大学1年生の授業は、ロシア語のアルファベットを覚えることから始まった。
1学年の定員は60人ぐらいだったかな?
私自身はロシア語を勉強したこともなかったけど、なかには高校生のころから自分で勉強していたものもいた。
当時は、ロシア語のような「特殊言語」とどういったきっかけで10代の彼らが勉強したのかは、そのころは(も?)人間付き合いが苦手な自分には知ることもなかった。
私のような初学者は、授業で見慣れないキリル文字をひとつひとつ覚えていくしかなかった。
ただ、文字は書けば覚えることができるが、発音は実際にできるかどうかが、一部の学生のなかでは、けっこう大きな問題だった。
ロシア語で、とくに日本人に発音が難しいのが、「Р」と「Ж」、っていうアルファベット。
「Р」は「エル」とカタカナ表記される、いわゆる、「巻き舌」。
「Ж」は「ジェー」とカタカタ表記されるが、日本語的に発音すると、ちょっと違う。
発音の難しい「Р」を、教師が、「じゃあ、みんな『ルルル~~~』って発音できるかな?」、って見本を示しても、初回の授業では、たぶん、学生の3分の1ほどができなかった気がする。
「3分の1」ってのは、最近、、Youtubeでたまたま見つけたヴィソツキーの歌に記憶が歪曲された感があるけど、ね。
でも、当時、簡単に「ルルル~~~」って発音できた私は、ちょっとした優越感に浸ることができた。
なんでみんな苦労しているんだろうって、思っていた。
最近、Youtubeでみるヴィソツキーの歌で、やたらと「Р」が耳に残ったから、昔の学生時代を思い出した。
Жил я славно в первой трети(最初の3分の1を僕は素敵に生きた)、っていう歌。
Youtubeはこちら
これは、というか、ヴィソツキーの歌は、「P」ができないときちんと歌えない、いや、そもそも歌うのが難しいけどね。
(翻訳したいけど、自分の語学力ではかなり難解で、ちょっと無理)。
大学生のときは、ロシア語だけじゃなく、チェコ語やポーランド語も勉強していた。
ちなみに、チェコ語には、さらに発音の難しいアルファベットがある。
それが、有名な作曲家のドボルザークの「ザ」。
Dvořák の、「Ř」(大文字)と「ř」(小文字)。
日本語の「ザ」とは発音は全然違う。
ロシア語での「Р」と「Ж」を同時に発音する。
上よりの歯茎ふるえ音、歯茎ふるえ摩擦音と説明されるけど、日本語では正確に表記できない。
できる人は簡単にできるけど、できない人はかなり練習が必要な発音。
けっこう難しい。
でも、ネイティブにはどう聞こえるかは別として、私はとっても簡単にできた。
はるか昔のプチ自慢です。
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