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『仁侠学園』

2019年10月12日 | 映画(な行)
『仁侠学園』
監督:木村ひさし
出演:西島秀俊,西田敏行,伊藤淳史,葵わかな,葉山奨之,池田鉄洋,
   佐藤蛾次郎,桜井日奈子,白竜,光石研,中尾彬,生瀬勝久他
 
TOHOシネマズ梅田にて。
前述の『ヘルボーイ』と10分かぶっていて、無謀なハシゴではありました。
きっと『ヘルボーイ』はエンドロールの後に何かあるだろうと思いながら、
でもそこまでおもろかったわけでもないし、そこを確かめなくてもええわと、
本作上映の劇場に走ったのでした。
 
木村ひさし監督、すみません、存じ上げません。
調べてみたらTVドラマを多く撮られている模様。
映画の代表作は『ATARU』や『TRICK』の劇場版だから、
TVドラマを観る時間まではなかなかつくれない私の優先度低いやつ。
どうりで存じ上げないわけです。
 
原作は今野敏の“任侠”シリーズのうちのひとつ。
私はこれと『任侠書房』を本棚に積んでいるのですが、
シリーズを順番に読もうと思っているうちに数年経ってしまいました。
どちらもまだ読んでおりません。
そろそろ映画版のキャストを思い浮かべて観ましょうかね。
 
組長を入れてわずか6人しかいない任侠団体、阿岐本組。
ヤクザではあるが、指定暴力団ではない。
 
組長の阿岐本雄蔵(西田敏行)は義理人情に厚すぎる。
そんな人柄につけ込んで、しょっちゅう厄介事を持ち込むのが、
兄弟分の永神組長、永神健太郎(中尾彬)。
数々の不良債権を阿岐本に巧く押しつけたこと数知れず。
 
今回永神が阿岐本に持ち込んだのは、経営不振に陥った私立高校の再建。
話を振られた阿岐本組のナンバー2、日村誠司(西島秀俊)は大弱り。
中卒で学校嫌いだった日村なのに、理事に就任することに。
しかし、阿岐本に命じられれば拒絶なんてできない。
 
仕方なく組員たちを率いて高校を訪れる日村。
生徒たちのレベルは中の中の中。部活は無く、面白いことなど何もなさそう。
無気力、無関心を決め込む生徒たちと事なかれ主義の教師たちを見て、
日村は危機感をおぼえる。
 
ところが、何も問題はないと校長が話していたのに、
夜中に何者かが校内に忍び込んでガラスを割る事件が頻発。
事を荒立てたくないと校長(生瀬勝久)が言うものだから、
日村たちは監視カメラを設置、犯人をつかまえようとするのだが……。
 
単純に面白い。
阿岐本組の三ヶ条は、実にわかりやすくて清々しい。
1. カタギに手を出さず、
2. 勝負は正々堂々、
3. 出されたものは残さず食う。
 
シリアスな西島秀俊もいいけれど、こういう彼もいいですね。
高校生には葵わかな葉山奨之、福山翔大、桜井日奈子など。
ずっと葵わかなが苦手だったのですが、
この不貞腐れた女子高生役の彼女はすごくいい。
 
遺影の中にだけ登場する高木ブー。
強面のほかの組長に白竜
生徒の父親でとても感じの悪い野郎(笑)に光石研
 
ここのところ、可愛い子ちゃんではない豪華キャストで魅せる邦画多し。
どれも笑えてホロリと来て、万人にお薦めできます。
 
“また逢う日まで”が頭から離れない。やっぱり名曲!

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