殖を目的にしたビオトープ。
そしてそこで育った成虫を、春、水の張った田んぼで放ち、ホタルの繁殖が確認できた田んぼからとれるお米はホタル米として販売。ホタルをテーマにした菓子や土産物の開発。売り上げの一部はホタルの餌となるカワニナの購入資金。小さな自然再生活動として国と連携して都小学校ではホタルの飼育、赤井川小学校では資源調査。村の子供たちへはもちろん、キャンプ(オートキャンプ)に訪れる人たちにホタルの鑑賞会、アカリンのお友達のピカリンなど。
思いつくまま色々と書きましたが、まだまだまだまだアイデアは膨らむばかり。とにかく、赤井川の道の駅をドライブの目的地にするぐらいにしようと思う気持ちがなければ、立ち寄った人はガッカリだよね。
道の駅にもつながる話ですが産品開発も中期的な目標のひとつ。
次の特別委員会(1月30日)で議題となる食品加工施設ですが、僕は『産品の開発』のスタートアップの為に残すべきだと考えます。
昔話になりますが、僕も農業を始めて、これでもかと現状を思い知らされたのが農産物の安さ。メロン作ってると、たまに「儲かるんでしょ?」なんて聞いてくる人がいるんだけど、赤井川メロンの現実をお伝えすると、
メロンは、間口7.2×50メータのハウスの中に、2ベット株間80センチで植えると120本の苗を植えることができます。1本の苗から4個のメロンを収穫する一般的な農法では480個メロンが取れるわけ。
収穫できた全てのメロンがたとえ秀品の4玉サイズ(2キロ以上)で1個1000円(こんなことはありえませんが・・・・)で市場で売れたとしても1棟のハウスの売り上げは480,000円。
そこから、手数料が2割、苗台180円×120本、箱代100×120箱、肥料代、ビニール代を引くと300,000円以下になります。
「1棟で30万も得れないなら何棟作れば生活できるの?」てことでしょ。ましてメロンの価格が一個当たり500円とかになったら半分の15万になる計算ではなく10万以下。作っただけあほらしくなるわ!
だからメロン作らなくなるんだよね。農業者も馬鹿じゃないから利益の上がるトマトやカラーピーマンに移行しているんでしょ。「頼むからカルデラ祭りの目玉にメロンを置くのそろそろ止めたら、、、」って思って10年以上たつけどね。。。(笑)(余談)
ベテラン農家がそんな具合だもの、土地や機械を持たない新規就農者はもっと大変。そんな農産物の安さをどうするか?対策は三つ。
一つ目は、農産物に直接付加価値を付ける方法。(これは僕の農園がやっているやり方。ブランド化です)
二つ目は、大量生産と言う方法。1棟30万円でもアルバイトを駆使して30棟くらい作れば何とかなりそう
三つめは、加工品として付加価値を付ける方法。
一番実現が可能なのは三つ目です。だから、加工品は農業者のスタートアップ事業として、たとえ利用者が少なくても必要なのです。食品加工施設の存続を考えるより、利用者の促進を検討すべきなのです。
その為に、一番簡単な方法は、新規就農者研修課題の一つに産品開発を取り入れ、冬バイトで食いつなぐより産品開発して「道の駅」と「ネットで販売」を研修をすれば良い。もし、飛ぶように売れる産品が生まれれば、今後、業者に委託って方法もあるし、今はパッケージや包装なども便利なものがある。美味しい手作りの産品はこれからも人気が落ちることはないはずです。村の独自の商品を作ること、支援、協力、粘り強くやるべきだと思います。オープンイノベート!アイデアには価値がない。実行力です。繰り返しになりますが実行するためにも加工所は必要です。
ニセコを背景にしたスキーバブルが衰えを見せ始めたと新聞に載りましたが、アジア圏のインバウンドは健在です。そう簡単に北海道を見放すわけないよ。今ある食や風景がくずれない限りね。
最後に長期的な目標。これは多く語りません。村の将来の道しるべです。僕もどこまで具現化できるのか悩みます。
でも、保育所と小学校2校と中学校の合計『4校の統合』と『企業誘致』は考えるべきでしょうな。
教育は今後間違いなく大きく変わります。「またか!」と言われるかも知れませんがスマホやタブレット出現は教育も根本から変えちゃうでしょう。
ある議員が「小学生全員にタブレット」って話が出たとき「操作の仕方を教えるのか・・・?」って言ったのにはビックリ。笑っちゃった。本当にわかってない。
タブレットは授業で使うために必要なのです。教育ソフト、または教育アプリ導入でしょ。これだけ英語教育が大切だと言っても今の大人は英語が苦手。教育に問題があるのです。タブレットがあれば毎日英会話ができる。教わる先生だって選べるのです。算数だって国語だってタブレットの方が教え方は優秀です。目の前の先生の仕事は、オピニオンとオペレーター。つまり今ほど先生は必要なくなるし、赤井川村の場合、統合した方が連携教育がはかれます。まぁ、反対する人は一杯出ると思いますがね。でも、子供たちの為に考えるべきことではないでしょうか・・・?
それと、光ファイバーの全村整備は最重要課題でこれはリアルに要望していきます。そして、実現を見て、いよいよ企業誘致に乗り出したいですね。
――――「こんなへき地に来る企業があるか?」って、
これからのベンチャーの多くは光回線とWi-Fiがあれば場所を選びません。土地代が安く、自然が豊富、食べ物がうまくて、僕の家から千歳空港まで空港まで1時間半でしょ。住宅の確保と教育の展望があれば間違いなく
――――「来るでしょ!ブルーオーシャン的な思考の企業がやって来るに違いありません」
6つの夢を書かせてもらいました。(誤字脱字があればごめんなさい)
多分、多くの住民は否定的かも知れません。特にITの顔を向けていない人にとっては「このやろう!」と腹を立てているかも知れませんね。
でも、ほんの数名でもこれを読んで頂き、夢を持てたとか、赤井川村の将来に希望を持てた人がいれば幸いです。
細かい問題が多く、本当に色々と考えなければいけないんだけど
求められるのは
その為に全部を良くするという考えより、全体見て方向性出していかないとこの村の将来に希望なし。
元旦に見た夢は、富士山に上る姿でも、鷹の目で飛んでる自分でも、茄子の田楽を食べている僕でもなかったけど、絶対いい年になるように頑張りたいと思います。ここまで読んで頂いた方、本当にありがとうございます。素敵に一年になりますように、、、、。