日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2018続編 - はすや

2018-04-30 22:31:42 | 居酒屋
ありがたいことに、こちらが着くのを見計らったかのように朧月が姿を現しました。八重紅枝垂と月が重なる眺めを中心に記録し、今夜も10時を回ったところで終了です。最後の夜も「はすや」で一献傾けます。
ますます散ってきたのに加え、連休最終日という条件もあり、今夜の弘前公園は明らかに落ち着いてきた感がありました。店内も予想通りに落ち着いており、こちらと入れ替わりに二人組の先客が出て、昨日に続き貸切状態となりました。八重桜しか残らない連休後半の条件を考えると、一昨日が結果としては大型連休の最盛期ということになりそうです。初日だけでは客商売も上がったりでしょう。弘前の桜は早々と散り、今季の花見は事実上の終焉を迎えようとしています。
五連泊した去年ほどではないものの、今回も三夜にわたって弘前に滞在する結果となりました。前年に比べ品書きがやや地味という印象は一貫しており、山菜が少ないことがその理由だろうと思っていました。しかし、あたかもそれを見透かしたかのごとく、こごみがお通しに出てきたのは心憎いものがありました。この先ますます彩り豊かになっていくのでしょうか。今回の道中で津軽に戻ってくることは残念ながらなさそうですが、いつの日か薫風の季節に再訪できることを願っています。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

華一風・日置桜・遊穂
お通し
刺盛り七点
にしんの飯ずし
アスパラバター炒め
はすや巻天むす
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 第三夜

2018-04-30 20:44:54 | 東北
予想外の早咲きにより宿の手配で一悶着あり、昨日と一昨日は東横インの世話になりましたが、今回は観桜期の定宿カプセルイン弘前を押さえることができました。車を止めて一風呂浴び、弘前公園へ歩いていくところまでは昨夜と同様ながら、駅前まで走って投宿する手間はくなり、終わり次第呑み屋に直行することができます。観桜期に関する限り、この宿の利便性に勝るものはありません。

昼頃までは日差しが強く、先週末を彷彿させる陽気でした。現在気温は18度に下がっています。つまり昨夜とほぼ同じですが、生暖かい風が吹いた昨夜に対して、今夜の風は心なしか冷たく感じられます。とはいえ、雨合羽を羽織った一昨日に比べればあってないような違いです。引き続き半袖一枚で外に出てきました。
体感以上に違うのは、雲が出て月が見えなくなってしまったことです。もう一晩あると高を括っていれば、月と桜が重なる眺めを見逃していたことになります。昨晩時間をかけたのは結果として正解だったようです。
空は曇って風も吹き、昨日より格落ちの条件なのは否めません。しかし、先週訪ねた置賜さくら回廊では、もうだめだろうと思いながらも粘った結果、意外にもよい画をいくつも残せたという経験をしています。弘前での第三夜が、事実上今季最後の夜桜です。毒を食らわば皿までも、今夜も往生際悪く粘ってみます。
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 紫色

2018-04-30 17:23:07 | 東北
行きとほぼ同じ経路で弘前に戻ってきました。小坂までの往復を含め100kmほど走り、出発からの走行距離は1070kmとなっています。只今性懲りもなく禅林広場を訪ねているところです。
雲一つなかった昨日に対し、今日は午後から次第に雲が厚くなり、雲の向こうで夕日が鈍く光るという状況が続きました。夕焼けの色合いは昨日に及ばず、しかも岩木山は雲をかぶっています。しかし、日が沈む瞬間が印象的でした。左側の長い裾野に真っ赤な夕日が沈んでいったのです。えもいわれぬ紫色に染まった上空の雲も印象的でした。
明日は八戸から夜行のフェリーで渡道するつもりでいます。ここで日が沈むのを見届けて、七戸十和田を八時に出る最終の新幹線に乗ったという実績もあり、10時の出航までに八戸へ行くこともどうにか可能とは思われます。とはいえ、暗くなるまで名残を惜しむだけの時間は残らないでしょう。時間を気にせず観賞できるのはこれが事実上の最後です。もうしばらく粘ってから引き上げます。
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 小坂中央公園

2018-04-30 17:05:50 | 東北
碇ヶ関から東北道に乗り、数km走ったところで出発からの走行距離が1000kmを超えました。一区間だけ乗って小坂で下り、小坂中央公園を訪ねています。
弘前から自走で一気に戻るという無謀な日程を組んでいた初期の頃、秋田県内でも一度は花見をしておきたいと考え、わずかな情報を手がかりにして、弘前からの帰りがけに訪ねたのが始まりです。本数こそ特段多いわけでないものの、線路の後を挟んで広々した石畳の遊歩道と公園があり、公園の奥には競技場もあって、それぞれに枝振り、高さいずれも立派なソメイヨシノが立ち並ぶ光景が見事で、以来ほぼ毎年訪ねるようになって現在に至ります。ところが、その後は初回の見事な眺めがなかなか再現されませんでした。赤湯の烏帽子山公園と同様、花がまばらな年が非常に多いのです。そして今年もご多分に漏れずでしたorz
一昨年は久々に見事な桜が咲いており、あまりに見事でつい長居してしまった結果、帰り損ないそのまま北海道へ渡るという経験をしました。しかし去年は再び花がまばらになり、今年もほとんど同じ眺めでした。赤湯でも花が少なかったことからして、こちらもそうなりはしないかという予感はあったのです。それだけに、一昨日弘前へ行くに先立ち小坂に寄って、花がなければ夜桜だけ観て終わりにすることも考えました。しかし、今回の行程上、秋田で花見ができるとすればここしかありません。唯一の機会にもかかわらず、街灯に浮かび上がった桜を眺めるだけではお粗末であり、いずれ明るいうちに戻ってくる前提で素通りしたのでした。
その結果見事なまでの返り討ちに遭ったわけですが、無駄足だったとは思いません。一時曇っていた空がわずかながらも晴れ、淡い西日が射してきたからです。あくまで薄日に過ぎないものの、趣を去年と異にする点ではむしろ好都合ともいえます。散りかけた桜と同様、逆光気味の方が絵になることにも気付きました。再訪した甲斐はたしかにあったと言い切りましょう。
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 碇ヶ関駅

2018-04-30 15:28:33 | 東北
大鰐で7号線に合流し、一昨日走った経路をたどる形になりました。木造駅舎が残る碇ヶ関駅に立ち寄ります。
古い駅舎は維持費をかけずに建て替えるというJR東日本の社是は聖域なく徹底され、今回走った経路の中でも、大更と八幡平の駅舎が新たに過去帳入りしてしまいました。この駅舎もいつまで残るか何ともいえないだけに、明るいうちに再訪しておきたかった次第です。
津軽平野が尽きて山間にさしかかり、弘前では散り終わったソメイヨシノがまだ見頃です。これなら小坂の桜もまだ咲いているかもしれません。
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 工臨

2018-04-30 14:38:22 | 東北
今日は朝から眠くて集中力を欠いており、活動の進行も遅れがちです。しかし、結果としてはこれでよかったのかもしれません。大鰐線の工臨を撮ることができたからです。
元々は、直ちに出発して大鰐線の電車を撮ってから小坂へ向かうつもりでした。しかるに出発が遅れてしまったこともあり、大鰐線を切って長勝寺に立ち寄り、長居をしている間に田沢食堂が開きました。腹が満ちたためになおさら眠気が増し、小休止をとってから弘前を出発したのが一時過ぎです。こうして大鰐へと向かう県道を走っていると、大鰐線と交差する跨線橋に同業者がいました。撤収を始めている様子から、直前に目当ての列車が通過したであろうことは分かります。果たせるかな、列車が走り去ったであろう方角に目をやると、津軽大沢の構内に機関車が止まっているところでした。このまま走れば先回りして待ち構えることもできそうです。咄嗟の判断で駆けつけたのは、去年三日にわたって通った義塾高校前のリンゴ畑でした。線路際には一人とはいえ先客もおり、いずれやってくるのはまず間違いありません。数分経ったところで警報機が鳴りだし、ホッパ車を推進した機関車が現れて、大鰐方面へ走り去るという顛末です。
曇りがちになってしまったのは惜しまれますが、仮に晴れれば側面が影になっていたわけであり、この方がむしろよかったということもできます。いつ走るかも定かでない工臨を、たまたま記録できた幸運に何より感謝すべきでしょう。三月に撮った北鉄のラッセル車に続く貴重な収穫となりました。
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 八重桜

2018-04-30 12:55:42 | 東北
禅林広場で一息入れてから最勝院にやってきました。昨晩訪ねたとき、参道のソメイヨシノとエドヒガンは葉桜となり、五重塔と重なる八重紅枝垂がまだ咲いている状況でしたが、それに加えて五分咲きの八重桜がありました。今日はますます気温が上がり、先週末に迫る陽気となっています。これならあの八重桜も一気に開花するだろうと見込んだわけです。その期待通り、白い八重桜は早くも満開に近付いていました。明日再訪すればさらに眺めが変わっているでしょう。
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 田沢食堂

2018-04-30 10:34:25 | B級グルメ
長勝寺に思わぬ長居をしてしまいましたが、結果的にはよかったこともあります。一区切りついたところで田沢食堂が開く10時になったからです。こちらで遅い朝食をいただきます。
東横インにも無料の朝食があります。しかし、あの朝食には無料なりの割り切りが必要であり、朝食会場の慌ただしい雰囲気もよろしくありません。よって本日はあえて見送り、その分早く出られる方を選んだわけなのですが、その時点では田沢食堂が開くまで待つつもりはなく、去年世話になった鯖石のドライブインにでも行くつもりでした。今回は行けるとしても明日だけだろうと思っていただけに、このような形で機会が巡ってきたのは幸いです。
一年ぶりということもあり、中華そばと小カレーライスを手堅く注文。いずれも380円から400円に値上がりしており、二品注文を基本とするこちらにとっては痛手ですが、それでも800円というのは天晴れです。

田沢食堂
弘前市茂森町97
0172-33-2969
1000AM-1800PM(土曜祝日 -1600PM)
第一土曜及び日曜定休
中華そば400円
小カレーライス400円
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 長勝寺

2018-04-30 09:46:42 | 東北
まずは長勝寺を訪ねます。このblogには過去一度しか登場していませんが、禅林街の突き当たりにある津軽家の菩提寺です。つまり、禅林広場を訪ねたときは必ず立ち寄っていることになります。それにもかかわらずblogに登場しなかったのは、有り体にいえば参拝せずに素通りすることがほとんどだったからです。不信心を働いてきた理由の一つとして、最勝院に比べてやや入りづらい雰囲気を挙げることができます。見物客を拒むことこそないものの、さりとて積極的に受け入れている様子もなく、語弊を承知でいうなら商売気がないのです。
今回久々に参拝したのは、昨日立ち寄ったとき、境内の桜がまだ咲いているのに気付いたからです。もちろんソメイヨシノではなく、推定樹齢三百年というカスミザクラの古木でした。これは再訪するしかなかろうと思い立ち、本日いの一番に訪ねたのでした。
先週訪ねた薬師桜と同様、腰を下ろしたような姿をした背の低い老木です。会津の大鹿桜、飛騨の臥龍桜などと同様、二本ある桜が遠目にはあたかも一本桜のように見えています。桜の佇まいが秀逸なのに加えて、四方を囲む山門、庫裏、地蔵堂、本堂との間に近からず遠からず絶妙な距離があるため、それらを点景にして絵になる眺めをいくらでも切りとることができ、実質一つの桜を小一時間も撮り続けてしまいました。
このカスミザクラに加え、山門の脇にはソメイヨシノが一本、本堂の奥には見上げるようなエドヒガンの枝垂桜が二本あります。どちらも弘前城ではとうに散った桜ですが、鬱蒼とした杉木立に囲まれているからか、ここではまだわずかに花が残っていました。見物客で混み合う弘前城とは対極の、見物客がほとんど来ない静かな境内の雰囲気も上々です。これほどの穴場に気付かなかったとは不覚でした。
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 連泊

2018-04-30 08:04:03 | 東北
既報の通り、昨晩も東横インの世話になりました。花見の旅では金沢にも連泊しましたが、宿まで同じなのは初めてです。ただし、たまたま空いたところに滑り込んだ関係上、部屋については変わりました。上層階のダブルルームとなった上に、駅前に面した南向きの部屋から、反対側の部屋に変わったのです。そしてこの部屋の眺めが上々でした。
青森方面から弧を描きつつ続いてきた線路が、弘前駅の構内で広がる様子を一望でき、これほど大きい駅だったかと気付かされました。古めかしい車庫に首都圏色のキハ48が滞泊し、それに接する形で球形のガスタンクが鎮座する光景はあたかも模型のようであり、彼方には地平線が広がって、ここが津軽平野であることを実感できます。何から何まで無味乾燥な東横インにあって、多少なりとも趣向を変えられたのは幸いです。
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東北縦断花見の旅 2018続編 - 四日目

2018-04-30 07:45:15 | 東北
おはようございます。昨晩は日付が変わったところで「はすや」を辞去し、まっすぐ宿に戻りました。しかし目が覚めたのは七時過ぎです。寒くはないにもかかわらず、布団からなかなか抜け出すことができませんでした。日数を重ねるにつれ、疲労が蓄積してきたようです。最長11日間の長旅は中盤戦に入ります。
昨晩の時点で、弘前に明日までいると申しました。正確に申しますと、これは今夜まで泊まるということであり、実質的には明日の日中まで滞在することになります。今日は小坂、明日は岩木山へ行って戻り、八甲田を通って八戸から夜行のフェリーに乗るのが当面の予定です。
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