長野市松代町は、旧真田藩の城下町。城主の住まいだった旧真田邸、海津城址、松代藩文武学校、旧横田家住宅、大本営地下壕跡などの文化財が、狭い範囲にひしめしあっている。でもちょっと離れたところにも、いいところが。
上の写真は、清滝(きよたき)観音堂。松代の中心部から3kmほど東の山の中腹にある。別名は、養蚕観音。戦前は参拝者で賑わったそうだが、今では訪れる人はごくまれ。境内も草ぼうぼうだ。
清滝観音堂からさらに1kmほど上がると、滝本という集落がある。ここにあるのが、清滝阿弥陀堂。ここも、訪れる人はほとんどいない。駐車場(道路がちょっと広くなったところ)も、車が3台置けるだけ。何度か行ったが、ほかの参拝客に会ったことがない。
阿弥陀堂の裏手にあるのが、この清滝。おれの大好きな滝だ。見上げると、やや不揃いの柱状節理の崖。流れ落ちる水は、その岩肌に砕け散る。
普通、滝の評価というのは水量と落差、そして景色なんかで決まる。ところが、この清滝。水量はほんのわずかで、落ちる水は雫というか霧というか、フワッーと広がる感じ。滝の水の一部は下まで落ちるが、川とはならず、転がっている岩の隙間に消えてしまう。
でも夏なんか、小さな虹が出たりして、とても美しい。それに、とても涼しい。観光パンフレットにも載っていないようなところだが、松代にお越しの節はぜひお立ち寄りを。
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