童話民話シリーズ、今回は天人女房です。久しぶりに、かわいい女性の微笑が描けました。
こんなのを描くと、女の子はほんとかわいいなあと思います。花で飾ってあげたり、きれいな楽器を持たせてあげたりしたくなる。ほほえんでくれると、なんでもあげたくなっちゃうな。かわいくなりすぎてしまう。天女は悲しいことなどなにもない。ただ愛してくれるだけだから、どんなにかざってあげてもいいのです。
やさしいだけで、ほかはなにもない女の子。花がほころびて痛んでいたりすると、そっときて直してくれたりする。悲しいことがあったりすると、いつの間にか気持ちの痛みを直してくれていたりする。だれかが痛みを感じているとき、暖かいただ愛だけの喜びで、そっと何かをしてくれるものがいるとしたら、きっとこんな天女ではないかしらと思ったりします。
日本の羽衣伝説では、地上に降りてきた天女を見ていた男が、羽衣を隠して結婚するのですが、羽衣が見つかったらすぐに逃げられてしまいます。でも、似たような天女のお話が韓国にもあって、そちらでは面白い味付けがあります。
天女を嫁にしたら、子供が4人できるまで、逃げられないようにしろ、と進言するものがいるのです。なぜなら、子供が3人なら、天女は両脇に2人、足に1人子供をはさんで天に逃げてしまうからです。でも4人だと、どうしても1人は残していかねばならないので、地上に残ってくれるんだそうですよ。
それを読んで、わたしはなるほどなとうなずいたものでした。わたしにも、子供が4人いるのですが、死にたいほどつらいことがあったとき、もし子供が3人だったなら、死んでしまったかもしれないと思うからです。でも4人だと、たまらない。4人の子供を残して死ぬことなんて、とてもできない。どんなに厳しいことがあっても、とにかく生きねばと思います。
人生が厳しすぎるとき、死んだほうがましだと思うことは何度もありましたが、4人の子供たちが、わたしを生かしてくれました。ほとんど死んでるのも同然の暮らしだけど、それでもなんとか生きてる。
どんな苦しいことがあっても、子供たちのために、生きようと思う。それで、くるしすぎることだって、乗り越えられる。
とにかく、なんとかなるでしょ、で、今を生きています。