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『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の13本目@梅田)

2015年01月18日 | 映画(さ行)
『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』
総監督:本広克行
監督:塩谷直義
声の出演:花澤香菜,野島健児,佐倉綾音,伊藤静,櫻井孝宏,沢城みゆき,
     東地宏樹,山路和弘,日高のり子,神谷浩史,石塚運昇,関智一他

前述の『96時間/レクイエム』の後、TOHOシネマズ梅田本館へ移動。

これも『宇宙戦艦ヤマト』『仮面ライダー』『妖怪ウォッチ』同様、
フリーパスポート所持中でなければ選択肢にない作品。
昨年話題になった殺人事件の加害者がこのアニメを好きだったとかで、
公開が少し延期されたと聞きました。

大人気アニメだそうで、予備知識皆無で観に行くつもりでしたが、
レビューサイトを見ると、初見の人に媚びない作品だと書かれていて、
まったくついていけないと眠ってしまいそうだから、少しだけ予習。
登場人物の仕事とシステムについてちょっと知っておけば大丈夫。

人々の精神状態や性格傾向はすべて計測されて数値化され、
職業適性や欲求実現のための手段を日本政府が提供するシステム“シビュラシステム”。
シビュラによって、人々が犯罪に関わる可能性まで犯罪係数として計測され、
厚生省公安局刑事課は犯罪係数の高い人を取り締まる役目を担っている。

2116年、同課に配属されて4年の監視官・常森朱(つねもりあけみ)。
日本政府はシビュラとドローン(=労働補助ロボット)の輸出を開始し、
SEAUn(東南アジア連合/シーアン)の首都シャンバラフロートでもシビュラが採用される。
SEAUnは長期内戦状態にあったが、シビュラの導入により落ち着いた様子。

ちょうどその頃、日本に重武装者グループが密入国する。
彼らはシビュラの監視をくぐり抜けてテロ行為を画策するが、
いち早くそれに気づいた常森らによって捕らえられる。
グループの背後には元公安局刑事課一係の執行官・狡噛慎也(こうがみしんや)の影が。
この密入国事件を捜査するため、常森はシャンバラフロートへ向かうのだが……。

結構グロいです。
常森らはドミネーターと呼ばれる大型の拳銃のようなものを携帯していて、
騒ぎが起きると対象者にそれを向け、犯罪係数を測定。
犯罪係数が高いとわかるとただちにドミネーターのロックが解除されてバキュン。
胸や頭の一部を貫くだけではなく、撃たれると体が膨らんで破裂するみたいな。
色合いを暗めにしてグロさは抑えているようですが、それでもゲロゲロ。

ただ、そのグロさ以上におもしろさがありました。
いつの世にも戦いは存在し、独裁者がいて、それに従う者もいれば、
何かがおかしいと抗う者がいる。
テロを画策しているわけでも殺し合いをしたいわけでもない、
自分の身を守るすべを授けているだけのはずの狡噛の苦悶。
エンドロール後のシーンに、『南の島の大統領 沈みゆくモルディブ』(2011)が重なり、
悲痛な思いに駆られました。

そうそう、本作の英語で交わされる会話部分の字幕は戸田奈津子さんでした。
まだまだお元気とはいうものの、字幕翻訳者に新しい名前を見受けることも増えてきたので、
戸田さんのお名前を見るとやはり嬉しくなりますね。

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