
アーロンは、下等な人間が、崇高な魚人に対して反抗することに怒った。
壁の中から、【キリバチ】と呼ばれる巨大なサメの歯型の刃のついた刀を取り出すと、ルフィを高速で追い回した。
逃げたルフィが飛び込んだのは、アーロンパークの最上階の窓・・・、そこはナミの測量室だった。
ルフィはその部屋の異様さに気付く。
「・・・何だこの部屋、紙ばっか」

アーロンはルフィに教えた。 「ただの紙じゃねぇ、8年間かけてナミが描いた海図だ。あの女は天才だよ。持ち合わせた才能を無駄にする程不幸愚かなことはねェ!!ここで海図を描き続けることがナミにとって、最高の幸せなのさ!!!てめェにこれ程効率よく、あの女を使えるか!!?」
アーロンは、じっとして動かないルフィを【キリバチ】の刃の中に収めて高笑いした。

ルフィは、1本のペンを見つめていた。そのペンには血がにじんでいた。
暫くペンを見つめていたルフィは、静かにペンを床に置くと、手でキリバチを握った。
アーロンは、ルフィの首を飛ばそうにも、【キリバチ】がピクリとも動かないことに気付いた。
そればかりか、ルフィは素手でキリバチの歯を握り潰したのだ。

「つかう?」
ルフィの怒りが頂点に達した。
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