ヘンリー・フォンダが登場する、衝撃的なシーン。主人公のジル(クラウディア・カルディナーレ)は、この家に嫁ぐ(後妻)はずだった。
この駅と町のシーン、西部の匂いがムンムン。いいねえ。駅舎の長いワンカット(途中から俯瞰)は、特に素晴らしい。
「時代と共に滅びゆく、男たちの落日」というのがテーマらしい。
セルジオ・レオーネ監督の映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウェスト」を紹介。
壮大というか、たいそうなタイトルだね。監督の心意気が伺える。「荒野の用心棒」(1964年)、「夕陽のガンマン」(1965年)、「続・夕陽のガンマン」(1966年)のマカロニウエスタン三部作に続く、満を持してのアメリカでの作品(1968年)。
黒澤明の「用心棒」をそっくりそのままパクったのが、「荒野の用心棒」。当初、有名な俳優(ヘンリー・フォンダ、ジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソンなど)を主役にしたかったが、すべて断られたとか。で、仕方なくクリント・イーストウッドにお願いすることに。クリント・イーストウッドも、あまり気が進まなかったらしい。なんせ、イタリアのウエスタンの出稼ぎだからね。でもだ。この映画、世界で大ヒットするんだね。クリント・イーストウッドの名も、世界に広く知れ渡った。いわば、クリント・イーストウッドの出世作ということ。
おれが中学生なった頃、友人に誘われて見たのが、リバイバルのこの「荒野の用心棒」。これを見て映画が大好きになり、おれの映画館通いが始まった(涙)。
昔、この「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウェスト」を見たときは、正直、さほど面白くはなかった。大好きなクリント・イーストウッドが出てなかったからかな。でも、後年見直したら、結構よかった。これは、おれだけじゃないみたい。なぜだろうか。
登場人物の男たちの顔が、実にいいんだ。ヘンリー・フォンダなんか、冷酷極悪人で出てくるしね。予告編によると、「時代と共に滅びゆく、男たちの落日」というのがテーマらしい。
音楽は、すべてエンニオ・モリコーネ。映画を見てない人には、陳腐な曲に聞こえるだろうが、おれなんかは冷静に聞けない(涙)。モリコーネとレオーネは、同級生で幼馴染なんだね。これは、有名な話。
エンニオ・モリコーネのテーマ曲。指揮者のサラ・ハツコ・ヒックスは、日系アメリカ人。