日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新緑萌える東北へ 続編 - はすや

2016-05-21 22:32:06 | 居酒屋
弘前で一軒限りということになると、どうしてもこの店を選んでしまいます。今夜も「はすや」に舞い戻ってきました。
三夜連続というのも芸のない話ではあります。しかし弘前では最も愛用してきた店です。長旅の最後になるかもしれない夜をどう過ごすかと考えたとき、ここでしみじみ盃を傾けたいというのが第一でした。
この店の刺盛りについては過去にも絶賛してきましたが、本日の構成も秀逸でした。冬場に比べ食材が限られるのか、鮪、平目、ヤリイカにガサエビなど、過去二日と被る品もあるにはあるものの、そのヤリイカは紫蘇巻きに、ガサエビは海苔巻きになって出てきました。こちらが昨夜も来たのを承知の上で、飽きないように調理を変えてきたということでしょう。それらに加え新たにホヤも加わり、合わせて八点の充実ぶりです。
その刺身に続いては「鶏肉唐揚」を頼んでみました。日替わりの品書きではなく、常設の品書きにあるもので、文字にすればごくありふれた品にもかかわらず、700円というこの店にしてはかなりの高額品です。それだけに、店主が唐揚をどのように調理してくるのか、700円もする唐揚がいかなるものかという興味を以前から持っていました。他の選択肢も多々ある状況とはいえ、唐揚を試すなら三夜連続となる今回がよい機会と考えた次第です。
かなりの待ち時間を経て運ばれてきた唐揚は、見た目にも迫力のある一品でした。個数こそ四個とはいえ、一口では頬張れないほどの大きさがあり、明らかに二人以上で分けるべき品です。揚げるのに長い時間をかけたのもそのためでしょう。そして味わいについては、多くの日本人が慣れ親しんできたであろう、手本通りの唐揚とでも形容すればよいでしょうか。肴というより、定食にしてご飯とともに思い切りかき込みたくなるような味わいです。物量感のある唐揚ですっかり腹が満たされ、最後の夜はこれにて打ち止めと相成りました。

はすや
弘前市上瓦ヶ町1-1-2F
0172-33-6981
1800PM-2400PM
日曜定休

華一風・天明
お通し(さわら揚げ出し)
刺盛り八点
鶏肉唐揚
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新緑萌える東北へ 続編 - 三連泊

2016-05-21 22:12:57 | 東北
弘前に戻りました。行動範囲が狭まったことにより、本日の走行距離は昨日から半減の約80kmでした。
本日世話になるのはもちろん弘前国際ホテルです。今日に関していえば弘前東栄ホテルも選べる状況ではありましたが、昨日もらった朝食券でまんまと囲われました。先週末の一泊と今回の三連泊、合わせて四日にわたり世話になったことに感謝しています。
弘前も花見の頃から数えて実に八泊目です。これだけ泊まると行くべき店もあらかた行き尽くした感があります。明日は帰京の方向に傾いており、そのためには遅くとも午前いっぱいで津軽を出るのが賢明です。今夜は一軒限りで切り上げ、その分早起きした方がよいかもしれません。
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新緑萌える東北へ 続編 - 健康温泉桃太郎

2016-05-21 21:28:13 | 温泉
弘前への道すがら一風呂浴びるという展開は、過去二日と全く同様です。本日は「健康温泉桃太郎」を再訪します。弘前から黒石にかけては津軽の中でも訪ねた頻度がとりわけ高く、温泉にもあらかた行き尽くしたのが現状ではありますが、酒場めぐりと同様二巡目三巡目にもそれに応じた楽しみがあるものです。
旅館を併設した飾り気のない雰囲気は、奇しくも道中で訪ねた三湯全てに共通します。そのような中、ここならではの特徴を挙げるとすれば、浴場の中央に鎮座する巨大な浴槽ではないでしょうか。轟々と溢れ出る豊富な湯量は昨日のつがる温泉に引けを取らず、熱さについては大鰐の共同浴場に匹敵します。

★健康温泉桃太郎
弘前市新里字下樋田66-1
0172-28-3211
600AM-2300PM
入浴料350円
泉質 アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
泉温 47.3度
pH 8.6
掘削動力揚湯
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新緑萌える東北へ 続編 - 残照と月明かり

2016-05-21 20:16:52 | 東北
蛙の合唱に耳を傾けつつ暮れゆく岩木山を眺めるうちに、いつしか八時を過ぎました。わずかな残照もいよいよ判然としなくなってきたところです。しかし、完全に暗くなるのかと思いきやそうではありませんでした。残照が弱まるのと入れ替わるようにして、今度は月明かりの影が鮮明になってきたのです。岩木山の稜線もまだ西の空に浮かび上がっています。思えば三年前の花見で北海道に渡ったとき、月明かりに照らされた羊蹄山とニセコ連山を見たことがあります。そのときを彷彿させる印象的な光景です。
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新緑萌える東北へ 続編 - 旅の終わり

2016-05-21 19:43:47 | 東北
尾上高校前と柏農高校前の間を何度も行ったり来たりしつつ、七時半の上り列車を見送って撮影終了です。
夕日は七時前には沈みました。しかし、昨日と違って雲がないため、残照もその分長く続いています。今もなお岩木山の稜線は鮮明に浮かび上がっており、場合によっては八時過ぎまで明るいのかもしれません。

ぼやけた空に夕日が紛れていつしか消えた昨日に対し、今日の夕日は岩木山の右の裾野に長い時間をかけて沈みました。秋に訪ねたときと比べても、日が沈むまでの長さの違いは歴然としていました。その夕日と入れ替わるようにして、東の空から満月が昇ってくるところも印象的でした。鳥が重なり何本か仕損じるといった不運もあるにはあったものの、文句のつけようがない快晴に恵まれた以上、贅沢を言っては罰が当たるというものでしょう。おかげでこの時期の津軽に来た目的はおよそ果たした感があります。
およそ果たしたということであり、やり残したことが何一つないわけではありません。もう一日津軽に滞在してから一時帰京し、翌週末の二日をかけて帰るだけの題材は十分にあります。しかし、これ以上滞在を延ばしても、今日の焼き直しになる部分が多かれ少なかれ出てきます。しかも、帰りの列車の時刻からして、明日はこうして夕景を眺める時間はありません。直近と同様、往復の新幹線が混んでいる可能性も十分にあるでしょう。高額な旅費を払ってまでさらに一週延ばすより、これを花道にして明日帰路につくのがよかろうという方向に傾きつつあります。花見以来一月続いた長旅にも、いよいよ仕舞いの時が近付いてきたようです。
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新緑萌える東北へ 続編 - 代替わり

2016-05-21 15:12:48 | 東北
待ち時間を利用して済ませるべき野暮用が出てきました。ツーリングマップルRの表紙が破れてしまったため、最新版に買い換えるというものです。旅先で買い求めればその分愛着も湧いてくるのが人情ながら、書店を探す手間も考慮し、主義に悖る部分はありながらもアマゾンの世話になります。おそらく帰った頃には配送されているでしょう。仮にもう一週延長すれば、次回からは二代目の登場となります。
blogを開設した八年前の前後に買い揃え、関東甲信越版が二代目となったのが一昨年です。使用頻度が高い順に入れ替わっていく現状からすると、次に代替わりを迎えるのは北海道版になりそうです。
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新緑萌える東北へ 続編 - 小休止

2016-05-21 13:18:54 | 東北
12時台から2時台までは、列車の運行が30分おきから60分おきに半減し、多少なりとも落ち着いてくる時間帯です。ようやく一息ついたため、102号線沿いの道の駅で小休止をとっています。
天気がよいのもさることながら、先週末は限られた場所だけだった水鏡が次第に広がりつつあり、絵になる眺めもそれに応じて増えました。加えて光線状態、雲の形によっても絵柄は刻一刻と変わってくるため、日没まで退屈する間はなさそうです。
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新緑萌える東北へ 続編 - 三日目

2016-05-21 10:17:20 | 東北
おはようございます。二度あることは三度あるか、それとも三度目の正直かというところ、幸いにして待望の青空が広がりました。引き続き薄雲は出ているものの、空と雲とが同化していた昨日に対し、今日の雲は青空に筆で描いたかのようです。岩木山も裾野から山頂まで鮮明に浮かび上がっており、山肌の新緑までがはっきりと見分けられます。文字にすればどちらも晴の一文字とはいえ、平板だった昨日までとは全く違う眺めです。
只今尾上高校前で撮影中ですが、長いレンズで岩木山を大きく写しても、短いレンズで空と田圃を入れても様になり、撮影の題材には事欠きません。このまま行けば本日も終日滞在となるでしょう。その結果、今夜は必然的に弘前三連泊となり、明日再訪する余地も出てくるわけです。そうなるとさらに一週延長という選択も浮上してくるところではありますが、まずは本日の活動に注力します。
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