かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

居住地交流

2014年12月03日 21時42分27秒 | みゆみゆとの生活
居住地交流、と言う。
そうちゃんが、歩いて5分の小学校に行くことを。
なんか違和感ある名前。
ま、私はあんまり言葉にこだわる方じゃないからいいや。

今日、その居住地交流に行ってきました。
2時間目体育、3時間目音楽を、3年1組の中に加わりました。

去年の教頭先生が今年は校長先生になっているので、そうちゃんは校長先生を「きょうとうせんせい」と呼ぶ。ややこし。

その校長先生が出迎えてくれて、そうちゃんはニッコニコで手をつなぎに行きました。
二人ともなんだか嬉しそうで、私も心がほんわかしました。
3年生の教室がある廊下に行くと、たくさん子供達が近寄ってくる。
「そうちゃんだ!」と。
中には、「あれ?そうちゃんのお母さん、どうしたの?」という子もおり、親子そろってちょっとした有名人になった気分。
すれ違う先生方も、みんな「そうちゃん、大きくなったねー」と声をかけてくれました。

クラスに入ると、子ども達が質問をしてきました。
「そうちゃんは、どこの小学校に行ってるの?」
私は説明しました。
そうちゃんが行ってる学校はね、ひとつのクラスに子供が7人しかいないの。
それで、先生は2人いるんだよ。
そうちゃんみたいにゆっくり成長する子が通ってるんだよ。
「ふーん。7人のクラス!」
子供たちは時々驚きながら、真剣に聞いてくれました。
みんな、知りたがってると感じました。
私はこうやって直接説明できる機会がもらえたことを、嬉しく思いました。

さて、体育は体育館でマット運動。
そうちゃんはすごい勢いで走り回り、案の定集団行動はできませんでしたが、先生も子供達も動じない。
目では追っているけど、大して誰も気に留めていないようでした。
途中一回外へ飛び出したので、その時はさすがに後を追いました。
久々に、靴下でアスファルト走らせてもらい…近くの住宅に入る一瞬前につかまえることができました。やれやれ。
それ以外は大きく飛び出すこともなく、「体育だからここにいる」と、わかっているようでした。

次の音楽は、すっかり抜け殻状態で。
リコーダー適当に吹いたり部屋の隅でゴロゴロしながら過ごしました。
お友達と関わったり先生の話を聞いたりはしないけど;
それでも部屋から出ずに1時間いられたそうちゃんはえらい!
クラスの男の子に、「そうちゃんと同じクラスになったことある?」と聞いたら、こう答えてくれました。
「あるよ。1年の時。そん時と比べて、変わったね。こんなに座ってなかった。すごい、変わった。」

ありがとう。
そうちゃんの成長を褒めてくれて。

まぶしいくらいに発達していく定型発達の子供達と、どんどん差は開いていくけど。
もう、比べない。
そうちゃんなりのスピードで確実に伸びていっていることを、素直に嬉しく思えるように、やっとなってきた未熟な母です。

今日、「そうちゃんを迎える会」とか「そうちゃんと一緒に遊ぼう」とかいうお客様扱いじゃなくて、普通の授業風景の中に、そうちゃんを入れてくれたこと。
とても自然で、嬉しかった。
1年半、歯を食いしばって(私もそうちゃんも、多分先生も)、この学校に通わせてよかった。心からそう思えた、今日でした。
こんなにそうちゃんを知っている人が地域にたくさんいるって、なんて素敵なことなんだろ。

だから、また居住地交流、行きます。
今度は2月かな。

特別支援学校からの文書では「年に2~3回を限度に、保護者から希望があれば」という消極的な決まり事が書いてありましたが。
なんで勝手に日数決める?
受け入れ先と、本人と親がよければよくない?
そもそも、自閉の子が年に2~3回って、混乱するだけで繋がっていかないし。

というわけで、来年度は学期に2回づつくらい、希望しようかなーと思っています。
常識を打ち破れ!いけいけそうちゃん!