夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈た行〉

2012年12月25日 | 映画(た行)
《た》
『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』(原題:Tucker and Dale vs Evil)
2010年のカナダ作品。
イケてない男2人、タッカーとデイルは親友同士。
人里離れた山中のボロい小屋を別荘として入手、休暇を過ごすことに。
時を同じくして近隣にキャンプに訪れたのが大学生グループ。
そのうちの女子学生1人が、夜釣り中のタッカーとデイルに遭遇。
驚いた彼女は川に落ちておぼれかける。
タッカーとデイルは彼女を救い、小屋で介抱するが、
大学生たちは彼女が殺人鬼に拉致されたと誤解して……。
スプラッタシーン続出ながら、それが派手すぎてホラーが駄目な私も大笑い。
どうでもええけど、タイトルは「デイル」なのに、
字幕がずっと「デール」だったのが気にかかる。(^^;

《ち》
『ちいさな哲学者たち』(原題:Ce n'est Qu'un Début)
2010年のフランス作品。
パリ近郊にあるジャック・プレヴェール幼稚園でおこなわれた、
3歳児を対象とする哲学の授業。
園児の2年間の授業の様子を収めたドキュメンタリーです。
女性教諭のパスカリーヌ先生は、園児たちとともに輪になって座り、
あれこれと議論のテーマを持ちかけます。
おもしろいなと思ったのは、何か質問されたとき、
大人は「なぜこんなことを聞くんだろう」と質問の意図を深読みする。
子どもは質問の裏側は考えず、テーマに即して実に素直に考えるのですねぇ。

《つ》
『ツクシのエロいい話』
こんなもんをここに挙げていいものかどうか迷ったのですが、
「つ」で始まる作品は、劇場で観てすでに書いたもの以外だとこれしかなくて。
一応AVではなく、一般でレンタルされている作品です。(^^;
コンビニでバイトしている超内気な女性ツクシは、常連客で役者志望のタカシに片想い中。
ある日、タカシがコピー機に忘れていった経歴書から、彼の住所を知る。
勇気を振り絞って届けに行くが、ちょうどタカシは携帯電話を片手に出かけるところ。
とっさに隠れたツクシは、電話の内容からタカシの合鍵の在処を知る。
こっそりとタカシの部屋に入り、掃除をはじめるツクシ。
以降、タカシがお金に困っていると知れば机の上にお金を置いたり、
冷蔵庫内のものの消費期限が近づけばさりげなく買い足したり。
密かな幸せを感じる日々だったが、やがてタカシにバレてしまい……。
ろくでなしのタカシにいいように利用され、最後は捨てられるツクシ。
けれどその後、幸せを掴んだ彼女の様子を見て、こんなAVもどきなのにしんみり。
彼女が手に取る映画雑誌は『映画秘宝』、読者アンケートの「洋泉社行」にウケまくり。

《て》
『テトロ 過去を殺した男』(原題:Tetro)
2009年のアメリカ/イタリア/スペイン/アルゼンチン作品。
船乗りのベニーは、船の故障でしばらくブエノスアイレスの港に停泊することに。
それを機会に、長らく音信不通だった腹違いの兄アンジェロを訪ねる。
しかし、兄はテトロと名前を変え、過去を捨てて生きていた。
つれない素振りにベニーはがっかりするが、
作家を目指していた兄の持ち物から家族の秘密を知り……。
監督は巨匠フランシス・フォード・コッポラ。
物語の現在を示す映像がモノクロ、過去を示す映像がカラーというのが粋。
フィルムノワール的な雰囲気で、入り込める人ならば唸るでしょう。

《と》
『トロール・ハンター』(原題:Trolljegeren)
日本では今春公開された、2010年のノルウェー作品。
モキュメンタリーの手法で撮られた怪作です。
北欧で古くから語り継がれている伝説の妖精“トロール”。
妖精と言えば可愛らしいが、その実体は巨大な体躯の怪物。
ノルウェーのある村に出入りする不審なハンターがいるとの情報を受け、
彼が何を追っているのかを突き止めることにした男女学生3人。
熊の密猟問題としてドキュメンタリー作品を撮るはずが、
ハンスと名乗るその男が狩っていたのはトロールで……。
ノルウェー政府はトロールの存在を知っているくせに、その存在自体を否定。
トロールによる被害をすべて熊による被害として発表します。
政府から極秘の任務としてトロール狩りを命令されて遂行するハンス。
ぶっ飛びのモキュメンタリーは無骨で想像以上に面白かったです。
ハリウッドでリメイク決定だそうな。これも楽しみ。

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