ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1985年4月13日付 フィル・コリンズ Phil Collins - One More Night

2021-04-11 19:53:30 | 1985年ビルボードTop40
1985年4月13日付ビルボード All American Top40、予想どおりと言いましょうか、急上昇してきて前週の2位からアップ、Hot100に4週目にしての1位獲得、U.S.A. For Africaの"We Are the World"。U.S.A. For Africaですが、アフリカの飢餓と貧困層を解消する目的で作られたチャリティソング、大物アーティスト45人が結集した洋楽史上最高の豪華メンバーです。

2週間の1位からダウンして2位はPhil Collinsの"One More Night"。Phil Collinsですが、Genesisのドラマー兼ボーカル、ソロでは"Against All Odds (Take a Look at Me Now)"のNo.1ヒットに続く2曲目のNo.1ヒット。2位を記録したPhilip Bailey とのデュエット"Easy Lover"を合わせて3曲目のTop3ヒットです。
3位は4位からアップ、Madonnaの"Crazy For You"。前週3位の"Material Girl"に続きTop3入りです。Madonnaですが、6週間の1位を記録した特大のヒット"Like a Virgin"を合わせてこの曲で早くも3曲目のTop3ヒットです。
4位は7位からアップ、Commodoresの"Nightshift"。Commodoresですが、"Three Times a Lady"と"Still"の2曲のNo.1ヒットを含めこの曲で8曲目のTop5ヒット。Lionel Richieがバンドを離れ、Lionel Richie抜きでの初めてのシングルヒットです。
5位は3位からダウン、最高位は2週間の2位で残念ながら1位にはなれませんでした、Madonnaの"Material Girl"。Madonnaですが、この週3位の"Crazy For You"、"Like a Virgin"、最高位4位の"Lucky Star"を加え4曲のTop5ヒットです。

この週2位はPhil Collinsの"One More Night"。3月30日付と4月6日付の2週間の1位を記録、年間チャートは33位。2週間の1位の大ヒットではありましたが、Hot100には最終的に18週間、Top40には12週間と短命のヒットで年間チャートは意外にも低かったです。

Phil Collinsですが、皆さんご存知ですよね、Genesisのドラマー兼ボーカル。バンド活動に並行してソロ活動も精力的に実施、ソロでのファーストアルバム『Face Value』のリリースは1981年。このアルバムからは"In the Air Tonight"が最高位19位を記録、この曲を含め2曲がTop40ヒットを記録します。続いてセカンドソロアルバム『Hello, I Must Be Going!』を翌年1982年にリリース、このアルバムからも2曲のTop40ヒットが出ます。

こちらは映画のサウンドトラックからですが、"Against All Odds (Take a Look at Me Now)"が3週間の1位、年間チャート5位の大ヒットを記録します。さらに続いてPhilip Baileyとのコラボシングル"Easy Lover"が1位こそ逃しましたが最高位2位、この年1985年の年間チャートでは12位の大ヒットになりました。

そして1985年にリリースした3枚目のソロアルバム『No Jacket Required』からのファーストシングルがこの曲"One More Night"です。
この間、もちろんGenesisとしての活動も続けているのです。1981年に『Abacab』、1983年には『Genesis』のアルバムをリリースし、いずれも大ヒットしました。
さらに1985年7月のライヴエイドでは、アメリカとイギリスの両会場で参加するという離れ業を演じます。
このように、80年代に入ってからのPhil Collinsの活躍、すさまじいものがありました。この時期「世界一忙しい男」と呼ばれていたとのことです。

"One More Night"の作者はもちろんPhil Collins自身、プロデュースもHugh PadghamとともにPhil Collinsが手掛けています。
しっとりとしたロックバラードでの大ヒットでした。


今週 先週 song / artist
1 2 WE ARE THE WORLD / USA FOR AFRICA
2 1 ONE MORE NIGHT / PHIL COLLINS
3 4 CRAZY FOR YOU / MADONNA
4 7 NIGHT SHIFT / COMMODORES
5 3 MATERIAL GIRL / MADONNA
6 8 I'M ON FIRE / BRUCE SPRINGSTEEN
7 9 RHYTHM OF THE NIGHT / DEBARGE
8 5 LOVERGIRL / TEENA MARIE
9 14 OBSESSION / ANIMOTION
10 13 MISSING YOU / DIANA ROSS
11 18 DON'T YOU(FORGET ABOUT ME) / SIMPLE MINDS
12 19 ONE NIGHT IN BANGKOK / MURRAY HEAD
13 6 CAN'T FIGHT THIS FEELING / REO SPEEDWAGON
14 11 SOMEBODY / BRYAN ADAMS
15 20 ALL SHE WANTS TO DO IS DANCE / DON HENLEY
16 12 JUST ANOTHER NIGHT / MICK JAGGER
17 24 SOME LIKE IT HOT / POWER STATION
18 21 ALONG COMES A WOMAN / CHICAGO
19 15 HIGH ON YOU / SURVIVOR
20 10 TOO LATE FOR GOODBYES / JULIAN LENNON
21 25 THAT WAS YESTERDAY / FOREIGNER
22 28 SMOOTH OPERATOR / SADE
23 17 THE HEAT IS ON / GLENN FREY
24 16 PRIVATE DANCER / TINA TURNER
25 36 DON'T COME AROUND HERE NO MORE / TOM PETTY & THE HEARTBREAKERS
26 32 SOME THINGS ARE BETTER LEFT UNSAID / DARYL HALL & JOHN OATES
27 34 ROCK AND ROLL GIRLS / JOHN FOGERTY
28 29 RADIOACTIVE / THE FIRM
29 35 NEW ATTITUDE / PATTI LABELLE
30 38 EVERYTHING SHE WANTS / WHAM!
31 37 FOREVER MAN / ERIC CLAPTON
32 22 KEEPING THE FAITH / BILLY JOEL
33 30 LUCKY / GREG KIHN BAND
34 43 EVERYBODY WANTS TO RULE THE WORLD / TEARS FOR FEARS
35 27 CARELESS WHISPER / WHAM! FEATURING GEORGE MICHAEL
36 42 THE BIRD / TIME
37 41 VOX HUMANA / KENNY LOGGINS
38 44 SUDDENLY / BILLY OCEAN
39 52 AXEL F / HAROLD FALTERMEYER
40 23 ONLY THE YOUNG / JOURNEY

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29 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いい曲 (240)
2021-04-11 20:34:23
こんばんは。
マドンナの「Crazy For You」、大好きでしたね~。この曲でマドンナを見直しました。実に感情籠った歌い方で、やっぱりこの人、スゴイ人なんだなあと思ったものです。そしてフィル・コリンズの「One More Night」も大好きでした。今、聴くとこの曲、アレンジの勝利のような気がします。メロディも素敵ですが、ムーディーなアレンジが秀逸ですね。
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新境地 (hannah)
2021-04-11 21:45:45
星船さん、こんばんは。
♪We Are The World♪の4週目で1位は、近年では最速なのではないでしょうか。
P.Collinsの♪One More Night♪ですが、これまでの彼の曲はどちらかというと「ドンスカ」したドラムスが特徴的な楽曲でしたが、この曲はドラムスは控え目で、エンディングのサックスが特徴的な楽曲です。
今後まさに黄金期を迎える彼の新境地ですね。
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美しいメロディ (星船)
2021-04-11 21:53:13
240さんこんばんは。
"One More Night"に"Crazy For You"と、2曲連続でメロディラインの美しい曲が並びました。
マドンナの"Crazy For You"ですが、この頃のマドンナの曲の中では私は最も好きな曲でした。良い曲ですよね。
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世界で一番忙しい男 (音時)
2021-04-11 21:57:18
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/17439712.html
この頃のフィルは「世界で一番忙しい男」と言われていました。ライヴ・エイドでも、ウェンブリー・スタジアムからフィラデルフィアのJFKスタジアムに、なんとコンコルドで移動!なんて話もありましたね。
アルバム「No Jacket Required」は日本では「フィル・コリンズⅢ」という邦題でしたが、意味を調べると"スーツ着用不要"ということで、フィルがスールを着てなくて入店を断られたことをきっかけにつけたという面白いエピソードがあります。
"One More Night"はA面ラストでしたが、B面の方が聴いたかなあ。"Don't Lose My Number"から始まり"Take Me Home"で終わると、なんだかもう一度聴きたくなっちゃうんで、繰り返して聴いた想い出があります。
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絶頂期 (星船)
2021-04-11 21:57:57
hannahさんこんばんは。
そうなんですよね、この頃のフィル・コリンズ、大活躍というか、様々な音楽を次々と生み出していた、素晴らしい活躍でした。
この時からしばらくが黄金期というか絶頂期、またその黄金期・絶頂期が長期間続きました。
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「フィル・コリンズⅢ」 (星船)
2021-04-11 22:00:59
音時さんこんばんは。
そうでしたね、この頃のフィル・コリンズの活躍、すごいものでした。次々と新しい曲を生み出し、そのどれもが大ヒット、大ヒットするのが良くわかるどれもが素晴らしい曲でありました。
アルバム「フィル・コリンズⅢ」、昔聴いたのですが、最近はしばらく聞いていなかったです。再度聞いてみます。
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Unknown (ハリジョージスン)
2021-04-11 22:26:22
こんばんは。実に良い曲であります。But!正直に言いますと「もう、飽きちゃったよ~」という感じでした、曲ではなくフィル・コリンズが…。当時はそれだけ大活躍だったということですよね~。同じような感覚はライオネル・リッチーにも感じてました。元々、ジェネシスもコモドアーズも大好きなバンドでした。
でも……。勝手なものであります。失礼しました。
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Unknown (太ったボンジョビ ~(o´。`o)~)
2021-04-12 19:31:09
忙しいのはプリンス、エルトンとともに80年代をやりきったご仁ですが、ヒルコリは「まあまあ」でありました。
最終的には95年ころの何かのアワードで、からかい気味にジョンボビット事件を口にした時点でアチャーになりました。
全英だといろいろそんな傲慢、イラつかせ、変人みたいなみなさんも居られたらしいですよね?
しかし人格と音楽は別ですよね?
せっかくイージーラバーで大量得点をあげながら、私としてはこのソロのノージャケとジェネシスのインビジボウtouchはなんとも無理でありました。
その2つの間のセパライもまた…サントラでしたかね?
(しかしデュエット相手のソロシングルはパワフルで◎)
ですので順にいえば、このワンモー、セパライ、グルービーは響かないNo.1の三部作でありましたよ。
しかし!バスを降りねば…この続きはまた後ほど書かせてくださいませませ。
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80年代後半にかけての活躍 (星船)
2021-04-12 21:00:41
ハリジョージスンさんこんばんは。
フィル・コリンズ、この85年の時点でも大ヒットを連発していましたが、この時はまだまだ序盤、80年代後半にかけての活躍もまた凄かったです。No.1ヒットの連続でした。声に特徴があるのに加え、メロディラインは美しい曲が多かったですね。
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通勤は (星船)
2021-04-12 21:05:49
太ったボンジョビさんこんばんは。
おッと、通勤の途中でしたか。最近バスをやめて延々と歩くことにしました。
それはおいておいて、"Easy Lover" と"Separate Lives"の2曲のデュエットは良い曲でした。声に特徴があり、ヒット曲があまりにも多いので、一人で歌っているといまいち飽きますでしょうか。ジェネシスのヒットも良い曲が多かったです。
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