ビバ!サンバ!!2

サンバ撮影日記

必要悪

2017-10-13 00:50:15 | ひとこと
もう20年以上も前の話である。
当時横浜であるイベントがあり、そこで外国人ダンサーのサンバがあると知ったオレは、そこに向かった。
外人墓地の丘をおりてしばらく歩くと、ある建物の一角、ホントに小さいスペースで、外国人ダンサーが踊りだした。これがそのサンバイベントだった。
当然絶好の撮影タイムなのだが、当時はインターネットがメジャーでなく、告知も不十分だったからか、ほとんど観客がいなかった。
当時は「サンバカメコ」も派生していなかったから、その筋のカメコもいない。通りすがりが見物するだけだった。
オレにしても、同好の士がいないので、何となく撮りづらい。傍らのコンパニオンさんが「どうぞ撮影してください」と促してくれたが、こっちも「観光の途中で偶然目にしました」というテイを演じているので、紳士の振る舞いになってしまった。
とにかく見物者が少ないので、コンパニオンさんにも焦りの色が浮かんでいた気がする。
オレも数枚撮っただけで終わってしまった。

時が経ち、現在「サンバカメコ」は一ジャンルを形成し、サンバイベントがあれば、何の告知をしなくても、カメコが集結するようになった。
そしてサンバが始まれば一般客を巻き込んで押し合いへしあいになり、撮影もままならないほどだ。

あるマイナーなサンバイベントでは、見物客の9割以上がカメコ、という時もあった。
でも、ここから仮に、サンバカメコをすべて取り払ってみる。見物客は数人になり、だいぶさみしい状況になるだろう。
何しろダンサーは半裸で踊っている。それなりの見物客がいないと、彼女らが浮いてしまうのだ。
サンバカメコは唾棄すべき存在である。だが、枯れ木も山の賑わいともいう。カメコのカメラ攻勢が、イベントの盛り上げに一役買っている、とは言えないか。
と、自身の悪行を正当化して、オレはいまだにサンバカメコを続けているのである。
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