日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

東北縦断花見の旅 2016完結編 - 帰着

2016-05-02 21:32:21 | 東北
一旦帰宅し荷物を置いて再び出かけ、一日を乗り切って只今戻りました。
都内ではもう半袖で十分だろうと予想し、列車に乗ってから着替えたところ、東京駅で降りた瞬間の肌寒さに意表を突かれました。にわかに冷えたのは関東も同じだったようです。とはいえ木々の緑の鮮やかさには初夏の気配が感じられました。春と初夏を行き来する花見の旅は、さらに延長されることになりました。

「まだやれる」という漠然とした感覚が、「次はこうしよう」という妙案に変わってきたと昨日申しました。その妙案とは、今季は見送るとあれほど繰り返していた北海道へ渡るというものです。
今年の花見は長くとも連休前半、場合によってはそれ以前に終わることもあろうというのが元々の予想でした。仮に連休前半で花見が終わったとすれば、後半とその後の週末の間を休み、六日の日程で四国へ行こうと考えており、その前提で一泊分とはいえ宿も押さえていました。そのような事情もあり、昨日の朝の時点では、北海道へ渡ろうなどという考えは微塵もなかったのが実情です。
ところが、連休後半もどうにか花見ができる情勢に至り、花見を切り上げ帰京するのが次第に惜しく感じられるようになってきました。そして帰るか残るかで逡巡するうちに、もう一つの考えが頭をもたげてきました。まだ花見ができる状況をむざむざ見過ごし帰京した後、中一日で四国へ行くのかと思ったとき、東北から四国まで高速道路を延々走る旅がもったいなく思えてきたとでも申しましょうか。むしろここまで北上してきたならば、北海道まで桜を追いかけたいという考えが、いつの間にやら浮かんでいました。その後次第に時間が切迫し、このまますぐに帰るかどうかという選択に迫られたとき、西へ向かっていた風が、突如北へと変わった次第です。

このように瓢箪から駒で出てきた発想だけに、詳細はいまだ固まっていないのが現状です。今のところ決まっているのは、明晩八戸から苫小牧行のフェリーで渡ることだけです。
今回の特殊事情として、大型連休の余波により、来週末の長距離フェリーが軒並み埋まっているという点が挙げられ、その結果復路については自ずと制約が出てきます。選択肢の一つは、青函航路を利用し青森から自走で帰ってくるというものですが、北海道まで往復自走する労力を考えたとき、せめて片道だけは長距離フェリーの世話になりたいと思うのは人情です。かような観点からは、さらに一週延ばすという奇策が浮上してきます。すなわち、試乗を兼ねて北海道新幹線で三度目の一時帰京をし、第三週の週末に道央圏から長距離フェリーで帰るという行程です。仮にそこまで延ばしたとすると、四度の週末にまたがる旅となります。昨日大遠征になりそうだと示唆したのは、以上のような拡大策が浮上してきたからに他なりません。

問題なのは、滞在中の天候が総じてよろしくないことで、特に上陸初日となる明後日は荒れ模様と予想されています。有終の美にこだわり、土壇場で方針を大転換したにもかかわらず、結局蛇足になってしまっては元も子もありません。本土に比べごくささやかな北海道の桜ではありますが、印象的な光景に一つでも出会うことができれば幸いに思います。
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東北縦断花見の旅 2016完結編 - はやぶさ102号

2016-05-02 07:10:46 | 東北
盛岡から始発の新幹線で帰るのは一昨年の秋以来二度目になります。当時からそうだったのかどうか、運用につくのはE5系とE6系を連結した17両編成です。E6系の「はやぶさ」に乗れるという物珍しさもあり、編成後方の15号車に席をとりました。
堂々17両編成の余裕もあり、昨夜の時点で埋まった席は数えるほどしかなく、盛岡から乗車したのも自分だけです。仙台でまとまった数の乗車は予想されるものの、およそ満席にはならないでしょう。少なくとも往路については心おきなく汽車旅を楽しめそうです。

問題なのは復路です。こうなることは全くの想定外だったため、列車の手配ができていません。しかるによりにもよって大型連休の最盛期に重なってしまい、盛岡までの列車は昼過ぎまで満席です。それは百も承知の上で、自由席という選択肢がある盛岡を起点にしたわけなのですが、何本か待てば必ず座れる東海道新幹線と違い、仙台以北は選べる列車が極端に限られます。
以前やはり大型連休の最盛期に乗車したとき、盛岡行の「やまびこ」がデッキに立つことすら憚られるような混みようで、思わず見送ったいう経験があります。それが分かっているだけに、明日の移動が憂鬱ではありますが、先へ行けば行くほど空いてくるのは分かっています。長くとも仙台までの辛抱と割り切るしかなさそうです。

★盛岡610/はやぶさ102(4102B)/856東京
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東北縦断花見の旅 2016完結編 - 北ホテル

2016-05-02 05:24:53 | 東北
昨晩は第二部に続いて「北ホテル」の世話になりました。中一週間で再訪すると、宿の近くの石割桜は葉桜に様変わりしていました。わずかな日数の違いで季節が移り変わる、花見の旅らしい一幕です。
「盛楼閣」に行き、翌朝始発の新幹線に乗るという行動を考えれば、今回に関する限りは駅前に宿をとった方が明らかに有利でした。それにも関わらず再び同じ宿を選んだのは、それだけ愛着が湧いているということでもあります。早朝の出発ゆえ朝食をいただけないのが残念ではありますが、短い時間ながらも心地よく休息できたことについては感謝しています。
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東北縦断花見の旅 2016完結編 - 四日目

2016-05-02 05:10:38 | 東北
おはようございます。帰り損ねて延長戦に突入という展開が、年に一度や二度は出てしまいます。昨日限りで完結させるはずが四日目に突入しました。
本日は始発の新幹線で一旦帰京し、明日再び盛岡に戻る予定です。しかしその後の構想については依然として様々な選択肢を模索しています。帰宅後も荷物を置いてそのまま出る形にならざるを得ないため、具体的なことについては一日を乗り切ってからまとめます。
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東北縦断花見の旅 2016完結編 - 盛楼閣

2016-05-02 00:31:52 | 居酒屋
まっすぐ帰るかどうかで逡巡した挙げ句、帰り損ねて日曜深夜の盛岡に流れ着きました。しかも明日は始発列車で一旦帰京しなければならない状況です。飲み食いよりも休息をとりたくなる状況ではありますが、盛岡には年中無休で深夜まで開いている強い味方が控えています。その「盛楼閣」にやってきました。
正月さえ休まず営業するこの店が、昨秋訪ねたときはまさかの改装による休業中でした。しかも謎めいていたのは、この店だけでなく店のある建物全体が改装されることになり、休業の期限も告知されないまま数ヶ月の時が流れたことです。その後再開の知らせが入ってはきたものの、上の階にあったカプセルホテルなどは再開されず、6階建ての半分はもぬけの殻になりました。明かりが半分消えた淋しげな様子を、停車中の新幹線からも窺うことができただけに、果たしてどうなったのかについては常々気がかりでした。そのような事情もあり、この機会を利用して現況を確かめておきたかった次第です。その結果としては、遠目ほどには変わっていなかったとでもいえばよいでしょうか。
まず、1階から上がっていく階段と玄関周りは、よくも悪くも現代的になりました。LED化された照明により、同じものでも安っぽく見えてしまうのが特にいただけません。店内は壁、床、天井とも改装されてはいるものの、基本的な構造は変わっておらず、客席の配置もそのままです。しかし、この程度の変化なら、数ヶ月も休んでまで改装する必要が果たしてあったのかという素朴な疑問は湧いてきます。前の店の内装が特にくたびれていたわけではないからです。それに加えて、夜にもかかわらず窓際のブラインドを全て下ろしているのが気になりました。店の明かりが漏れてこなくなったことにより、もぬけの殻のような印象を助長しているような気がするのですが。駅前の一等地で建物を半分空けている現状を含め、不可解さの残る改装です。
とはいえ、肝心の焼肉は何一つ変わっておらず、筆頭格のおばちゃんも健在です。日曜深夜にしてはお客の入りもそこそこでした。改装により全く違う店に変わり果ててしまうところも少なくない中、本質が保たれたことについては喜ばしく思います。

盛楼閣
盛岡市盛岡駅前通15-5 ワールドインGENプラザ2F
019-654-8752
1100AM-200AM
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