雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

頭が下がる

2019-10-13 18:26:11 | 日々これ好日

        『 頭が下がる 』

     
台風19号は ようやく日本列島を離れた

     関係機関からの熱心な呼びかけがあり
     微力とはいえ それぞれが対策を進めても
     悲しいかな 甚大な被害が発生してしまった
     まだ危険な地域もあり 全体像も分からないが
     復興に向けて 国家の力を見せて欲しい
     そうした厳しい中で いつものことながら 
     救援にあたる方々に 頭が下がる

                   ☆☆☆
     

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月の心境や如何に

2019-10-13 08:25:40 | 麗しの枕草子物語

          麗しの枕草子物語  
               月の心境や如何に

八月十日過ぎのことでございます。
月がとても美しい夜で、中宮さまは、主上が遣わされました右近の内侍に琵琶を弾かせて、縁の端近くにお座りでございました。
女房たちは、話をしたり笑いあったりしていますが、私は廂の柱に寄りかかって、一言も口をきかずに控えておりました。

「なぜ、そのように黙っている。何か話しなさい。寂しいではないか」
と中宮さまが仰せになられましたので、
「ただ、澄み切った秋の月の御心境を拝見しているのでございます」
と申し上げますと、
「そうとも、言えるだろう」
と、おっしゃられました。

お身内の方々が配所から帰京されるなど、ご心労を乗り越えられて、澄み切ったような中宮さまの御心境を白楽天の詩をお借りしたのですが、中宮さまは即座にはお察しして下されたのでございます。


(第九十五段 職におはしますころ・・、より)

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