日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2017続編 - はすや

2017-05-03 22:50:20 | 居酒屋
連泊こそ珍しくはないものの、三連泊以上になるとさすがに限られ、鹿児島に五連泊したのが唯一にして最長の機会です。しかし今回、弘前でその記録に並ぼうとしています。さらに、今の時点であちらではあり得ない記録が続いています。同じ呑み屋に四日続けて入ったことです。今夜も「はすや」にやってきました。
ここまで通い続けたということになると、最後の晩だけ素通りするのも画竜点睛を欠き、明日も十中八九立ち寄ることになりそうです。最後の夜を迎えたとき、どのような思いが去来するのでしょうか。有終の美を飾ることができれば幸いに思います。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

華一風・秋鹿
お通し(まぐろ味噌タタキ)
刺盛り六点
もずく
焼油揚
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 第四夜

2017-05-03 22:16:04 | 東北
日毎に桜は散っていき、花筏もついに終わって、代わりに八重桜が見頃にさしかかってきました。最後の晩となる明日はともかく、今日に関していえば夜桜を見に行く必要はなかろうとも思いました。しかるに往生際の悪さを発揮し、今夜も足を運びました。そして、来た甲斐はあったといえる印象的な場面がありました。追手門から入るやいなや三味線の音色が聞こえてきたのです。
何分暗い中で判然とはしないものの、市民広場の片隅で演奏している人物がいました。ただし見世物ではなく、文字通り片隅にある、広場に背を向ける形のベンチに腰掛け、誰に聞かせるでもなく三味線を叩いていました。以前チェロを弾く青年を西濠のベンチで見かけましたが、他にも楽器の練習をする人々が時折やってくるのでしょうか。時には力強く、時にはもの悲しげに奏でられる三味線に耳を傾けつつ、枝垂桜が半月に重なる姿を眺めていると、もう他には何も要らないような気がしてきました。結局そのまま足を止め、先には行かずに切り上げるという顛末です。もう散ったと思って出かけなければ、この光景に出会うことはありませんでした。往生際の悪さが吉と出た第四夜です。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 弦や

2017-05-03 20:08:39 | 居酒屋
投宿して風呂から上がると八時になりました。そのまま弘前城へ向かっても、この散りようではおそらく時間を持て余すでしょう。夜桜の前に軽く一杯という状況が、滞在四日目にして初めて実現しました。挨拶がてら訪ねたのは「弦や」です。
「はすや」ほどではないにしても何度となく世話になり、今更書き留めるべきこともなくなりつつある状況ですが、今回気付いたのは酒の温度です。「はすや」の場合、冷蔵庫の設定温度が低すぎて、酒本来の味を引き出せないほど冷え切ってしまい、しばらく室温に馴らすことでようやく適温になってきます。その点、最初から温すぎず冷たすぎずほどよい温度で提供されるここの酒は理想的です。きめ細かい泡の生ビールもうまく、酒の注ぎ方、温度に関していえば弘前一かもしれません。

弦や
青森県弘前市本町76
0172-34-9951
平日1100AM-1330PM(LO)/1700PM-2230PM(LO)
土曜及び祝日 1700PM-2230PM(LO)
日曜定休

香るエール
めっ・豊盃
お通し(トマトサラダ)
黒石豆腐
つくねのレモングラス巻
弘前産生きくらげともやしのヤム
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 独立系

2017-05-03 19:24:23 | 東北
小坂を出た直後に出発からの走行距離が1000kmを超え、弘前市街に戻ったところで1050kmに迫りました。白石で補給したガソリンをほぼ使い果たしたため、道中二度目の給油を済ませます。昨年の花見では宇佐美以外のスタンドを使うという、自分にしては珍しい選択をしましたが、今回も宿へ向かう途中に独立系の安いスタンドがあったため飛び込みました。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 一つ覚え

2017-05-03 18:55:25 | 東北
レールパークに寄りたいのはやまやまながら、閉館までの時間が足りず今回は断念。再び東北道を飛ばして弘前市街に戻りました。急いだ甲斐あって、禅林広場に着いたときには、今まさに夕日が裾野に沈むところでした。
大きな雲が刻々と形を変えた一昨日、雲一つなかった昨日とくれば、次はおぼろげな夕日でも眺めてみたいと思うのは人情です。しかし、昨日とほぼ同じ眺めになるのは、日中の空模様からおよそ想像できました。眺めが変わらないのはもちろんのこと、風がないことについても同じです。それを承知で馬鹿の一つ覚えに走ったのは、ここで影絵の世界を眺めるひとときが、自分にとってかけがえのないものだからに他なりません。
明日は津軽半島に足を延ばそうかと考えています。そうなると、弘前に戻る頃には暗くなっているでしょう。少なくともここで眺める夕景に関しては、これが道中最後になるかもしれません。もうしばらく名残を惜しんでから切り上げます。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 古館桜の小道

2017-05-03 16:40:55 | 東北
鉱山事務所を通り過ぎると、踏切の脇に「古館桜の小道」なる案内板があり、それに従いさらに歩くと、緩やかに弧を描く線路沿いの桜並木が見えてきました。遊歩道はごく最近できたと見られる一方で、両側に並んだ桜の木々にはかなりの高さがあり、おそらく鉄道在りし頃からここに立っていたのだろうと想像できます。いかんせん花がまばらで絵にならないのが残念ではありますが、いつか花盛りの日に再訪できれば、もちろんここも歩いてみるつもりです。
ちなみに、線路の跡は桜並木が途切れた後も延々続いており、ツーリングマップルRにも「小坂精錬貨物線跡」とわざわざ書き入れられています。線路はもちろんのこと、標識、信号機器を含むあらゆるものが残るという点では、年末年始に訪ねた安比奈線といい勝負です。しかし、あちらと違ってそう簡単に歩けるような距離ではありません。少なくとも日中の残り時間では到底無理で、ここを歩くために終日注ぎ込む覚悟が必要です。明日は花見の名所の心当たりもなく、決行するにはまたとない好機ながら、20km超と聞いた時点で歩く気力が起こりません。ある程度的が絞れる状況なら、車で移動しつつめぼしい遺構をつまみ食いする余地もあるのですが。何もかも残っているというのもかえって悩ましいものです。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 観光トロッコ

2017-05-03 15:39:01 | 東北
7号線を南下したのは小坂へ行くためでした。碇ヶ関から一区間だけ東北道に乗り、一目散に向かったのは小坂中央公園です。しかし、町内に迫ったところで異変に気付きました。桜が咲いていないのですorz
散ってしまったわけではなく、そもそも花の数が少ないということで、道中でいうなら烏帽子山公園、岩木山神社と同様の現象です。烏帽子山については久しく満開の姿を見ておらず、単なる食害ではなく樹勢が弱まったのかと推察したわけですが、小坂では昨年満開の最盛期を見届けています。それが翌年こうなるということは、やはり食害なのでしょう。
かねがね不思議なのは、こうなる場所が決まっており、なおかつ局所的だということです。たとえば、烏帽子山の桜が咲かない年であっても、少し離れた米沢の桜には何の影響もありません。小鳥の仕業である以上、いつどこで起こってもおかしくなさそうなものですが、決まった場所だけ食われてしまうのは何故なのでしょうか。真相のほどはともかく、秋田で花見をするならここだと期待していただけに、思わぬ肩透かしを食らってしまいました。

もっとも、収穫がなかったわけではありません。小坂といえば、かつての駅の跡地を生かした「小坂鉄道レールパーク」ですが、残った線路を使って「観光トロッコ」なるものが運行されており、こちらの到着時にそれがまさしく走り去るところだったのです。車を止めて直ちに線路際へ向かうと、除雪用のモーターカーに牽引されたトロッコが、両側に桜並木が続く線路を引き返してくるところでした。その光景を正面がちの構図ですかさず記録。桜が満開ならばと想像してしまうのは人情ながら、そこまで望んでは罰が当たるというものでしょう。貴重な光景を記録できたのは幸いです。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 鯖石ドライブイン

2017-05-03 13:54:27 | B級グルメ
撮るべきものを撮りつくしたわけではないものの、日差しが正面から側面に回ってきました。それを潮時と見て切り上げ、ようやく遅い朝食兼昼食をとることができます。そして、これから向かう方角に、これはという店の心当たりがありました。大鰐線の車窓から見た国道沿いのドライブインが、かねがね気になっていたのです。その名も「鯖石ドライブイン」に飛び込みました。
屋号からしてドライバー御用達の店を思い描いていました。しかし、いざ乗り込むと大型車の姿はなく、代わりにかなりの数の乗用車が止まっていました。店主らの住居を兼ねたと思しき山小屋風の三階建ては、外観通りの大店で、テーブルと小上がりを合わせれば50席は下らないでしょう。しかもそのほとんどが埋まった盛況ぶりです。引きも切らない注文を捌くため、広い厨房では大勢のおばちゃん達が小気味よく立ち回っています。「田沢食堂」にもどことなく通ずる、地元客御用達の大衆食堂の雰囲気はこちらの好むところです。
麺類、定食、ご飯ものを豊富に取り揃えた品書きは、絵に描いたようなドライブインのそれで、さらには酒と肴が充実しており、居酒屋使いもできるようです。その中から手早く済むことを重視してカレーライスを注文。取り立てて騒ぐほどの味ではないにしても、ご飯をぎっしり詰めた盛りつけは、見かけ以上の物量感があり、他の品もさぞやと想像させられます。味、量、値段、雰囲気のどれをとっても、盤石の横綱相撲とでも形容すべき安定感がこの店にはあります。「田沢食堂」に寄れなかった今日、思わぬ形で埋め合わせができたのは幸いです。

鯖石ドライブイン
南津軽郡大鰐町大字鯖石字広田2-1
0172-48-4216
800AM-2200PM
第二・第四水曜定休
カレーライス620円
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 平川河川公園

2017-05-03 11:28:41 | 東北
義塾高校前の駅の近くで、リンゴ畑の向こうに岩木山が鎮座するお誂え向きの場所を発見。上り列車を三本撮った後、さらなる場所を求めて車を走らせると、今度は鉄橋が現れました。もしやと思いそちらへ向かうと、これが渡りに船の場所でした。河川敷に山桜と八重紅枝垂が咲いていたのです。
看板には平川河川公園とあります。広い芝生の回りにベンチがあるだけという簡素さで、訪れる人の姿もほぼないものの、ささやかながらも山桜と八重紅枝垂が植えられていて、今まさに花盛りを迎えていました。これがソメイヨシノなら、とうに見頃を過ぎていたでしょう。こちらが来るのを待っていたかのような桜には、快哉を叫ばずにはいられませんでした。
加えて秀逸なのは、この桜と岩木山を点景にして、鉄橋を渡る電車が撮れてしまうことです。しかも、立ち位置を変えることで様々な絵柄が作れ、少なくとも四通りにはなりそうです。桜と電車のどちらに焦点を合わせるかにより、コマ数が倍増することを考えると、一時間に一本の電車を撮れば日が暮れることになります。実際には日の向きも関係してくるため、終日撮り続けるのは不可能ですが、今日撮れるだけのものを撮っておき、明日再訪するにもやぶさかでなくなってきました。
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東北縦断花見の旅 2017続編 - 五日目

2017-05-03 07:43:17 | 東北
おはようございます。今朝も七時過ぎに出て弘前公園を訪ねました。ただし、花見をしに行ったというより、花筏が終わったことを確かめるためといった方がよいでしょう。予想通り、花筏はまばらになった上に色褪せて、もはや昨日までとは比べるべくもありませんでした。これなら長居は不要と見て、30分足らずで戻ってきたところです。
少なくとも平野部ではもはや花見にならない状況に鑑み、今日は花見のことをしばし忘れて大鰐線の電車を撮ります。何度となく乗車しているにもかかわらず、撮る方は弘南線ばかりを撮ってしまい、大鰐線の電車をホーム以外で撮ったことがありません。これは、昼過ぎの一部を除いて30分間隔で来る弘南線に対し、大鰐線では大半の時間帯で一時間間隔となっており、本数を稼げないという理由によるところが大です。しかし、いわゆる食パン形の先頭車が混じる弘南線と違い、大鰐線では全ての編成が原型と同様の貫通形であり、それらに狙いを定めるならば、効率の面で差はないことになります。各地に残っていた7000系が徐々に引退し始めている中、弘南鉄道に残る車両も末永く安泰とまではいえません。岩木山を見渡せる好天ならば、一度記録しておく価値はあろうと考えました。
実質初見となるため、めぼしい撮影地の心当たりもなければ、どれだけ時間を消費するかも未知数です。ともかく適地を探して大鰐方面へ走ります。
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