夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『セラヴィ!』

2018年07月25日 | 映画(さ行)
『セラヴィ!』(原題:Le Sens de la Fete)
監督:エリック・トレダノ,オリヴィエ・ナカシュ
出演:ジャン=ピエール・バクリ,ジル・ルルーシュ,ジャン=ポール・ルーヴ,
   ヴァンサン・マケーニュ,アルバン・イヴァノフ,アイ・アイダラ他

シネ・リーブル梅田で2本ハシゴの2本目。
『ルームロンダリング』の上映終了10分後、同じスクリーンで上映だったので、
オンライン予約した時点でまったく同じ席を確保していました。

監督は『最強のふたり』(2011)や『サンバ』(2014)のコンビ。
どうでもいい話ですが、“セ・ラ・ヴィ”と聞くと、
1980年代のロビー・ネヴィルのヒット曲を思い出します。
この人、その後はディズニー作品や他の歌手に曲を提供しているようですが、
自分で作って自分で歌った曲としてはいわゆる「一発屋」!?

マックスは老年にさしかかったベテランのウェディングプランナー
長年にわたり数々の結婚式をプロデュースしてきたが、そろそろ引退を考えている。

そんなある日、17世紀の古城を式場にした結婚式の依頼が舞い込む。
絢爛豪華な演出を望まれ、マックスは新郎新婦の願いを叶えようと意気揚々。

ところが集まったスタッフたちはポンコツばかりで、開いた口がふさがらない。
マックスの代理を務めるほど腕のあるはずのアデルは、
バンドを率いて音楽の演奏を担当するジェームスと喧嘩ばかり。
そのジェームスは披露宴会場に勝手に自分の宣伝リーフレットを置く。
昔のよしみで仕事を依頼したカメラマンは料理をつまみ食いし放題。
猫の手も借りたくて呼んできた義弟は、新婦が元同僚だと気づき、
スタッフではなく招待客のふりをしはじめる。
もうひとりの助っ人は実はズブの素人で、フルートグラスがなんたるかも知らない。

新郎はといえば、どれだけ金持ちなのだか知らないが、ずいぶんスカした奴。
自分の好きなように演奏を進めたいジェームスはカチンと来ている様子。

ひとつトラブルを解消したと思えばまた別のトラブルが起き、マックスはへとへと。
しかも不倫関係にあるスタッフのジョジアーヌは、
妻になかなか離婚を切り出さないマックスに愛想を尽かしたか、
ほかのスタッフとイチャイチャするものだから、マックスのイライラは募るばかりで……。

パリ同時多発テロが勃発して、沈痛な思いを消せないフランス国民に笑顔になってほしい。
そんな気持ちから監督は本作に着手したそうです。
その願いが通じて、フランス国内で大ヒット、その波は世界に広がりました。

私が観た日もよく客が入っていました。
そこそこ楽しめて、ところどころ大笑いしましたが、不倫話は余計だったかと。
だって、マックス役のジャン=ピエール・バクリは67歳、
本国ではハンサムと思われる顔立ちなのかもしれないけれど、
ただのハゲ親父といえばハゲ親父だし。
相手のジョジアーヌ役のスザンヌ・クレマンは49歳。
なんだかんだで20近くの歳の差でしょ、やっぱりオッサンの妄想よ。

マックスの義弟役のヴァンサン・マケーニュも人気俳優のようですが、私は苦手。
ハッキリ言うと、色の白いハゲ(他は濃そう)で小デブに愛を語られるのは嫌だ。
人の容姿をこんなふうに言っちゃいけないとわかっていながらすみません。
でもきっと、欧米で人気の俳優には、私の苦手なタイプがいっぱいいそう。
あ、向こうからお断り? し、失礼しました〜。(^^;

「妄想」のせいで、世間の人よりは私は楽しめなかったと思われますが、
いくつか心に残る台詞もあります。
目の前で何かものすごく悪いことが起こった時、人生を相対的に考えれば、
その悪いこともほんの一瞬の出来事なんだよって。
そうそう、物事はトータルで見ればいいんですよね。

ラストもよかったし、みんなを幸せな気持ちにする作品です。
しかし私の「妄想嫌い」ってどうなのよ、度を超えているかも。(^^;
いや、だからといって私がまったく妄想しないわけじゃないですから。
この手の、「オッサンオバハンの妄想が、妄想として描かれていないところ」が苦手なんだってば(笑)。

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