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『盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲』

2019年12月13日 | 映画(ま行)
『盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲』(原題:Andhadhun)
監督:シュリラーム・ラガヴァン
出演:アーユシュマーン・クラーナー,タブー,ラーディカー・アープテー,アニル・ダワン,
   ザキール・フセイン,マナフ・ヴィジ,チャヤー・カダム,パワン・シン他
 
“映画で旅する自然派ワイン”を観たあと、もう1本。
同じくシネ・リーブル梅田にて本作を。
 
138分と相当長いけれど、インド作品なら短いぐらいに思えます。
これは踊りのシーンほとんどなしのボリウッド
 
インド・マハーラーシュトラ州プネーに暮らす男性アーカーシュは、
実は目が見えるのに盲目のふりをしているピアニスト
目の見えない状態であることが芸術的インスピレーションを得ると信じているから。
そのうちコンクールに出場してロンドンに渡る機会を狙っている。
 
ある日、白杖を突いて歩いていた折、
単車を運転する女性ソフィが不注意からアーカーシュにぶつかる。
お詫びにソフィはアーカーシュにお茶をごちそうし、
話をしているうちに彼がピアノの達人であることを知る。
 
ソフィの父親が経営するレストランでピアノを弾いてほしい。
そう頼まれてアーカーシュが引き受けたところ、
その演奏の素晴らしさに過去最高のチップを記録。
来店中だった往年のスター、プラモードもアーカーシュを気に入り、
歳の離れた美貌の妻シミーのためにサプライズ演奏を頼まれる。
 
プラモードとシミーの結婚記念日にプラモード邸を訪ねたアーカーシュは、
とんでもないものを目にしてしまう。
それは、いま殺されたばかりであろうプラモードの遺体。
そして、部屋にはシミーの浮気相手とおぼしき男。
 
想像するに、彼女の浮気中にプラモードが帰宅し、
シミーと相手の男がプラモードを殺害したにちがいない。
アーカーシュが盲目であると信じているシミーはその場を取り繕い、
夫は帰ってきそうにないからとアーカーシュのことを追い返す。
 
このさい、自分は盲目のふりをしているだけだと打ち明けて通報しようと
警察へ乗り込んだアーカーシュだったが、
呼ばれて出てきた署長がなんとシミーの浮気相手で……。
 
シミーを演じるのは美魔女も美魔女、49歳のタブーという女優。
この人がもう鬼なんです。
最初はちょっと同情もしましたが、途中からほとんど殺人鬼(笑)。
 
道端で倒れていると親切に病院へ運んでくれる人がいたとしても信じられない。
医者は臓器が目当てで、運び込んだ人も医者から金をもらうのが目当てだなんて。
 
これまでのインド作品とは一味も二味も違うインド作品でした。
話としてはよくできています。
オープニングの盲目のウサギに何が起きたかがわかるラストにも唸りました。
でもブラックすぎて、イマイチ好きになれません。
 
もうちょっと明るく笑えるボリウッドがいいなぁ。

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