建築業界では日常茶飯事に生じている下請代金の不払いが,さすがに,施主が裁判所ともなるとニュースになるのだ。
しかし,民間工事ならともかく,価格的には余裕があるはずの公共工事で,下請代金の不払いがあるというのも,考えてみれば驚きということになろう。たしかに,これまで,公共工事で下請代金の不払いがあったという話は余り聞いたことがない。
今回は,施主である国も一緒に被告としているということだが,どのような請求をしているのか知りたいところでもある。民間工事では,施主の支払いが遅れて,それが下請に波及しているという場合が結構あり,債権者代位権などで,元請や施主を訴えることも見られるが,完成した国の建物の請負代金が支払われていないなどということは考えられないだろうから,今回の訴訟は,国に実質的に二重払いを求めるものに他ならない。
そういう請求がどうやったら立つのか,興味があるところではある。
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