快風走

走っているとき、そして、走った後の風の心地よさはランニングの最高の楽しみです。

回想録・第11回児島半島港めぐり100㎞マラソン(2018.9.16)~初優勝!~

2020-05-22 19:07:48 | 児島ウルトラ
JNからの完走記転載シリーズ。

2018年の児島ウルトラ。

7回目(これまで4回+伴走2回)の出場で初めて優勝できた。
表彰台には、勝手に応援している倉敷のダンススタジオ「ズンチャチャ」のお気に入りTシャツで登った。

この年は気温はそれほど高くはなかったけど、ものすごく蒸し暑く、走るにはけっこう厳しいコンディションだった。
制限時間は18時間もあり、いつもの年なら完走率は80%台だけど、A、Bコースとも約50%。
Aコースはコースも変更となり、金甲山往復じゃなく、貝殻山⇔桃太郎荘往復となり、ちょっと厳しくなった感じだった。

Aコース(113.45㎞)はエントリー31人、完走17人、欠場7人、棄権7人
Bコース(104.45㎞)はエントリー51人、完走25人、欠場7人、棄権19人
完走率はAコースが55%、Bコースが49%だった。

児島ウルトラにしては、かなり低い完走率に改めてびっくりしている。
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(以下、完走記)

【第11回児島半島港めぐり100㎞マラソン完走記】(2018.9.16)
ミッションは「児島と村岡の謎の解明」だった。

児島ウルトラは4回(+伴走2回)、村岡ダブルフルは3回走っている。

コースが違うので単純比較できないけど、100㎞地点のベストタイムは、児島が9時間50分(2012年)なのに、村岡は8時間50分(2017勇者の道120㎞の100㎞通過タイム)。
ベストタイムだけでなく、平均タイムも1時間くらい児島のほうが遅い。

一般的な印象では、累積標高3000mの村岡のほうがきついコースなので、児島のタイムがいいはずだけど、なぜか実際はその逆。
どうしてなんだろう?って疑問がいつも自分の中にあった。

いつもの1週間後じゃなく、今年は村岡は児島の2週間後。
多少のチャレンジをしてもダメージは回復できると思ったので、100㎞でのサブ9を目指すつもりで走ってみようって考えた。

≪Start~貝殻山(55㎞)≫
ランナーもスタッフも知り合いが多い。
いつものようにスタート前はまったりとした時間が流れる。

「今年もちょっとスタート、遅れますかねぇ~」なんてみんなで談笑していると、実行委員長のF原さんが、「あと3分でスタートです!」って、マイクで驚きのアナウンス。

やがてカウントダウンが始まり、なんと、予定通りの時刻のスタートとなった。

児島ウルトラには似合わない展開にちょっと拍子抜けしたけど、今回の私のミッションは「児島と村岡の謎」の解明。
100㎞地点のサブ9達成のためには、フルの通過タイムが3時間10~20分じゃないとだめ。
序盤の目標の平均ペースは4’30~40/kmに設定した。

最初の2~3㎞は下り。

ラップは4’18 4’12 4’27。 一気に心拍を上げるのは危険なので、ほどほどでペースで身体の調子を確かめた。
心配していた左足首の痛みもあまりなく、まあまあかなって感じだった。

4㎞給水所はスルー。
8㎞もスルーするつもりだったけど、予想外の蒸し暑さで携帯ボトルの水もなくなっていた。
スポドリを補給しようと2ℓボトルを手にしたが蓋がキツイまま。
これは萩往還でも体験した。
タイムを気にする先頭ランナーがボトルの蓋をあける役割になってしまうので、エイドをするときは気をつけなきゃいけないって自戒しました。

王子が岳への登りもまずまず。
ただ下りは最速ラップが4’14/kmで意外と伸びない。

ここまでのラップはこんな感じ(↓)

湿気がひどくて、もうすでにシューズもウエアも汗でぐしゃぐしゃだった。

走りにくい市街地の歩道区間になると、5分前後までペースががくんと落ちた。
まだ25㎞をすぎたぐらい。
暑さの中のマラソンペースでの巡航は、どうやら私の超汗かき体質では無理みたいだ。

信号待ちのとき、「こんなんじゃ、北海道マラソンはワースト記録だなぁ~」なんて走る予定もないレースのことを考えていたら、だんだんとこちらに近づいてくるオレンジのウエアに気づいた。

kuroさんだった。2連覇中だ。

王子が岳(13㎞地点)のとこで3分差があったらしいが、私のペースが落ちて、あっという間に追いつかれた。
しばし並走、追走したけど、ちょっと勢いが違った。
追いかけながらガーミンみると、4’10~15/km。
ついていけない・・・。

玉野市内の信号区間ではなんとか追走するも、やがて姿が見えなくなった。
30㎞地点をすぎてからはペースは6’00/km前後まで落ちた。
携帯ボトルの水もすぐになくなる。

自販機で補給しなきゃなんて思っていると、前方にたけおねさんとイズミさんの姿がみえた。
スタッフで参加していて、先導車で先頭の選手の誘導、救護を担当していた。
「何か飲みますかぁ?」って聞いてくれたので、スポーツドリンクをいただきました。ありがとうございました&お疲れさまでした。

梶岡交差点(39㎞)からは、貝殻山への山岳区間。

とぼとぼと登っていると、「○○さん!」って後ろから声。
びっくりして振り返ると、昨年2位のN包さんだった。 「追い付くとは思いませんでしたよ~」って声をかけてもらって、軽快なフォームで追い越された。
N包さんの姿もだんだんと小さくなり、やがて視界から消えた。

これで去年の1、2位の選手に追い抜かれた。
ペースもがた落ち。脱水症状なのか、気持ちの問題なのか、ちょっと身体もふらふらする。
前半、現状の走力以上に飛ばしすぎたんだろうか?

42㎞地点の通過タイムは3時間50分。
目標よりも30~40分も遅かった。
一応、サブ3ランナーなので、フルまでしっかり走れば3時間20分は余裕かなと楽観していたのに、3時間30分も切れなかった。

kuroさんにもN包さんにも抜かれて気持ちも切れた。
村岡が本命なのでいい練習しもなったし、もうやめてもいいかな、なんてネガティブ思考になった。

金甲山登山口エイドにいたりんちゃんや貝殻山エイドにいたしみさとさんに、「貝殻山でリタイアするかもしれないですねぇ~」って弱音を吐いたような気がする。

≪貝殻山(55㎞)~ゴール(113.45㎞)≫ 
7月豪雨で金甲山が通行止めになったため、貝殻山から桃太郎荘跡の往復は今年の新設コース。
貝殻山でやめるにしても、あのコンクリートの激坂を一回は走ってからにしようと思った。

桃太郎荘跡までの約4.5㎞はずっと下り。

1回目の最速ラップは4’26/kmだった。 良くも悪くもなかった。

ここは往復区間なのでお互いの順位がわかる。きっとkuroさん、N包さんとはかなり差がついているんだろうなって、つづれ織りの山道の先でどちらかの姿が現れるのを待っていたけど、なかなか現れない。
すると、折り返し地点の手前でトイレからでてきたkuroさんを発見。
N包さんに抜かれたばかりだという。
思ったほど差が開いていなかった。

kuroさんを上りで抜いた後、N包さんとすれ違った。
ペルピエエイドでAkikoさんたちにお世話になった後、N包さんを追走した。

貝殻山への登りでは後続のランナーたちともすれ違って、エールを送り合える。
4位はしげぞうさん、5位はたかみつさん、そのあとBコースのランナーが何人かいて、hikaさん、すさいちさんの姿もみえた。

N包さんには貝殻山エイドで追い付いた。
すぐに出発したN包さんをさらに追走、約200mぐらい下ったとこで追い抜いた。
これで再びAコースの1位。

2回目の貝殻山からの下りの最速ラップは3’50/kmだった。
すでに60㎞近く走ってきているけど、3分台で下ることができればいうことはありません。

戻ってきた桃太郎荘跡エイドには、びわいちを一緒にしたよしだ~さんがみんなの応援にきていた。
「相変わらず、汗かいてますねぇ~」なんて言われたが、しっかりと元気をいただきました。

 「謎」の解明で、この時点まででわかったのは、
①暑さに弱い②市街地の走りが苦手③アップダウンは得意、ってことだった。
ただ、マラニックは別として、ロードウルトラは児島と村岡しか走ったことがないので、正しいのかどうかは何か別の大会を走ってみる必要がありそうです。

62㎞以降はゴール手前の10㎞ほどを除いて、ほぼ平坦で単調な区間。

4~5㎞おきにあるエイドまでたどりつくことを考えて淡々と走った。

85㎞地点のペルピエエイドでは、そうめんを3杯いただいた。

どれだけ胃に水分を流し込んでも、食欲が衰えることはなかった。これはウルトラを走るという点では強みかもしれません。 

蒸し暑さのなか、超汗かき体質の自分が熱中症、脱水症にならない工夫もした。
ちょっと大きめのジップロックにエイドごとに氷をいれて、それを持って走った。大き目の氷を手につかんで顔や手、足をなでて冷やしたり、冷水を頭からかけたりした。
なかなか有効でした。

ペットボトルを冷やすための氷で飲用じゃないものだったけど、昨日も今日もお腹をこわしていないので、きっとみなさんも大丈夫だと思います。
ただ、走行ペースは6分前後まで落ちた。
エイドでの滞留や自販機での補給の時間も増えたので平均ペースは7分前後といったところかな。

ペースは落ちたものの、脚は動き続けてくれたので、給水やトイレのほかは、登りでも立ち止まることはなかった。
約95㎞地点では、また、よしだ~さんの応援をもらった。

よしだ~さんは村岡の優勝候補。
私も入賞にからめるぐらいの走りをしたいなぁ~。

ラスト10㎞は新設コース。
試走をしなかったのでコースアウトが心配だったけど、要所要所にスタッフの方がいて、とても助かった。
寂しい場所での道案内は大変だった思います。ありがとうございました!

この新設コース。けっこうエグイ区間で、アップダウンがかなりあります。
大会実行委員長のFさんの練習コースらしいです。いい練習コースがあってうらやましい。

最後のエイド(110㎞)で、「1位の人は5分前にでましたよ。頑張ってください!」って、お手伝いしていた女子中学生にエールをもらった。

Aコースの1位は私なので、彼女が言っているのはBコース(104.45㎞)の1位のランナー。

90キロのエイドでは「1位(Bコース)は55分前に出て行ったよ」って聞いていた。
タイムからすると、かなり疲弊しているみたいだ。

あれ、もしかして、追い付けるかな、と残り3㎞は必死で頑張った。意外と脚も動いて、Bコース1位のランナーの背中を見れるかなと期待したものの、わずか20秒遅れで追いつけなかった。 

でも、なんとか、Aコースで1位。
初優勝できました。
この大会は年代別はないので、総合優勝です。
ランニング人生で初めてなので、とてもうれしいです。

ただ、タイムは11時間48分40秒(6’16/km)。
スタートの直後、kuroさんに「どれぐらいでいくんですか?」って聞かれて、思わず、「サブ10、目指します!」って言った自分がちょっと恥ずかしいですが、暑さと苦手意識のせいにしておきます。 

入賞(3位以内)の副賞は1500円の図書券でした。

蒸し暑さの厳しい天候のなか、今回ほどエイドやスタッフ、応援のみなさんのありがたみを感じたことはありません。 
お世話になりました。
ほんとうにありがとうございました! 

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