世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

呪い

2019-09-18 04:27:07 | 気層化石


何事につけ、能率のことを考えてしまうのは、この存在が10代の頃に受けた教育のせいだという気がする。

かのじょが10代のころ一緒に住んでいた叔母は、いつもかのじょを馬鹿にしていたからね。

家業の手伝いなど、好きなようにかのじょを利用していたくせに、何にもほめなかった。何しても足りないやつだ、できないやつだと馬鹿にしてばかりいた。

だからこの存在の心の中には、いつも焦りがあるんだ。自分が何かに役立っているかどうかを至極気にする。

役だっているも何も、今や人類の救済を大きく展開しているんだがね。それでもいつも、足りない足りない、もっとやれと、誰かに言われているような気がするのだ。

あの叔母さんの呪いかもしれない。

子供の頃に受けた傷というのは、なかなかに治らないものだ。





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