むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

民進党の歴史を記録した本が出版される

2005-10-10 23:30:11 | 台湾政治
 民主進歩党および台湾民主化運動の過去を党外運動時代の1975年にさかのぼって記述した「色年代 - 台灣民主運動二十五年,一九七五~二○○○」がこのほど出版され、新書発表会(出版記念会)が10月12日午後3時から台北市西門町にある紅樓劇場2樓で開かれる。
 陳菊の司会で、游錫コン、謝長廷、姚嘉文、蘇貞昌がパネリスト、さらに党外運動時代の反体制歌手胡夫、邱垂貞が歌を披露する。
 同書は、党外時代以来台湾の民主化運動に参加してきた張富忠と邱萬興の編著。上下二冊、定価3200台湾元。準備に4年、整理執筆に2年を費やし、合計35万字、1800枚の写真および史料写真からなる。

自由時報10月10日付け記事
http://www.libertytimes.com.tw/2005/new/oct/10/today-p13.htm
色年代 民進黨回首來時路

http://www.libertytimes.com.tw/2005/new/oct/10/today-p14.htm
高舉黨外的民主旗幟前進
一篇未對外發表的民進黨創黨宣言

 ちなみに、民進党というところは、党史を編纂していない。現在政策委員会で正式の党史を編纂中という話だが、どうなることやら。というのも、そもそも昔の資料をばかばか捨てるところなので(私は5年前に1997年1年分の会議記録が捨てられているのを見たことがある)、まず資料がない。資料は書店「台湾の店」とか、昔から民主化にかかわってきた民間の学者らから借りているという話だ(でも、それも勝手に捨てたりして(苦笑))。

年末県市長選挙候補者登録

2005-10-10 23:29:10 | 台湾政治
 まず、台北駐日代表部が発行する「台湾週報」より報道資料を引用する。

「三合一選挙」県市長候補に77名が登録
http://www.roc-taiwan.or.jp/news/week/05/051005a.htm
 今年12月3日に同時実施される県市長、県市議会議員、郷鎮市長選挙(三合一選挙)の候補者登録が9月30日~10月4日行われ、県市長候補者77人、県市議会議員候補者1693人、郷鎮市長候補者791人が登録を済ませた。中央選挙委員会は11月22日に各選挙の立候補者名簿を公示する。選挙活動期間は県市長、県市議会議員、郷鎮市長選挙とも、11月23日から投票前日の12月2日まで10日間となっている。
 各選挙の政党別候補者数は以下の通り。
 (1) 県市長選挙(23の県市)
     民主進歩党:20人 中国国民党:20人 新党:1人 
     親民党:4人 台湾団結連盟:2人 無所属:30人
 (2) 県市議会議員選挙
     民主進歩党:276人 中国国民党:610人 新党:8人 
     親民党:67人 台湾団結連盟:46人 工教連盟:2人
     無党団結連盟:2人 保護台湾大連盟:1人 無所属:681人
 (3) 郷鎮市長選挙
     民主進歩党:117人 中国国民党:288人 建国党:1人
     親民党:18人 台湾団結連盟:5人 無党団結連盟:1人
     無所属:361人
 県市長選挙立候補者一覧
 (民=民主進歩党、国=中国国民党、台連=台湾団結連盟、親=親民党、新=新党)
 ▼台北県:候補者6人
   陳誠鈞、黄福卿、羅文嘉(民)周錫[王+韋](国)陳俊傑、黄茂全
 ▼宜蘭県:候補者3人
   呂国華(国)、陳定南(民)謝李靜宜
 ▼桃園県:候補者3人
   鄭寶清(民) 、朱立倫(国)、呉家登
 ▼新竹県:候補者2人
   鄭永金(国)、林光華(民)
 ▼苗栗県:候補者6人
   邱炳坤(民)、 劉政鴻(国)、陳秀龍、徐耀昌(国系)、顏培元、江炳輝
 ▼台中県:候補者3人
   黄仲生(国)、邱太三(民)、林振昌
 ▼彰化県:候補者4人
   翁金珠(民)、卓伯源(国)、陳進丁、陳朝容
 ▼南投県:候補者4人
   蔡煌瑯(民)、李朝卿(国)、 林宗男(民系)、林明[サンズイ+秦]
 ▼雲林県:候補者3人
   林佳瑜、蘇治芬(民)、許舒博(国)、
 ▼嘉義県:候補者2人
   陳明文(民) 、陳明振(国)
 ▼台南県:候補者4人
   蘇煥智(民) 蔡四結、郭添財(国)、張博森
 ▼高雄県:候補者2人
   林益世(国)、楊秋興(民)
 ▼屏東県:候補者4人
   宋麗華、王進士(国)、曹啓鴻(民)、 李景[雨/文]
 ▼台東県:候補者3人
   呉俊立(国系)、彭權國、劉櫂豪(民系)
 ▼花蓮県:候補者4人
   盧博基(民) 、謝深山(国) 、傅[山+昆][草/其](親)、柯賜海
 ▼澎湖県:候補者3人
   許敬民、陳光復(民)、王乾發(国)
 ▼基隆市:候補者3人
   陳建銘(台連) 、劉文雄(親)、許財利(国)
 ▼新竹市:候補者2人
   鄭貴元(民)、林政則(国)
 ▼台中市:候補者4人
   林佳龍(民)、沈智慧(親)、李貴富、胡志強(国)
 ▼嘉義市:候補者2人
   陳麗貞(民)、 黄敏惠(国)
 ▼台南市:候補者3人
   錢林慧君(台連)、許添財(民)、陳榮盛(国)
 ▼金門県:候補者2人
   陳平、李[火+主]烽(新)、陳福海
 ▼連江県:候補者3人
   楊綏生、呉軾子、陳雪生(親)

(引用終わり)
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 私が知っている限りでは、現在、民進党の情勢は良くない。高雄MRT(都市交通システム)建設をめぐる汚職疑惑、その他民進党政権にかかわる不正疑惑が次々に出てきて民進党のクリーンイメージが打撃を受けているからだ。とはいえ、国民党も親民党との選挙協力がうまく行かず、しかも馬英九主席が軟弱というイメージが支持者にもあってパンチ不足。
 現在のところ、民進党は嘉義県、台南市、台南県、高雄県、屏東県で優勢。国民党・親民党・新党は桃園県、新竹県、新竹市、花蓮県、言わずもがなの金門県と連江県で優勢。その他は混戦模様。
 民進党は台北県、苗栗県、彰化県ではやや有利か。雲林県では可能性があるし、台東県は民進党系無所属は可能性がある。逆に当初楽勝とみられた宜蘭県は長年の民進党県政への飽きが出てきていて苦しい。嘉義市も苦しい。
 民進党は現在9県市をもっていて、11県市を目標として、9県市だとまあまあ、ただし台北県を落としたらいずれにしても敗北と位置づけている。
 結果次第では、民進党のトップ人事(行政院長、総統府秘書長、民進党主席)異動と08年総統候補レース、国民党馬主席の08年総統候補の確度に影響が出る。
 国民党が増えれば馬主席は総統候補確定だが、そうでなければ流動的になる。