北朝鮮が、水素爆弾の実験に成功したとの報道がありました。
個人的には、嘘くさいなぁと感じているのですが、
そのへんの話はひとまず置いておきまして、
どちらかと言えば、実験による放射能の測定のため、百里基地から飛び立った
航空自衛隊のT-4(だったと思うんですけど、違ってたらすみません)の映像の方に、感心が向きました。
別にこれは、
「わぁ~


などと言う、ミーハーな感覚なのではなく(そもそも艦好きなので)、
昨年、春日基地見学の折、コックピットに座らせていただいたことによる、妙な親近感と、
お世話になった超ベテランパイロットさんたちのお顔が浮かんだことが理由です。
もちろん、百里から飛んだT-4なので、春日のパイロットさんたちが向かわれたわけではないのですが、位置関係など場合によっては、
彼らが向かうこともあるのではないだろうか、という思いがよぎったのです。
私自身が、自衛隊に心酔する以前から、陸上自衛隊のPKOのことは当然知っていましたが、見知った人が行くなどと言うことはなかったため、
当時は、
「ふ~~~ん…」
くらいの感覚しかありませんでした。
しかし、身近に、実際に行かれた方がいらして、その時のお話を詳しく聞いたり、
「今週から行きます」
という方とお会いすると、ぐっと身近な話になります。
「北の将軍様の誕生日がやってくる

という日も、以前は、
「あ~、例のマスゲームが行われるのね」
くらいしか思いませんでしたが、
この時は、北朝鮮からミサイルが発射される可能性が極めて高くなるため、その兆候が見られると、
海上自衛隊のイージス艦は海に出ていき、日本本土では、航空自衛隊のペトリオットが待ち構えます。
どのイージス艦が出ていくにせよ、知っている方の顔が浮かびますし、
高射隊の方の顔も浮かびます。
掃海隊の海外派遣が話題に上ると、掃海隊の方たちの顔が浮かんできます。
彼らのうち、誰かが危険な任務に派遣されるのだろうか?と。
ソマリア海賊対処も、知人が行くことで、遠い海の話ではなく身近に感じます。
いずれにせよ、ニュースだけを見ていると、自国のことでありながら、どこか他人ごとのように感じがちなのですが、
その任に、実際に携わる方と触れ合うと、TVの向こうの出来事ではなく、現実の問題だと認識できます。
そして、その時に初めて、本気で何も起こらなければよい…どうか平和であってほしいと、心から願わずにはいられなくなるのです。
国家存亡の危機に際して、実際に矢面に立つ方たちの顔を、一人も知らず、身近に感じていないと、無責任で好戦的な人間になります。
あるいは、無責任な平和論者になります。
またあるいは、無関心な人間のままです。
そのどちらも、私は嫌いです。
自衛官は普通の人たちであって、その普通の人たちが非常に重い責任を負っているだけだということを、身近に接する機会があると、
少しは感じていただけるのではないかと思います。
そういう機会を、今年はたくさん増やせたらいいなあと思います。
そして、それによって、国防ということに現実感を持ってくれる国民が一人でも増えることを願い、
さらに、国防から政治ということに、関心を持つ国民が増えていくことを願います。
それは、結局は、政治に関心を持つ国民が増えることが、国運を左右するのではないかと考えるからです。
なぜなら、戦後、アメリカは政治に無関心な国民を量産することを計画し、それが成功を収めたことで、現代の日本になっているのですから。
様々な自衛隊イベントに足を運ばれる時は、単に装備品を眺めたり撮影するだけではなく、
ぜひとも、マナーを守った上で自衛官のお話しを聞いてほしいと思います。
何かを知る、とか、理解するとか、そういうことでなくても、自衛官の生の話を聞いて接することで、
ほんの少しでも、今までよりは国防問題が身近に感じると思います。