
ナミに向けて投げられたジャンゴの刃は、間一髪で起き上がったルフィの後頭部に刺さり、ルフィは完全に寝起から覚めた。

肩を怪我したナミは、あとをルフィに任せた。 「あとは任せる!この戦い・・・絶対に負けるわけにはいかないものね!!」


ルフィの復活はゾロやナミにとっての希望で、クロ一味にとっては恐れだった。
キャプテン・クロだけは、ルフィの復活にも動じることなく「皆殺しまであと3分」と冷酷にカウントを続けた。
その時、クロの背後でカヤが大声で叫んだ。
「クラハドール!!!もうやめて!!!私の財産が欲しいなら全部あげる!!だから、この村から出て行って!!!」

C・クロは手首で眼鏡を上げながら「違いますねお嬢様、私は平穏が欲しいのです。つまり、村に海賊が攻め入る事故と、遺書を残してあなたが死ぬ事は絶対なのです。」と言いきった。
カヤは、決意したように銃をクラハドールに向けた。
だがクロは、カヤの性格を知り尽くし、それが出来ない性格である事を把握していた。
「両親を亡くす前から夢見るお嬢さんにつきあい、それに耐えてきたことは、全ては貴様を殺す、今日の為っ!!!!わかるか?ハナッタレの小娘相手にへりくだった屈辱の日々・・!」



親を亡くしてから信頼してきた人の今までの行為、その言葉が全て殺人の計画の一部であったと知ったカヤは、悔しくて悲しくて涙が止まらず、その細い腕から銃は落ちていった。
カヤの代わりに怒りをあらわにしたのは、ウソップだった。

ウソップがキャプテン・クロに敵うはずがないことはウソップ自身が一番よくわかっていたが、理屈ではなくどうしても許せず、体が動いてしまったのだ。カヤは、ウソップが自分の為に怒ってくれていることに、涙が止まらなかった。
ウソップはキャプテン・クロには敵わない。
キャプテン・クロは昨日ウソップに殴られた腹いせも兼ねて、ウソップを殺そうとした、その一瞬前、坂の下にいたルフィの腕が伸びて、坂の上のクロを殴り飛ばしていた。
「殴られるのがそんなに嫌なら、あと100発ぶち婚でやる!!!」

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