水の丘交通公園

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鉄道保存施設 旧名鉄美濃駅

2008-05-09 18:41:22 | 保存車・博物館
旧名鉄美濃駅は平成11年4月1日に廃止となった名鉄美濃町線美濃駅跡を利用して
同線で活躍した電車を保存している鉄道保存施設である。
オープンは平成12年。
ホームを利用して4両の電車を保存・展示しているほか、
駅舎では「のりものや美濃駅」と称し、様々な鉄道グッズの販売をしている。
売り物ではないが、ワンマンカーの放送カセットの再生機や、
新幹線0系の先頭部分のカバーなどが置かれて、何とも不可思議な空間を作り出している。
施設の運営は「旧名鉄美濃駅保存会」が行っている。

■保存車

モ510形(512号)
・・・大正15年に美濃電気軌道セミボ510形として登場した車両である。
美濃電気軌道の名鉄買収後、現形式になる。
半円形5枚窓の正面と、側面の丸窓が特徴。
当所で保存されている512号車は平成12年に引退したものである。

モ600形(601号)
・・・昭和45年に開始した各務原線新岐阜駅(現・名鉄岐阜駅)乗り入れのために登場した電車である。
車体の幅が細い上に正面は更に絞られており、外見以上に細く見える。
足回りは旧型車のリサイクル品。当車も512号と同じ平成12年に廃車。

モ590形(593号)
・・・昭和32年に登場した車両で当初は岐阜市内線用であった。
昭和46年までに美濃町線に転属し、昭和58年にはワンマン化の上、新関~美濃間の
区間列車専用になり、現役時代は当駅の主であった。
同区間廃止後は徹明町~日野橋間の区間列車中心に使用された。
593号は廃止を記念して登場時のクリームとグリーンのツートンに塗りなおされた。
この車両は平成17年に廃車。台車は土佐電気鉄道へ譲渡された関係で、車体のみを購入。
現在の台車は同時期に廃車になった豊橋鉄道市内線モ3100形電車のもの。

モ870形(876号・前頭部のみ)
・・・ラッシュ時の混雑緩和のため、札幌市電の連接車A830形電車を譲り受けたものである。
当初はその目的どおり、活躍したが、600V線専用車だったため、後に日野橋~徹明町間の
区間運転専用になった。
平成8年までに冷房化と車体更新、平成12年に複電圧化を実施して運用範囲を拡大したが
平成17年の廃線と共に廃車。その後、スクラップになる直前の同車の先頭部分を
解体業者から購入し、新関側に置かれた。
余談だが、保存会で同車の購入を知っていたのは、ごく一部で、搬入された時には
大いに驚かれたという。

■開館時間等
午前9時~午後5時(4月~9月)
午前9時~午後4時半(10月~3月)
火曜日・年末年始休館。
入館料・無料。

■行き方

鉄道利用(名古屋から)
JR東海道線で岐阜に向かい、岐阜で高山線(美濃太田・高山方面)に乗り換え。
美濃太田で長良川鉄道に乗り、美濃市駅下車。
駅前の道を徒歩で3分ほど。

高速バス利用
名鉄バスセンターから高速バスで美濃バス停下車。すぐ。
本数が少ないので(1~2時間に1本)時刻表を十分に確認してください。