ももはな日記 ~南フランスでの子育て~

ボンジュール☆
ますますオテンバ娘に成長。
日本から遠く離れたここ南フランスで子育てをしています♪

私、出産しました☆

2011年08月03日 | 出産
しばらく、ブログが更新できませんでした。

実は、私、出産したのです!!!!!

時は、先月24日の日曜日。
その日の朝、いつもどおり朝ごはんを食べようと8時過ぎに起きたのですが、
なんだか、下腹部が重くて痛くて、ジッとしていられない。

いつもなら、キッチンでプチデジュネ(朝ごはん)の紅茶やらパンをトーストするのですが、
とにかくお腹が痛くて、トイレにこもりっきり。
立ってられない。

たまたま日曜日だったので、まだ寝ていた夫も起きて来て、
いつもと違う動きをしている私の異変に気づき、
心配し始めました。

トイレとキッチンを行ったり来たりで、自分でも「これは、おかしい」と思い、
もしかしたら、これが陣痛?なのかも。。。と、
鈍感な私でも耐え難い痛みがやって来たのです。

夫は、シャワーをあび、髭をそり、その後、お風呂にお湯をはり始めました。
彼は、インターネットで、「陣痛の痛みを和らげる」方法を調べたので、
こんな変な行動に出ていて、
陣痛の波がどんどん敏速で激しい痛みに変わって行く中、私は、何も手がつけられず、
「お風呂なんて、のんびり入ってられない!」と、
どこまでも変わった夫の言動に、気が遠くなっていました。

破水があったら、お風呂は入れないんだってば…と言いたかったのですが、
陣痛の痛みで、説明する気力はゼロ。


夫も私も、「どれが陣痛」なのか?さっぱり。
初心者カップルなので、病院に行くタイミングをつかみきれず、
血が混じったトイレの便器の水を見て(おしるし発見!)、
私は夫に「病院に行かないとダメだ」と伝えました。
タクシーで行くつもりでしたが、日曜日だったため、夫の両親が1階に居たので、
「ちょっと、病院まで連れて行ってもらえないか、訊いて来る」と夫が下に降りていき、
その間、急いで、私は、出掛ける準備をして、荷物のチェックをしました。


病院に到着したのは、9時半。

案の定、日曜日だったので、受付のシャッターはすべて降りて、病院は閑散としていました。
夫が緊急用の受付に行って、指示をもらい、マタニティの階に行きました。

いつもなら、マタニティの受付も妊婦さん待合空間も、人でいっぱいなのに、
日曜日だったため、受付もどこもシーンとしていて、誰もいなくて、なんだか心細く、
なんで、よりによって、日曜日に陣痛が来たのか?と、
悲しくなりました。涙


夫が、インターホンで中にいるスタッフさんを呼び、出入り厳禁の奥の部屋に移動し、
いろいろと血圧、採血などする部屋の診察台で、しばらく休みました。

風が強く、いつもながらの良い天気で、診察台で休んでいる間、窓から見える青空を眺めていました。
これまた日曜日のため、ラ・シオタ病院の改築工事もお休みで、
風の音だけが聞こえるとても静かな午前中でした。


さて、何時間か経ったあと、いよいよ分娩室に移動。
慌てて家を出てきたので、出産中にかける音楽CDも用意していたのに忘れてしまい、
あれもこれも、やはり完璧な準備とはいかず、しかも、
よりによって!!日曜日なので、私の担当医は、週末のバカンス中!!!大泣。

あぁ、せっかく、ここまで担当医と仲良くなれて、
私の赤ちゃんをとり上げてもらう予定だったのに!!!!!

すべてが予定狂いで、とにかく、肝心な出産時に担当医に会えない残念な気持ちで、
悲しかったです。
でも、そんな事言ったって、私の赤ちゃんは今日、この日曜日に生まれたいのだから、
仕方がない。

夫も、まさか出産時に担当医に取り上げてもらえないとは考えておらず、とても残念な様子。
でも、ずっと、私の傍で陣痛の波が来るたび、私の手を握ってくれて、本当に心強かった。

しばらくして、
私は、無痛分娩で出産をすると同意書にサインをしたので、麻酔科医の先生が来ました。

背骨の間の神経に麻酔をかける準備が整い、麻酔が効き始めると、
あんなに激しく苦しい陣痛が徐々に消え、
まるで空を飛ぶかのような軽い感覚に下半身がなっていきました。

日本では、自然分娩をするのが当たり前なので、
この無痛分娩を選択する機会に恵まれ、とても良かったです。


子宮口が8cmから9cmとなり、もうすぐ「力む」事が出来る!と、助産士さんに言われました。
病院にかけついた時から、ずっと私の世話をしてくれた助産士さんが、
夫と同じく私の傍にいてくれて、
忘れた音楽CDの代わりになるような病院内にあるCDを持ってきてくれたり、
日本人だからか?いろいろ私の事について尋ねたり、とても親切にしてくれました。
常に笑顔で、心細くなった私をずっと励ましてくれました。
「私、ブログを書いているんです」と、このブログの事を紹介し、「あなたのことも書きますね」と言うと、
「楽しみにしてる!」と、すごく喜んでくれました。

さて、
子宮口が10cmになったので、いよいよ力みを試みてみる事にしました。

担当の先生が不在なので、日直の先生がやってきました。
白髪の大柄で穏やかな男性の先生で、夫が「サンタクロースみたいな先生だ」と言うとおり、
本当にサンタクロースが白衣を着ているようでした。

さぁ、行くよ!!プッセー!!!!!(日本語訳:力んで!!!)

一生懸命、蓄えていたエネルギーをすべて使うかのように、力んで力んで、
息を吸って、吐いて、また、力んで…。

こんな体験、生きていた中で、最も在り得ない大きな力仕事で、汗がダクダク出てきました。

赤ちゃんの頭が出てきた!!!と、
夫とドクター・サンタクロースが言い、助産士さんが、「もうひと踏ん張り!」と励ましてくれました。

麻酔がかかっている分、感覚がなく、力んでもほとんど痛みらしい痛みを感じず、
ただ、とにかく、力む事に集中しました。

ドクター・サンタが、「うん、あれを使おう」と、助産士に指示し、赤ん坊の頭に最新型の吸盤をつけ、
回転させながら、上手に引っ張り、ついに!!!赤ちゃんが出てきました☆

力んで20分ほどで、終了。
助産士さんが、「スーパー・ビエン・アクッシェ」(日本語訳:ものすごい安産)と褒めて、
抱きしめてくれました。

夫は、やっぱり涙目になっていて、赤ん坊と同じように今にも喜びで泣き出しそうでした。

お腹から出てきた私の赤ちゃんは、まだ羊水に絡まっていて、へその緒もしっかりついていて、
2~3秒後、「オギャー!!!」と声を張り上げて泣きました。
夫は、「へその緒が切れない」と言っていたので、助産士さんが、切りました。
今回、初めて「へその緒」というものを間近でみました。

私は、この度の出産で、
「こんな貴重な経験ができる人生が私に与えられたなんて」と、いまだ、実感が湧かないところがあります。
TVや本や人の話で、頭で考えるだけの未知な経験だったものが、ようやく、実体験でき、感無量です。



7月24日、日曜日。
午後4時35分、体重3,120gのとっても可愛い女の赤ちゃんを出産しました☆



私たちのもとへ、ようこそ!!