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『#真相をお話しします』

2025年05月08日 | 映画(さ行)
『#真相をお話しします』
監督:豊島圭介
出演:大森元貴,菊池風磨,中条あやみ,岡山天音,福本莉子,伊藤健太郎,栁俊太郎,綱啓永,
   田中美久,齊藤京子,原嘉孝,桜井ユキ,山中崇,秋元才加,大水洋介,伊藤英明他
 
何の割引もない月曜日。55歳以上は1,100円で観られるイオンシネマへ行くのがどう考えてもお得なんですが、
家とは反対方向の茨木に向かうのが面倒になり、109シネマズ箕面にてポイント鑑賞しました。
 
結城真一郎の売れに売れた同名小説を映画化。原作の感想はこちら
いちばん最近観たのが『新・三茶のポルターガイスト』(2024)だったせいで、ホラーの得意な監督という印象。
だけど、『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』 (2020)なんかも撮っているし、引き出しの数が多い。
 
ところで主演の大森元貴って、主題歌を歌うMrs. GREEN APPLEの人なんですね。
エンドロールを見るまで知らずにいてごめんなさい。上手いなぁ。
 
総合商社の社員だった桐山(菊池風磨)はある出来事をきっかけに退職。今は某ビルの警備員の職に就いている。
やむをえず借りた金は300万円に膨れあがり、明日返さなければどうなるかわからない。
金を作るためにエントリーしたのは、人気配信番組“#真相をお話しします”のスピーカーの座。
 
同番組を配信しているのはサテツ(岡山天音)。
サテツはその昔、離島の子どもたちの日常に密着した番組に登場した3人のうちの1人。
超人気番組だったのにある日突然配信が終了してしまい、世間にはその謎が明かされぬまま。
時を経てあのサテツが生配信番組を始めたものだから、皆がこぞって視聴するように。
 
視聴者は自分だけが知っているさまざまな事件の真相をまずはサテツに送る。
そしてサテツがこれぞと思う内容を送ってきた者をスピーカーに決定。
生配信番組でスピーカー自身が話し、視聴者はその話を面白いと思えば投げ銭するという仕組み。
スピーカーはアバターで表示されるから、匿名性は守られる。
 
桐山自身も強烈な体験を持っており、同番組にエントリーするよう背中を押したのは鈴木(大森元貴)。
同ビル内で働く鈴木は桐山と友人になり、桐山の体験ならきっとスピーカーに選ばれると言うのだ。
 
それを真に受けてエントリーした桐山だったが、サテツの口からはなかなか名前が出ない。
1人目、2人目と、いずれも世間を騒がせた事件の真相を語るスピーカーが現れ、ついに3人目に桐山が選ばれて……。
 
原作を読んだときに「記憶に残る話かと言われるとそんなことはない」と書きました。
実際2年半経った今、どの話もうろ覚え。だからこそ余計に、豊島監督は上手く映画にしたものだなぁと驚く。
あの『#拡散希望』で「殺したくなるほど下衆い親」を持つ息子、つまりサテツが生配信する番組の中で、投げ銭目当てに喋りたがるスピーカーたち。
匿名で10分ほど暴露話をして300万円とか500万円とか貰えるなら喋りたくもなりますかね。
 
1人目の『惨者面談』のスピーカー、カテキョ役は綱啓永。狂った隣の女に桜井ユキ。訪問先の夫に山中崇
2人目の『ヤリモク』のスピーカー、ミーコ役は福本莉子。父親役に伊藤英明
3人目の『三角奸計』のスピーカーが桐山で、その友人を伊藤健太郎栁俊太郎が演じています。
 
3話が披露された後に待ち受ける「#真相をお話ししますの真相」。
テンション高く振る舞う大森元貴と岡山天音の心の傷が感じられ、投げかけて閉じる幕もよかったと思います。
 
原作より面白かったと私は思う。

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