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『truth 姦しき弔いの果て』

2022年01月16日 | 映画(あ行)
『truth 姦しき弔いの果て』
監督:堤幸彦
出演:広山詞葉,福宮あやの,河野知美,佐藤二朗
 
シネ・リーブル梅田にて、前述の『BELUSHI ベルーシ』とハシゴ。
これを観てから帰れば、ちょうど道路も空いた時間になるはず。
 
ちょうどこの日の前日、仕事帰りの車中でラジオをつけたら、
堤幸彦監督がゲストで出演されていて、本作の話をしていました。
あまり得意ではない監督なんだけどと思いながら、
キャストがたった4人(うち1人はほぼ声と写真だけの出演)で、
自主製作映画ということに興味を惹かれて。
女優3人がプロデューサーも務めているそうです。
 
東京の一等地にいくつもビルを持つ億万長者の男(佐藤二朗)が急逝。
葬儀の後、彼の部屋を訪ねた女3人が鉢合わせする。
 
1人目は九条真弓(広山詞葉)、美貌の受付嬢。
2人目は栗林マロン(福宮あやの)、子持ちのシングルマザー。
3人目は小林さな(河野知美)、知的な女医。
 
3人とも35歳。
自分こそが本命で、男とつきあいが最も長いのは自分だと主張するが、
つきあいはじめたのはほぼ同時期で、3人とも合鍵を持っている。
どうやらマロンとは月曜日に、真弓とは水曜日に、さなとは金曜日に会っていたらしい。
 
亡くなる前日に「明日話したいことがある」と電話を受けた時間も同じ。
いったい男は何を考え、3人に何を話したかったというのか。
 
億万長者のミステリアスな男を演じるのが佐藤二朗です。
そんな役に彼をキャスティングしたのは面白い。
陰のありそうなイケメンをキャスティングしていたら雰囲気は違ったでしょう。
 
会話劇って楽しいですよね。部屋の中のみで繰り広げられる言葉の応酬。
職業もこれまでの人生も何もかも異なる女たち。
でも好きになった男は同じで、いがみ合っていたのがいつしか盟友みたいになる。
 
名前の漢字が真相解明のキーになるとか、面白かったことは間違いないのですけれど、
その真実の内容も含めてやっぱりちょっと苦手だなぁ。
堤監督の作品なら、私は『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM Record of Memories』のほうがいい。
同じテーマでいろんな監督が撮ってくれたらすごく楽しめそう。
 
監督50作目にこういう作品を撮るというのは、先日の園子温監督同様に、
初心に戻るということなのかなと思ったりもします。

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