前橋市議会議員中島もとひろの“私たちの子どもや孫の世代のために!”

前橋市議会議員中島もとひろのブログです。日々の活動や愛する故郷“前橋”への熱い思いを、このブログを通じてお伝えします!

旧麻屋ビルの保存に微かな期待膨らむ

2010-12-14 23:27:49 | Weblog

 今朝、渋川市が、取り壊しを決めていた旧渋川公民館について、渋川商工会議所と協力して保存活用に取り組む方針を固めた、との新聞報道がありました。前橋市においても、旧麻屋ビルの解体が間近に迫っており、大変勇気づけられますとともに、旧麻屋ビルの保存に向け、微かな期待が膨らみます。

 旧渋川公民館は、1931(昭和6)年に渋川信用金庫の社屋として建てられ、渋川商工会議所が発足した当初から1960年まで同事務所として使用、その後2008年まで公民館として活用されたとのことです。壁面や柱にルネサンス様式の装飾があり、大正ロマンを色濃く残し、太平洋戦争末期の機銃掃射によるとみられる被弾痕がり、歴史遺産としての価値もあるとされています。ますます前橋大空襲で焼夷弾が被弾しながらも不発弾となり、鉄筋コンクリート造であったことから奇跡的に焼け残った旧麻屋ビルと重なります。渋川市は、区画整理が進められる中心部の四ツ角近くにあるため、現在地での保存を不可能とし、移転保存にかかる4億3,000万円の費用などを理由に、2008年9月に「一部を保存して取り壊す」と決めたとのことです。

 その後、市民から保存を求める1万人を超える署名が提出されたほか、渋川市議会が解体費用の予算を保留したことを受け、方針転換に繋がったとのことでした。昭和初期の洋風建築の旧公民館は、今後市の重要文化財指定を受けた上で、商工会議所が事務所として利用するそうです。

 この度の方針転換に際し、旧麻屋ビルとの大きな違いは、解体方針の決定から実際の解体まで、十分な時間があったことです。そのため、市民から1万人を超える署名を集めることができたのだと思います。また、解体費用の予算が議会の議決事項であっため、市民の声を受けて議会はこれを保留したとのことでしたが、今回の旧麻屋ビルの件については土地開発公社の先行取得のため、直接議会の議決事項とはならないとの皮肉な点もあります。

 いずれにしても、同じ境遇にある旧麻屋ビルにとって、この度の渋川市における方針転換は、大変勇気づけられるとともに、方針転換にむけ微かな期待が膨らみます。