五叉路のグラフィティ

田舎者からの便り...。

Rouletteを廻せ!

2024-05-01 00:05:01 | 音楽

1970年代末から1980年代前半に流行したAC(Adult Contemporary music)
当時、日本ではAOR(Adult Oriented Rock)なんて呼称で呼ばれ人気のジャンルでした。
僕はちょうどAmericanTOP40のヒットチャートをラジオでよく聴いていた時期と重なり
トミー・ジェイムスの『3つの恋のメロディー(邦題)』"Three Times In Love"を
カセット・テープにエアチェック(死語!)してました。1979年末リリースで1980年の春
アダルト・コンテンポラリー・チャートでは1位(HOT100は19位)久々の ヒットでした。
当時、突如ソロでの復活だと知り彼の1960年代の音楽活動をディグった事がありました。

Tommy James & the Shondells / ANTHOLOGY(2007)
これは彼の全盛期ルーレット・レコードに残したシングルヒット曲集。古いロックファンなら
1966年から1971年に次々ヒットを飛ばしたトミー・ジェイムス&ザ・ションデルス
(当時の表記は、シャンデルズ!)のウキウキするロック・チューンを想い出すのかな。

何故か多くのヒット曲を飛ばしたにもかかわらずグループは忘れ去られたものになっている。
しかし、当時子供だった頃に彼らの曲を聴いて育ったアーティスト達が、大人になり
カバー曲を大ヒットさせている。原曲がいいのは言わずもがなでその影響力は絶大なのだ!!

Hanky Panky (日本のTV番組のBGMとしてもお馴染み)→ニール・ダイアモンドのカバー
I Think We're Alone Now(邦題:君と僕の世界)→ティファニーのカバー(ふたりの世界)
Mony Mony→ビリー・アイドルのカバー
Crimson And Clover→ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツのカバー
              →プリンスのカバー

他に重要ないわくつきの素晴らしいヒット曲(薬物の影響もありなのかしら?)
Crystal Blue PersuasionDraggin' The Line
これらの曲は、薬物使用に関連付けられた曲と当時評判になったようだ。
トミー・ジェイムス本人は否定してますが、自身も薬物乱用していたのでした。
   Roulette Record
ルーレット・レコード社長の裏の顔はギャングで悪辣な奴。ジョン・レノンを権利絡みで
恐喝したり、著作権搾取やギャラ未払い、暴力沙汰も絶えないなどブラック企業だった。
またシングル曲中心の彼のキャリアはアルバムも重きを置く時代となり時代遅れとなった。

そんなことはさて置き、ロックの黄金時代に放ったヒット曲満載の魅力的なアンソロジーで
素敵な時を過ごそう、凄く楽しいよ。さあ、Rouletteを廻せ!

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クロスロード

2024-04-11 00:04:11 | 音楽

僕のブログ名/ブログタイトルを『五叉路のグラフィティ』と名乗ってる以上
路(みち)に関連する記事を書かなきゃいかなきゃダメでしょう。

エリック・クラプトン・アンソロジー (1988)
Eric Clapton - CROSSROADS
デビュー25周年記念で制作された4CD、全73曲。ヤードバーズを振り出しに紆余曲折した
E・クラプトンの音楽人生の足跡を見事にたどっている。代表曲はもちろん、素晴らしい
LIVEバージョン、未CD化のシングル曲、未発表曲も多数あり、これぞBOXセットの規範と
言える出来。

発売当時クラプトン・ファンは必携BOXでした。21世紀の現在では、旧作がCDされた際
ボーナス曲追加により、これらの未発表曲はあちこちに収録され珍しくなくなったけど。

演奏時間が4CDで4時間を超えるので、今日はどの時代のエリック・クラプトンを聴こう
かなと選ぶのも楽しい。ロン・ウッド画伯(Rolling Stones)がこのアルバムの為に描い
てくれた絵画と32ページのブックレットを眺めながら、ギターの神様のBluesにどっぷり
浸ろうじゃないか。

春の陽気を感じ窓を開け放し、そよ風に誘われながらレイドバックした演奏が楽しめる
DISC-3あたりを聴くのが、この時期は良いんでないかい!

ぼんやりしてたけど英語では、十字路が ”CROSSROADS” で五叉路は ”a five-forked road”
なんだとgooブログをはじめてから20年近くなって初めて気がつきました。(笑)

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4月のお馬鹿さん

2024-04-01 00:04:01 | 音楽

4月1日、エイプリルフール April Fool's Dayに因(ちな)んで、この大傑作アルバムを聴こう。

黒人讃歌 / アレサ・フランクリン Young, Gifted And Black / Aretha Franklin (1972)
どれも素晴らしい曲ばかりの全12曲。アレサ自作が4曲、残り8曲をカバー曲で構成。
Young,Gifted And Black ”若くて才能があり黒人であること”を誇りをもって歌い上げる
黒人讃歌は、正にこの時期の自信あふれるアレサ自身そのものではないのか!

 <懐かしいレコードやカセットテープでおなじみのA面、B面表示でどうぞ>

A1.お馬鹿さん Oh Me Oh My (I'm A Fool For You Baby)
・・・ルルのヒット曲(1970年 全米22位)
A2.デイ・ドリーミング Day Dreaming
A3.ロック・ステデイ Rock Steady
A4.黒人讃歌 Young,Gifted And Black 
・・・ニーナ・シモン1970年の名曲
A5.王様の馬 All The King's Horses 
A6.ブランド・ニュー・ミー A Brand New Me
・・・ダスティ・スプリングフィールドのヒット曲(1969年 全米24位)

B1.幸せはパリで April Fools
・・・ 映画『幸せはパリで』の主題歌でディオンヌ・ワーウィックの歌がヒットした
  バート・バカラック作曲の作品(1969年 全米37位) 
B2.愛しすぎて I've Been Loving You Too Long
・・・オーティス・レディングの名曲(1965年 R&Bチャート2位)
B3.ココモの初雪 First Snow In kokomo
B4.ロング・アンド・ワインディング・ロード The long And Winding Road
・・・ザ・ビートルズ1970年最後の№1ソング
B5.愛をなくして Didn't I (Blow Your Mind This Time)
・・・ザ・デルフォニックスのヒット曲(1970年 全米10位)
B6.ボーダー・ソング Border Song (Holy Moses) 
・・・エルトン・ジョンの1970年全米初チャート・イン曲

このアルバムが発表された1972年頃は、ソウル音楽が成熟し単なるラブソングから人種差別、
貧困、環境などの社会問題や自尊心に眼を向けたテーマに取り組んだ曲が台頭してきた時期。
もう50年の時を経て聴く場合、こうした歴史的な状況を踏まえて聴くことも、楽曲の理解を
深めるのではなかろうか… ナーンてね。

何はともあれアルバム邦題『黒人讃歌』に腰が引けてしまい、聴かず嫌いでは いけませぬ。
A3「Rock Steady」は強烈なファンクでロックファンまでも惹きつける曲。 黒人の意識を高める
感動的なタイトル曲A4「Young, Gifted and Black」はN・シモンも取り上げられて喜んだはず。
さらにアレサのゴスペル節がさく裂するB2、B4、B6などもあり、これぞ”福音”といえる傑作だ。
チカラが入り過ぎたかな、じゃあA2のこんな曲で春風に誘われての白昼夢なんていかが(笑)

60年代の名曲(Respect, Think, A Natural Woman 他)を生み出した最高にエネルギッシュな
なアレサの歌唱力に、艶やかな円熟味が加わった1972年(当時30歳!)の歌声を聴けば、
世界最高のロック/ソウルの偉大な歌手との称号も納得できるでしょう。

”エイプリルフールだからって訳じゃないけど、アタイからもお願いするわ💓
moondreamsのお馬鹿さん>にかつがれるつもりで このアルバム聴いたらどうなのよ!”

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尼損して徳取れ!(其のニ)カントリー・ポップ編

2024-03-10 00:03:10 | 音楽

(前回のつづき)
E.Jのブルーグラス・インスト盤を買い直したので、誤って送られてきたCDは封も切らずに
暫くCD棚に置き忘れていた。ある日「こんなCD在ったっけ」と手に取り封を開けたら、
「なんということでしょう!」⇩CDケースの中身は、タイトルが違うCDが入ってる。

とりあえず聴いてみたら、曲は知らないしショッピングモールや飲食店などで流れる
なんの面白みもない楽団演奏のBGMに過ぎない。こんなお店のBGM用CDなんて御免だ。

ゴミ箱行きだなと思ったが盤面の”Shania Twain”が気になる。シャニア・トウェインって誰 
僕は1990年代からヒット・チャートや流行の洋楽に疎くなっていたからタワーレコードへ
調べに行った。シャニア・トウェインではなくシャナイア・トゥエインというらしい。
ちなみに日本では3作目ヒット以前の知名度は低く、日本のデビューCDとなる2作目
「ウーマン・イン・ミー」にはシャニア・トゥエインと表記されていた。

カナダ出身のカントリー・ポップ女性歌手で、この3作目アルバムが全米で爆発的に売れて
いるのがわかり、俄然興味が沸き早速タワーレコードで購入して手に入れたのがこのCD。
Come On Over / Shania Twain (1998) International mix盤


これは米国の大ヒット受け日本でも翌1998年にUS盤アルバムジャケットをヨーロッパ
のモデル風に替え、曲順も変えてリリースされたもの。さらに1曲を除いてUS盤よりも
ポップ・ロック色を強めたリミックス・バージョン(インターナショナル盤)でした。

僕はもうシャナイア・ファンになってしまい、見出し画像に載せたカントリーぽい
赤い衣装のジャケットのオリジナルUS盤 Come On Over / Shania Twain (1997) 
も買いましたよ。モチロン、尼損でね。

~ このCDから紹介したいお気入り4曲+1 +1~
  ・Man! I Feel Like A Woman!
  ・You're Still The One 
   ・That Don't Impress Me Much 
    ・From This Moment On  
  +1 ・You're Still The One (エルトン・ジョンとのデュエット)
  +1 ・Something About The Way You Look Tonight(with Shania Twain)

『尼損して徳取れ!』のお話、これにて一件落着。

コメント (4)
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尼損して徳取れ!(其の一)ブルーグラス編

2024-03-03 00:03:03 | 音楽

これは20年以上も前の話。今みたいにスマホでポチッとすればインターネットを介して
ほしいものが手軽に入るわけじゃない頃。といっても時は2002年で、ネットといえば
携帯電話はガラケーでiモードが普及、パソコンではダイヤルアップやADSL回線を介して
インターネット環境が家庭にもかなり普及し始めた頃です。

その頃 僕は日本盤より安いとの理由で、洋楽ロックCDなんかはタワーレコードやHMVの
店舗で購入していた。日本の尼損は、主に書籍を取り扱っておりCDは本格的には扱って
いなかった。米国の尼損amazon.comには欲しいCDを扱っており、自分のパソコンから
インターネットでもっと安く買えてお得と知りドキドキしながらネットショッピングした。
また円高に乗じたり、送料を節約するため、一度に10枚以上の大人買いを繰り返していた。

Pickin'on Elton John:A Bluegrass Tribute” (2001)これは、エルトン・ジョンの傑作
Captain Fantastic & the Brown Dirt Cowboyのジャケット⇩にも触発された
          
Tribute盤。本家同様イラストが可愛らしいし、ブルーグラスにアレンジされた曲が
どうなるのかも興味津々。日本のCDショップに入荷予定はなく当時の為替レートで
1,000円もしないので1枚ぐらい息抜き用CDがあってもいいかなとポチったのでした。

~ このCDから紹介したいブルーグラス風味インストゥルメンタルお気入り4曲 ~
 ・ダニエル Daniel
  ・聖ペテロよ、私はこれから何処へ?Where to Now St.Peter?  
   ・僕を救ったプリマドンナ Someone Saved My Life Tonight
    ・アイランド・ガール Island Girl

しかし『なんということでしょう!』実は、ネットショッピング初心者の僕に初のトラブル
このCDと違う品が届いていたのです。買ったのを忘れていて、気づいたのは買ってから
ずっと後で返却・交換の仕方も分からず仕舞い。仕方なしに、後日買い直したのでした。
ちなみに僕には買ったまま封も切らず聴いていないCDが他にも数枚ある。(悪い癖…汗)

その誤って送られてきた品は、このCDです。⇩なんじゃこりゃ?
 
Elton John The Ultimate Tribute/Evening Star Orchestra (2002)
タイトルに<Tribute>の文字は入ってるものの注文品と違うCD。尼損…あらまぁ損した!
 ~(其のニ)につづく ~ 

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