アヤメ(菖蒲、綾目、文目)アヤメ科アヤメ属 ・カキツバタ(杜若、燕子)アヤメ科アヤメ属・ショウブ(菖蒲)サトイモ科ショウブ属
「何れ菖蒲か杜若」(いずれアヤメかキツバタ)
出典は古「太平記」に、源頼政が崇徳(すとく)上皇から菖蒲前(あやめのまえ)を賜る時、三人の美女の中から選ぶように言われ、迷って発した歌なそうです。
「五月雨に 沢べのまこも水たえて いづれ菖蒲と 引きぞわづらふ」
本来よく似ていて、優越つけかねる時のセリフのようですが、よく似ていて区別がつかないような場合に多く使われている気がします。
江戸時代までは中ごろまでは、サトイモ科の「ショウブ」を「アヤメ」と呼んでおり、この歌は「ショウブ」のこと。
かなり紛らわしいです。
しかも「ショウブ」は、葉は同じに見えますが、花は「穂」になっています。
「ハナショウブ」はもともと「ノハナショウブ」を改良した「園芸種」という、ややこしい関係です。
名前の由来
アヤメ(菖蒲):外側の花びら(外花被)に、目にもあやに、美しい綾目模様があることから。
カキツバタ(杜若、燕子):染料として用いられ、布に押しつけて染めたことから「掻付花(カキツケバナ)」が変化したもの。
ハナショウブ(花菖蒲) :「野花菖蒲」から、「野」を外した。
見分け方
アヤメ 外側の花びらに「綾目」の模様がある。乾いた土
カキツバタ 〃 白色の筋がある。湿地
ハナショウブ 〃 黄色い筋がある。水辺
よく生息地が地上、湿地、水の中と言われるが、必ずしもこの通りではなく、決め手にはならないよです。
3者とも内側に3枚のウサギの耳がたがついているが、「「ヒオウギアヤヤメ」は「耳がた」がない。
「伊勢物語」で、在原業平が歌ったとされる、歌は有名。
この歌ゆえに「かきつば」を覚えた人も多いと思います。
いけばなをしていた頃は「かきつ」といってました。
葉の組み方に決まりがあり、綺麗に整えると「和」の美を感じたものです。
- から衣 きつつなれにし つましあれば はるばる来ぬる たびをしぞ思ふ 原発廃炉に向けて
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