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『ブルックリンでオペラを』

2024年04月24日 | 映画(は行)
『ブルックリンでオペラを』(原題:She Came to Me)
監督:レベッカ・ミラー
出演:ピーター・ディンクレイジ,マリサ・トメイ,ヨアンナ・クーリク,ブライアン・ダーシー・ジェームズ,
   エヴァン・エリソン,ハーロウ・ジェーン,アン・ハサウェイ,アロック・メータ,デイル・ソウルズ他
 
なんばパークスシネマにて、前述の『ラブリセット 30日後、離婚します』の次に。
 
鑑賞後に思うのは、邦題があんまり合っていないなぁということ。
まさに原題の“She Came to Me”がふさわしい作品なのですが、
確かにこれにピッタリの邦題を付けるのは難しい。
 
監督は『50歳の恋愛白書』(2009)や『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』(2015)のレベッカ・ミラー。
主演は小人症の希望の星ピーター・ディンクレイジ。こんな言い方は差別発言になってしまうでしょうか。
だけど、彼以外に小人症でラブコメの主役を張れる役者っていますか。
 
オペラの作曲家スティーブンは、傑作を世に送り出しているものの、新曲が書けずにいる。
鬱を発症したさいに診察を担当した美人精神科医パトリシアと結婚、ブルックリンに住む。
18歳になる彼女の連れ子ジュリアンとの仲も良好。
 
ある日、パトリシアの勧めで愛犬を散歩に連れて出かけ、まだ午前中だというのにバーで1杯。
同じように朝のうちから飲酒する女性カトリーナと出会う。
曳き船の船長だというカトリーナはスティーブンを自分の船に案内し、ベッドに誘う。
断りきれずにそうなってしまった後、逃げるように船を後にするスティーブン。
 
帰宅後にイメージが溢れ出し、カトリーナをモデルにした曲を書き上げる。
直ちに舞台化されたそれは大好評を博すが、観客として訪れていたカトリーナは、
自分こそがスティーブンのミューズだと信じて疑わず、ストーカーと化す。
 
一方、ジュリアンは16歳のテレザと真剣交際中だが、
テレザの母親マグダレナはパトリシア宅の家政婦として働いている。
ジュリアンとテレザはそのことを知っていたが、
その事実を突然知らされたパトリシアとマグダレナは驚きを隠せない。
 
貧富の差が激しすぎる若い恋にマグダレナは反対。
しかし彼女の夫トレイは反対するだけでなく、ジュリアンを淫行の罪で通報することを目論んでいて……。
 
ストーカーだとか淫行罪だとか不穏な言葉を並べましたが、物語は痛快とも言えるハッピーエンド。
スティーブン役にピーター・ディンクレイジ、パトリシア役にアン・ハサウェイ
カトリーナ役をマリサ・トメイが演じています。
若いふたり、ジュリアンにはエヴァン・エリソン、テレザにはハーロウ・ジェーン。
また、マグダレナを演じるのはポーランド出身のヨアンナ・クーリク
本作で唯一の嫌な男トレイ役にはブライアン・ダーシー・ジェームズ。
というように、トレイ以外はみんな愛すべき人物。
特に、最初は難儀な女やなと思われたカトリーナが最後は大活躍。
 
スティーブンの浮気がパトリシアの知るところとなり、パトリシアは発狂寸前。
ジュリアンがトレイのせいで逮捕されたら、ジュリアンの人生は潰れる。
それを阻止するにはどうすればいいかと考えて、スティーブンが思いつくこと。
モラハラ亭主に従うのみだったマグダレナは迷わずテレザの味方になります。
えーっ、どうなるの~と思う終盤の展開にニンマリ。
 
上映中にスマホがブルッと震えるなんてこともなくて、
こんな楽しい作品を観ると、帰りが少々遅くなっても平気です。

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