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『デスパレート・ラン』

2023年05月19日 | 映画(た行)
『デスパレート・ラン』(原題:The Desperate Hour)
監督:フィリップ・ノイス
出演:ナオミ・ワッツ,コールトン・ゴッボ,シエラ・マルトビー他
 
イオンシネマ茨木にて。
 
出演者は多けれど、ほとんどが声のみの出演のため、顔までわかるのは上に挙げた3人くらいです。
監督はオーストラリア出身のフィリップ・ノイスで、すでに73歳。
最近はTVドラマに関わることが多かったようですが、
かつてはシャロン・ストーンの『硝子の塔』(1993)やハリソン・フォード主演の『今そこにある危機』(1994)、
本作ではナオミ・ワッツを主演に起用しています。
 
原題は“The Desperate Hour”。「絶望的な時間」ですね。
邦題は「絶望的な走り」になっていますが、最後30分のワッツは自力で走ってへんし。(^^;
「やけくそ」のほうが合っているでしょうか。いや、「死に物狂い」かな。
 
交通事故で夫を亡くしたエイミー。息子のノアと娘のエミリーをひとりで育てている。
ノアは大好きな父親がいなくなってからすっかり塞ぎ込み、母親とは口をきこうとしない。
 
登校の時間になっても起きてこないノアに学校に行くように声をかけ、
仕事を休んでジョギングに出かけたエイミーだったが、
走っている途中にかかってくる勤務先やママ友、実家からの電話を受けるうち、異変を知る。
 
電話の相手に何が起きたのかを尋ねると、ノアが通う高校で銃撃事件が発生した模様。
エイミーは家からすでに遠く離れてしまっている今、学校に駆けつけることはもちろん、
保護者のために設けられた場所に行こうにも付近の道路が閉鎖されていてタクシーが来ない。
 
足を挫きながらもとりあえず学校に向かって走りつづけるエイミーだったが……。
 
評価が低いですねぇ。まぁそれも致し方ない感じです。
ただ、面白くないわけではありません。睡魔に襲われることなく最後まで観ましたから。
 
何が駄目なのか考えてみると、ただスマホで慌てて話しながら走るだけの作品なんです。
試みとしては良いと思うのですが、企画倒れの感は否めません。
亡くなった夫の写真や留守電に残されたメッセージはあっても、重みはない。
しかも冒頭で書いたように、途中からはタクシーに乗っちゃって、自分の足では走りませんから。
てっきり最初から最後まで走り通して息子を救う話かと思っていたので、笑ってしまった。
 
息子が登校したのかどうかもわからずにいたら、
登校していたうえに、彼が犯人かもしれないと疑われていることを知る。
家にはライフル銃があって、最近の息子には事件を起こす要素がじゅうぶんあるわけです。
自分の息子に生きていてほしいけれど、彼が加害者側だった場合はいったいどうなるのか。
『望み』(2020)と同じ命題を突きつけられます。
 
最も頼りになったのは、学校の前に店を持つ車の修理屋さんか。
エイミーがあれ見てきて、これ確かめてというのをやってくれて、
車番から所有者も調べて教えてくれる。
まぁ、ずいぶん勝手な母親という気もしますが、息子のためならしますよねぇ。
 
本作を観て思ったのは、スマホは必ずフル充電しておけということと(笑)、
収税関連の職場では何でもわかるということ。税金からは逃げられん。(^^;
 
私ももっとスマホを使いこなせるようになろっと。(^O^)

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