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『イーディ、83歳 はじめての山登り』

2020年04月06日 | 映画(あ行)
『イーディ、83歳 はじめての山登り』(原題:Edie)
監督:サイモン・ハンター
出演:シーラ・ハンコック,ケヴィン・ガスリー,ポール・ブラニガン,
   エイミー・マンソン,ウェンディ・モーガン他
 
テアトル梅田にて、前述の『星屑の町』の次に。
 
ハウツーもののようなタイトルに、ドキュメンタリーかと思いました。
そうじゃなくてフィクションらしい。
どちらかといえば海より山派、映画は海より山が舞台の作品のほうが断然好き。
観ますよ、そりゃ。
 
ロンドンに暮らすイーディ、83歳。
結婚してからというもの、モラハラ気味の夫から家庭に縛りつけられ、
外出することなどほとんど許されず。
大の仲良しだった父親と会うこともままならぬうちに夫が倒れ、
30年間にわたって夫の介護に明け暮れる日々が続く。
 
やっと夫が亡くなって自由の身となったが、
一人娘のナンシーはイーディを老人施設に入れたがり、
渋々見学に行ってみれば、人生の終わりが近い人ばかりでげんなり。
 
ナンシーと喧嘩した日、ふと目にした亡き父親からの葉書。
スコットランドにあるへんてこな形をしたスイルベン山の写真入り。
いつか父親と登ろうと約束していたこの山へ行こう。
そう考えたイーディは、夜行列車に乗ってスコットランドに向かう。
 
駅でぶつかって危うく怪我をさせられかけた若者ジョニーが、
せめてものお詫びに宿まで送ってくれると言う。
ところが宿の予約は翌日からとなっており、
いたしかたなくイーディはジョニーの家に泊めてもらうことに。
 
事情を知ったジョニーの友人マクローリンは、金儲けのチャンスだと煽り、
登頂へ向けたイーディの訓練とガイドをジョニーが務めることになるのだが……。
 
不幸な結婚生活だったことには同情しますが、
序盤はすごく嫌味なばあちゃんなんです、このイーディ。
しかしつきあってみれば、辛辣なだけで善人。
恋人との仲に不安を感じているジョニーも、イーディといるときは楽しい。
年齢を超えた良い友人関係を築きます。
 
それでも狭い町のこと、イーディに興味津々の住民たちは、
色惚けババアのような扱い。悪意たっぷりで悲しくなる。
 
泣かせようとしているシーンではないのに泣いてしまったところがいくつか。
イーディとジョニーが焚き火を囲むシーンでなぜかジワ~ン。
こんなシーンで涙ぐんでしまうこと自体、私が歳を取ったということか。(^^;
 
何でも始めるのに遅いことはない。
こんな素晴らしいことが待っているならば、やってみなくちゃ。

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