日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

九州沖縄縦断ツアー 2014 -宝雲亭本店-

2014-11-01 23:27:46 | 居酒屋
「安楽子」「桃若」と同様、この店も長崎における不動の立ち寄り場所として定着してきた感があります。続いて訪ねるのは一口餃子の「宝雲亭」です。
〆の一品として「桃若」の女将に教えられたこの店ですが、何度か足を運ぶうちに、その「桃若」にも通ずる家庭的な雰囲気というものに気付いてきました。店主、女将、跡取りの三人組なのも同じです。しかし、「桃若」のよさが、遅い時間の静かな店内で最も引き立つのに対し、この店には酔客で適度に賑わっているのが最もふさわしいように思われます。一口に呑み屋といっても様々です。

宝雲亭本店
長崎市銅座町15-13
095-823-4042
1800PM-100AM
不定休

餃子420円
水餃子520円
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -桃若-

2014-11-01 22:26:35 | 居酒屋
宿に戻って一風呂浴び、腹ごなしをしたところで三軒目に突入です。時間的には終盤に近く、選択肢も自ずとそれに適した店に絞られます。そのときいの一番に思いつくのがこの店です。毎度おなじみ「桃若」を訪ねます。
縄暖簾をくぐると、カウンターはあわや満席、二つあるテーブルにも先客が陣取る大盛況。当然ながら、店主からは品数が少ないというおなじみの案内がありました。そのようにいいながら、なんだかんだで十分にあるのが通例のところ、この日はたしかに数が限られています。まあこの盛況ならばやむなしといったところでしょうか。
お客があらかた引けた遅い時間に訪れ、店主、女将、若主人の三人組による軽妙洒脱な客あしらいを楽しむのが、この店の真髄でもあるだけに、やや慌ただしい雰囲気だったのは惜しまれます。まあこのようなことが何度も続くものではないでしょう。今後長崎を訪ねるときにも、この店には挨拶代わりに立ち寄りたいと思っています。

桃若
長崎市本石灰町3-1
095-823-3392
1730PM-2400PM
日曜定休

櫻正宗
おでん四品
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -こいそ-

2014-11-01 18:12:01 | 居酒屋
間髪入れず二軒目に飛び込みます。立ち寄るのは同じく教祖おすすめの「こいそ」です。
混み合う時間を避けるつもりがこうなったのは、「安楽子」を腹八分目で切り上げたのに加え、この時間なら最も混み合う時間にはやや早いという事情にもよります。教祖がすすめる店のうち、「はくしか」は既にかなりの入りだったため敬遠したものの、開店直後の「こいそ」に首尾よく再訪を果たしました。
この店の特徴といえば、まずは人一人すれ違うのがやっとの、いかにも長崎らしい小路に面した店構えです。そして何より、カウンターの上に並んだよりどりみどりの惣菜です。大皿、というより一回り小さい深めの器が、カウンターの端から端まで隙間なく互い違いに並ぶ様子は壮観で、ざっと数えても三十種はあるでしょうか。店主と女将が二人で営む小さな店で、よくこれだけの仕込みができるものだと感心させられます。
惣菜は肉じゃが、牛すじ、おでん、おひたし、煮付け、ポテトサラダといった具合に、どれも見れば一目で分かるてらいのない家庭料理です。しかし、その家庭料理に完璧な職人芸が詰め込まれ、酒の肴に昇華されているところにこの店の真価があります。その点では、名古屋の聖地「大甚本店」、あるいは弘前の「しまや」にも通ずる楽しみがこの店にはあるということです。
このような店だけに、手元の品書きを眺めることは基本的になく、目の前にある惣菜をいくつか選んでいくことになります。もちろんどれを選んでも外れはなく、濃いめの味付けが酒の肴としては好適です。
肴についてはかくも充実したこの店ですが、酒が平凡なのは長崎の呑み屋の宿命です。以前訪ねたときの記憶から、「安楽子」以上に酒が平凡なのは承知していたため、一杯目には焼酎を選びました。ただしそれだけが理由ではありません。というのは、今日が「本格焼酎の日」でもあるからです。九州の焼酎文化に敬意を表し、乾杯…

こいそ
長崎市本石灰町4-3
095-823-5450
1800PM-100AM
日曜定休

白波・萬屋荒神・萬年亀
突き出し(エンガワ)
茄子田楽
煮穴子
おでん
甘鯛唐揚げ
おでん
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -安楽子-

2014-11-01 16:45:03 | 居酒屋
小雨が降る中傘をささずに石畳を歩き、電車通りを渡って「安楽子」にやってきました。
長崎の呑み屋街の特徴として、おでん、ちゃんぽん、一口餃子など、いわゆる〆の一品が充実しており、二軒目以降の選択肢には事欠かない反面、純然たる居酒屋が必ずしも多くないという点が挙げられます。そのような中、一軒目を飾るにふさわしい数少ない店の一つがここです。教祖をして「長崎の実家」と言わしめ、自身長崎では毎回いの一番に訪ねている店だけに、今回もまずはここを選ぶということで迷いはありませんでした。

以前五島からの帰りに立ち寄ったとき、開店からそれほど経たない時間帯にもかかわらず、あわや満席の盛況に出くわしたことがありました。ましてや、尋常でない数の観光客が押し寄せている今回、開店と同時に満席、あるいは予約で満席という事態にならないかと、一抹の不安を抱えて乗り込むと、幸いにしてカウンターに先客の姿はなし。中央よりやや右手、ガラスケースを正面にした特等席に着席します。
同じ店に何度も通うと、序盤から中盤、終盤にかけての流れというものが次第に出来上がり、場合によっては注文まで固定化されてくるという現象が往々にして起こります。この店の場合、着席してまずすることといえば、振り返って黒板を眺め、その日の仕入れを頭に入れつつ、全体の組み立てを考えることです。そして、大まかな組み立てが出来上がれば、その都度黒板を振り返るようなことはしません。それは、この店の品書きが直裁で覚えやすいからでもあります。常連客が慣れた様子で、品書きをいちいち見ずに注文するのが、この店のカウンターで繰り返される光景なのです。

地酒空白地帯の長崎だけに、酒に関して過大な期待は禁物。ここの酒は福岡の喜多屋一本で、一合、二合をシングル、ダブルと数えるのが長崎ならではです。黒板からは、いかにも九州らしい生鯖、それに当店名物のねぎぬたを選びました。教祖も紹介している通り、結わいた葱が箸休めには好適で、この店では欠かさず選ぶ一品でもあります。
最初は自分一人だったカウンターの右隣に、見るからに県外からの一見客と思しき二人組が着席。しかし、次いで左隣に座ったのは、紛うことなき常連の一人客です。その後も一人客が立て続けに三人現れ、カウンターはいつの間にやら満席となりました。皆黒板を振り向きもせず、慣れた様子で注文する様子が様になっています。
目の前のガラスケースに、びかびかに光ったネタが整然と並び、その向こう側では若主人が魚を捌き、左隣に立つ先代店主が揚物を担当、奥の厨房で手伝いのおばちゃんが立ち回る光景も、これまた眺めていて楽しいものがあります。それを含めて秀逸というほかなく、長崎の一軒目はここしかないと再認識した今回の再訪でした。

安楽子
長崎市浜町7-20
095-824-4970
1630PM-2130PM(LO)
日祝日定休

喜多屋×2
生さば
ねぎぬた
皮ハギ
いわし天
はも皮
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -投宿-

2014-11-01 16:22:15 | 九州
終点の赤迫まで電車に乗り、そこから折り返して中心街にやってきました。只今宿に入ったところです。
本日の宿となるのは、ビジネスホテルのカプセルルームです。理由は宿泊費の節約というより、他に選択肢がなかったからです。一月近く前に探したにもかかわらず、その時点で呑み屋街から歩ける範囲の常識的な価格の宿はここしかないという状況でした。もっとも、9月から11月にかけての連休といえば、大型連休にも負けず劣らず宿が混み合う時期だけに、これも想定内の結果ではあります。今月さえ乗り切れば、しばらく宿の確保に腐心することもないでしょう。どうにか滑り込めたのは幸いでした。
ここまで来る電車の車内も、中心街の電停も、観光客の姿が半端ではありませんでした。この調子では、有名店は県外からの一見客であふれるかもしれません。間もなく「安楽子」が開くため早速入り、その後宿に戻って一風呂浴びて、しばらく電車に乗ろうかと考えています。腹ごなしという目的もさることながら、今日はお客が一巡二巡した時間の方が落ち着けそうだからです。事実上年に一度の長崎だけに、一軒一軒を大事にしたいものだと思います。
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -浦上到着-

2014-11-01 15:05:36 | 九州
終点の一つ手前の浦上で降りました。理由については去年申したため繰り返しません。
ここで電車の一日乗車券を買い、宿に荷物を置いて、開店と同時に呑み屋へ入り、腹ごなしと酔い覚ましをはさみつつ、日付が変わる頃まで呑み歩くという流れを予定しています。雨は一瞬止んで晴れ間が出たものの、今しがた再び降り出しました。夕景から夜景への移り変わりは去年眺めているため、再度晴れるという僥倖に恵まれない限り、今回稲佐山の出番はなさそうです。
ちなみに、一日乗車券を買うとき、私は駅から少し離れた「ニューうらかみホテル」を利用しています。駅で売られているのがマルスで発券した味気ないものなのに対し、こちらでは専用の台紙に日付のスタンプが入るからです。
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -黄金色の絨毯-

2014-11-01 14:29:04 | 九州
肥前鹿島を出たところで車窓に一面の稲穂が。見渡す限りというわけではなく、当然一部が残っているだけに過ぎないとはいえ、作画を工夫すれば十分絵になりそうです。黄金色の絨毯も、今年はこれが見納めでしょうか。あいにくの空模様で全く様にならないのが惜しまれます。
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -白いかもめ-

2014-11-01 13:39:00 | 九州
鳥栖と同じく小一時間の滞在で切り上げ、本日の泊地となる長崎へ向かいます。今年に入って全国各地の県庁所在地を訪ねてきた中でも、一時間に満たない滞在は、実質初めてのような気がします。このような「立ち寄るために立ち寄った」とでもいうべき本末転倒の結果は、可能な限り避けたいのです。しかし、雨に降られて駅前からほぼ動けないという状況の中、次の列車が来るまで一時間をやり過ごすのも、それはそれで意味のないことには違いありません。まあ、最低限の目的は果たせたのでよしとします。
長崎、もとい浦上まで乗車するのはもちろん「白いかもめ」です。九州の真骨頂というべき斬新な外観と車内は、登場から十数年経った今でも一切色褪せず、それどころかこれに比肩する鉄道車両さえ、国内ではいまだ出現していないように思われます。何より賞賛すべきは、この車両が一部の金持ちを当て込んだ「ななつ星」などとは違い、毎時運行される日常の足として活躍していることです。やはり、この車両に乗らなければ長崎への旅は始まりません。

★佐賀1333/かもめ23(2023M)/1445浦上
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -やっつけ仕事-

2014-11-01 13:25:34 | 九州
唯一にして最大の目的を果たし、あとは記念撮影してお茶を買えば終了です。しかし、本降りの雨にたたられ、撮影に適した場所が見つかりません。酒屋の店先の懸垂幕を入れて、半ば強引に記念撮影を済ませました。もはや完全にやっつけ仕事と化しています。
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -しめなわ-

2014-11-01 13:12:05 | 酒屋
県庁所在地の看板さえなければ、佐賀に寄る理由は八割方失われると申しました。それでは残りの二割は何かといえば、この店に寄ることと断言します。年に一度のお楽しみ、駅前の「しめなわ」で酒を買います。
佐賀へ行くことはここで酒を買うことだといっても過言ではないほど、必須の立ち寄り場所として定着したこの酒屋ですが、ひやおろしの季節に重なったのは二年ぶりです。都会でも見かける酒には目もくれず、ここはもちろん初見の酒を選びます。何回足を運んでも、その都度初見の酒が出てくるのは、佐賀が関東人の想像する以上の酒どころということでもあるのでしょう。

★しめなわ
佐賀市駅前中央1-10-36
0952-26-9577
平日 800AM-2030PM
日祝日 900AM-1800PM
元日休業
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -罪滅ぼし-

2014-11-01 13:06:36 | 九州
佐賀をあらん限りの言葉で貶めてしまいました。しかし、好きこのんで立ち寄った以上、これ以上悪く言うのはやめておきましょう。乗車券収集は本来守備範囲外ながら、バルーンフェスタを記念した往復乗車券が発売されていたため、佐賀へ来た記念とせめてもの罪滅ぼしに買い求めます。
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -佐賀到着-

2014-11-01 12:53:13 | 九州
年に一度のやっつけ仕事で今年も佐賀にやってきました。この街に毎年立ち寄るのは、ここが佐賀の県庁所在地だからという理由に八割方集約されます。県庁が鳥栖にあったり、そもそも佐賀という県が存在しなければ、ここで列車を降りる必然性はきわめて乏しいのです。
存在感の希薄な県庁所在地といえば、何といっても山口県山口市ですが、佐賀の場合県の存在感自体が希薄というところに特徴があります。思うに、大合併と称してあれだけ市町村を合併させたにもかかわらず、なぜ県だけがそのままなのでしょうか。仮に県単位で合併するなら、他県に吸収されそうな県の筆頭がこの佐賀県だと私は思います。
かくも存在感の乏しい佐賀だけに、今回もこれといった用はありません。聞けば今日は、噂に聞きしバルーンフェスタの開催日で、あの「バルーンさが」にも列車が臨時停車するとはいうものの、もとより人の出る場所は好みません。それ以前に、この天候で気球など眺めても仕方がないでしょう。全駅乗降を目指す乗り鉄ならともかく、自分にとっては興味のないことです。記念撮影と最低限の野暮用を済ませ次第、早々に長崎へ向かって移動します。
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -鳥栖発車-

2014-11-01 12:29:55 | 九州
小一時間の滞在を経て、列車を乗り継ぎ佐賀へ向かいます。鳥栖で降りたことは何度もあり、時間をかけて撮影したこともあるため、今更何を撮るわけでもありません。しかし、郡山、大宮、新津、直江津、米原など、要衝と呼ばれる駅が全国に多々ある中でも、鉄道華やかなりし頃の佇まいをそのまま残すこの駅には、何回立ち寄ってもその都度滞在するだけの価値があります。今年もこの聖地を巡礼できたのは幸いでした。

★鳥栖1225/2851M/1252佐賀
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -中央軒-

2014-11-01 11:59:08 | B級グルメ
鳥栖で一旦列車を降ります。佐賀へ直行しないのは、特急料金の節約という目的が一つ、そしてもう一つは駅のかしわうどんをいただくためでした。うどん屋なら佐賀駅にもあるとはいえ、味気ない高架の佐賀駅と、いかにも要衝といった佇まいの鳥栖駅では、俄然気分が違います。
三本並んだホームでは、それぞれうどん屋が盛業中で、年代物のレールとトタンを使った上屋が、雰囲気をなおさら引き立てています。行先も形式も様々な列車が発着するところは、まさに要衝の面目躍如。ホームの隣の着発線に貨物列車が入線し、しばし停車の後発車して行くところもたまりません。

中央軒
鳥栖駅6番ホーム上
700AM-2100PM
かしわうどん350円
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九州沖縄縦断ツアー 2014 -素通り-

2014-11-01 11:08:50 | 九州
五時間の移動を経て博多に着きました。三月に鹿児島への行き帰りの途中で素通りした博多の街ですが、佐賀、長崎での滞在を優先し、今回も往路は素通りとします。沖縄から舞い戻るのは三日後の予定です。そのときにまたお会いしましょう…

★博多1105/4121M/1135鳥栖
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