彼と最初にホテルに行った時、別れ際にお小遣いだと言って、1万円呉れた。
わたしは返そうとしたけれど、このくらいはさせてくれよと言って、無理矢理に押し付けられた。なんだか変な気分だったけれど、1人暮らしのわたしには、そのお金がとてもありがたく、生活が助かるのも事実だったから、とうとう受け取ってしまった。
身体を売った?
そんなつもりじゃなかった。彼だって、わたしの身体を買ったとは思っていないだろう。
それから、彼とは何回もホテルに行ったけれど、お小遣いを呉れた時もあったし、呉れないときもあった。でも、食事代とかデート代は、いつも彼が出してくれていたから、彼にしてみたら、わたしって随分とお金のかかる女だったのかもしれない。
友人に訊いてみると、さすがにHの後で現金を貰ったことはないけれど、ピンチの時に出して貰ったことはあると言っていた。
わたしって、お金に困っていると思われていたのかな。
そう言えば、そんな話を彼にしたことがある。
両親と早い時期に死に別れて、苦労して定時制の高校に通ったこと。高校を卒業して、就職したけれど、お給料が安くて、家賃を払えないことがあったこと。思い余って、風俗で働いたこともあること。でも、風俗は長続きしなかった。昼間の仕事と両立させることが体力的に無理だったのだ。風俗はひどく身体が疲れる。決して楽な仕事じゃない。
今は、販売系の会社で事務をしている。お給料は前の会社よりはいいけれど、やはりきつい。同僚に食事に誘われても、お金がなくて付き合えないことの方が多い。
その点、彼とデートの時は、お金のことを心配しないで好きなものを注文できるから、とても幸せ。その後でラブホに誘われるのだって、光熱費や水道代のことを考えずに、好きなだけお風呂に入っていられるから、毎日だっていいくらいなのだ。そりゃ、厭でたまらない男の人となら、とてもそんなことできないけれど、わたしのことを愛しているって言ってくれる彼となんだし、わたしも今は彼のことを好きだから。
彼と付き合うようになってから、毎月のやりくりもちょっとだけ楽になった。
でも、好事魔多しっていうわよね。
彼に縁談話がもちあがった。お相手はとてもいいところのお嬢さんらしい。彼のご両親が懇意にしている方のお嬢さんで、わたしなんかとは家柄も学歴も月とスッポン。彼はわたしには何も隠さずに全てを話してくれた。
「mina以外の女と結婚するつもりはないからね」
お相手のお見合い写真をベッドの中で見せながら、彼はそう言ってくれた。
思えば、あの瞬間がわたしの一番幸せな時だったかもしれない。
彼の言葉はとてもうれしかったけれど、無理なのはその瞬間に判った。わたしなんかと一緒になれるはずがないのだ。たとえ彼と結婚できたとしても、どうやって彼の家族と付き合えばいいのだ。わたしは彼と別れようと悲しい決心をした。
わたしには多くの借金があった。生活するために消費者ローンで少しずつ借りていたのが累積して、もはや返済できるあてのないところにまで膨らんでいた。
それを隠したまま、彼と結婚するなんて不可能だった。
実は、それを解決する唯一とも思えるチャンスが訪れていた。
ほんの短い間だったけれど、風俗で働いていたときに知り合ったお客さんのひとりで、青年実業家がいた。その彼から連絡があって、愛人にならないかと誘われたのだ。
付き合っている彼と違って、その青年実業家には借金のことも話していた。
「今度、新しい個人事業を始めるのだけれど、今の秘書が結婚して辞めることになってね、手伝ってくれる女性を探していたんだ。前の秘書もそうだったんだが、単刀直入に言おう、僕のセックス秘書にならないか。そのローンも全て肩代わりしてあげる。住むところは市内のマンションを用意する。それは事務所をかねた君の住居ということになるが、お給料は毎月20万円、ボーナスは年2回、正式な社員として採用するから健保もつくし、福利厚生面は僕の経営している会社の他の正社員と同じ扱いだ」
「わたし、秘書なんかしたことがないし・・・・・・」
「セックス秘書と言ったろう。そちらの方だけでいいんだ」
「・・・・・・」
わたしが黙っていると、彼は名刺を差し出した。
「覚悟がついたら、電話してきてくれ。ただし、期限は明日までだ。君が駄目なら、ほかをあたらないといけないのでね」
その期限が今日なのだ。
よりによって、そんなときに、彼に縁談話がもちあがるなんて。
こうまでタイミングが合ってしまうと、これは抗することのできない運命なのだと踏ん切りがついた。
わたしは青年実業家のセックス秘書になることを決心した。
そして、付き合っている彼には何も告げずに自宅を引き払い、青年実業家の用意してくれたマンションに移り住んだ。
これでいいのだ。
彼はあのお嬢さんと結婚して、幸せな家庭を築くことだろう。わたしは、それを陰ながら祈ることにしよう。
わたしが彼の用意してくれたマンションに越していくと、彼は上機嫌で出迎えてくれた。
「ここには、わたしのほかは誰も来させないから、安心してくれていいよ」と言って、マンションの中を案内してくれた。
ベランダに向かったLDKが事務所兼応接室兼社長室で、わたしの寝室は玄関を入って右側の10畳ほどの洋室だった。ウォークインクロゼットもついた贅沢な1室だった。高級ベッドや大型液晶テレビも備え付けられていて、こんな生活をしてしまったら、もう元の生活には戻れないだろうと恐怖さえ覚えた。ほかは、社長用の寝室と特に使用されていない8畳ほどの洋室とジェットバス付きのバスルームという間取りだった。
君の制服だといって、濃紺のブレザースーツと黒のパンストを手渡されたので、わたしの部屋に行って着替えようとしたら、目の前で着換えなさいと命令された。
「・・・・・・」
わたしがうろたえて立ちすくんでいると、彼に「セックス秘書だと言ったろう。自分の役目をよく理解するんだ」と言われた。
わたしは眼を瞑って、天を仰いだ。
「覚悟はできていたのじゃなかったのかい」
彼はからかうように、わたしに言った。
そうなのだ。今更、引き返すことなんてできない。ローンは全額、彼に肩代わりして貰ったし、元恋人には、別れの置手紙までしてきた。もうどこにも逃げ込む場所はないのだ。
わたしは震える手で、着ている物のボタンを外していった。ブラウスを脱ぎ、スカートを落として、下着だけになったわたしは、手渡されたパンストを穿こうとしたら、「駄目だよ。下着も全部脱ぐんだ。君の制服は今渡したものだけだ」と強い口調で指示された。
「えっ・・・・・・」
わたしは包装袋から取り出したパンストを見詰め、放心状態になった。それは、ガータータイプのもので、股間を覆う部分はもともとない。それだけしか身に付けられないのなら、胸も股間も剥き出しのままということになる。わたしにもセックス秘書とはどんなものなのかがようやく理解でき始めた。
覚悟を決めて、ブラジャーを取り、ついでパンツも脱いだ。全裸の上に、黒のパンストを穿き、次いでミニスカートを穿き、ブレーザーを羽織った。
「うん、いいじゃないか。よく似合っている。その制服は、そのへんのコスチューム屋や制服屋から買ったものじゃないんだ。DCブランドにオーダーメイドさせた高級品なんだよ。本社の女子職員の中でもminaほど似合っている女性はいないなぁ。やはり君を採用して正解だった」
彼は目を細めて喜んでいる。
「さあ、こちらにおいで」
彼をわたしを手招きした。
わたしが彼の前に立つと、いきなりお尻を触ってきた。
「本社でこんなことをしたら、即セクハラで訴えられるからね。そういう意味でも、minaはなくてはならない存在なのだよ。社長がセクハラで退陣なんてことになったら、我社は潰れてしまう。君の役目は、それを防止することでもあるんだ」
彼の手は、スカートの中にまで入ってきた。むちろんそれを拒絶する権利は、セックス秘書のわたしにはない。
彼の指がわたしのスリットに入ってきた。
「はあああああ」
わたしは思わず腰を引いた。だが、彼はわたしのお尻を鷲掴みにすると、強引にわたしの身体を引き寄せた。
「これから入れるんだから、こうやって濡らしてやろうとしているのに、逃げたら駄目じゃないか」
「・・・・・・」
わたしは唇を噛んで、彼の指による蹂躙に耐えた。彼の指の動きに応じて、しだいに潤ってくるのが判る。彼の指がわたしの中に抵抗もなく出入りできるようになるのに幾らも時間はかからなかった。
「君以外の女子社員は、下着もブラウスもつけているからなぁ。こんなふうに胸に頬ずりすることもできない」
彼はわたしのブレザーの前をはだけ、剥き出しになった両乳房に顔を埋めた。
「それじゃ、両手を机について、こっちにお尻を突き出すんだ」
彼の言うとおりのポーズをとると、彼はわたしのスカートを腰まで捲り上げた。
「おう、白くて綺麗なお尻だ。いいねえ、たっぷりとした量感もある」
彼はわたしのお尻を撫で回している。
いよいよ彼のものを受け容れさせられるときがきた。覚悟していたとはいえ、怯えと不安とさまざまな思いが脳裏をよぎった。
「あ・・・・・・」
彼のものが入ってきた。思ったよりも抵抗はなかった。それよりも、胸が苦しいような気持ちのよさが全身を痺れさせて、何も考えられなくなった。
「いいじゃないか、とても感じる。動きにあわせて、minaも腰をふってごらん」
彼に言われなくても、快感を求めて、自然に腰が動き始めていた。
「ああん」
思わず、恥ずかしい声もあげてしまった。わたしのあそこは洪水のようにびしょ濡れになっていた。
「よし、試運転も順調にいったし、次は記念撮影だ」
彼はソファに腰をかけると、わたしにその上に跨るように命じた。
「写真は厭です」
わたしが抵抗すると、彼はわたしに諭すように言った。
「何を言ってるんだ。これはお互いのためなんだよ。現在の状況を考えてみたまえ。事が露見すれば、君は失うものなどないが、僕は何もかも失ってしまうだろう。一方、君だって、僕が約束を守るという保証がほしいだろう。だから、セックスしているところをビデオにとって、お互いが持ち合うのさ。これで、2人とも安心できる。それとも、セックス秘書を辞めるかい」
わたしは諦めて、彼の方にお尻をむけた格好で、彼に跨った。両脚はソファの上で大きくM字に開脚している。彼のものが、ずぶずぶとわたしの中に入ってきた。
「新しいことを考えるときには、無性に女が欲しくなるんだ。セックスによって、感性が研ぎ澄まされて、次々と斬新なアイデアが浮かんでくるのだ」
彼はわたしを下から突き上げながら、耳元で囁いた。
目の前の大型モニターには、そんなあられもない格好で犯されているわたしの姿が鮮明に映し出されていた。
(了)
わたしは返そうとしたけれど、このくらいはさせてくれよと言って、無理矢理に押し付けられた。なんだか変な気分だったけれど、1人暮らしのわたしには、そのお金がとてもありがたく、生活が助かるのも事実だったから、とうとう受け取ってしまった。
身体を売った?
そんなつもりじゃなかった。彼だって、わたしの身体を買ったとは思っていないだろう。
それから、彼とは何回もホテルに行ったけれど、お小遣いを呉れた時もあったし、呉れないときもあった。でも、食事代とかデート代は、いつも彼が出してくれていたから、彼にしてみたら、わたしって随分とお金のかかる女だったのかもしれない。
友人に訊いてみると、さすがにHの後で現金を貰ったことはないけれど、ピンチの時に出して貰ったことはあると言っていた。
わたしって、お金に困っていると思われていたのかな。
そう言えば、そんな話を彼にしたことがある。
両親と早い時期に死に別れて、苦労して定時制の高校に通ったこと。高校を卒業して、就職したけれど、お給料が安くて、家賃を払えないことがあったこと。思い余って、風俗で働いたこともあること。でも、風俗は長続きしなかった。昼間の仕事と両立させることが体力的に無理だったのだ。風俗はひどく身体が疲れる。決して楽な仕事じゃない。
今は、販売系の会社で事務をしている。お給料は前の会社よりはいいけれど、やはりきつい。同僚に食事に誘われても、お金がなくて付き合えないことの方が多い。
その点、彼とデートの時は、お金のことを心配しないで好きなものを注文できるから、とても幸せ。その後でラブホに誘われるのだって、光熱費や水道代のことを考えずに、好きなだけお風呂に入っていられるから、毎日だっていいくらいなのだ。そりゃ、厭でたまらない男の人となら、とてもそんなことできないけれど、わたしのことを愛しているって言ってくれる彼となんだし、わたしも今は彼のことを好きだから。
彼と付き合うようになってから、毎月のやりくりもちょっとだけ楽になった。
でも、好事魔多しっていうわよね。
彼に縁談話がもちあがった。お相手はとてもいいところのお嬢さんらしい。彼のご両親が懇意にしている方のお嬢さんで、わたしなんかとは家柄も学歴も月とスッポン。彼はわたしには何も隠さずに全てを話してくれた。
「mina以外の女と結婚するつもりはないからね」
お相手のお見合い写真をベッドの中で見せながら、彼はそう言ってくれた。
思えば、あの瞬間がわたしの一番幸せな時だったかもしれない。
彼の言葉はとてもうれしかったけれど、無理なのはその瞬間に判った。わたしなんかと一緒になれるはずがないのだ。たとえ彼と結婚できたとしても、どうやって彼の家族と付き合えばいいのだ。わたしは彼と別れようと悲しい決心をした。
わたしには多くの借金があった。生活するために消費者ローンで少しずつ借りていたのが累積して、もはや返済できるあてのないところにまで膨らんでいた。
それを隠したまま、彼と結婚するなんて不可能だった。
実は、それを解決する唯一とも思えるチャンスが訪れていた。
ほんの短い間だったけれど、風俗で働いていたときに知り合ったお客さんのひとりで、青年実業家がいた。その彼から連絡があって、愛人にならないかと誘われたのだ。
付き合っている彼と違って、その青年実業家には借金のことも話していた。
「今度、新しい個人事業を始めるのだけれど、今の秘書が結婚して辞めることになってね、手伝ってくれる女性を探していたんだ。前の秘書もそうだったんだが、単刀直入に言おう、僕のセックス秘書にならないか。そのローンも全て肩代わりしてあげる。住むところは市内のマンションを用意する。それは事務所をかねた君の住居ということになるが、お給料は毎月20万円、ボーナスは年2回、正式な社員として採用するから健保もつくし、福利厚生面は僕の経営している会社の他の正社員と同じ扱いだ」
「わたし、秘書なんかしたことがないし・・・・・・」
「セックス秘書と言ったろう。そちらの方だけでいいんだ」
「・・・・・・」
わたしが黙っていると、彼は名刺を差し出した。
「覚悟がついたら、電話してきてくれ。ただし、期限は明日までだ。君が駄目なら、ほかをあたらないといけないのでね」
その期限が今日なのだ。
よりによって、そんなときに、彼に縁談話がもちあがるなんて。
こうまでタイミングが合ってしまうと、これは抗することのできない運命なのだと踏ん切りがついた。
わたしは青年実業家のセックス秘書になることを決心した。
そして、付き合っている彼には何も告げずに自宅を引き払い、青年実業家の用意してくれたマンションに移り住んだ。
これでいいのだ。
彼はあのお嬢さんと結婚して、幸せな家庭を築くことだろう。わたしは、それを陰ながら祈ることにしよう。
わたしが彼の用意してくれたマンションに越していくと、彼は上機嫌で出迎えてくれた。
「ここには、わたしのほかは誰も来させないから、安心してくれていいよ」と言って、マンションの中を案内してくれた。
ベランダに向かったLDKが事務所兼応接室兼社長室で、わたしの寝室は玄関を入って右側の10畳ほどの洋室だった。ウォークインクロゼットもついた贅沢な1室だった。高級ベッドや大型液晶テレビも備え付けられていて、こんな生活をしてしまったら、もう元の生活には戻れないだろうと恐怖さえ覚えた。ほかは、社長用の寝室と特に使用されていない8畳ほどの洋室とジェットバス付きのバスルームという間取りだった。
君の制服だといって、濃紺のブレザースーツと黒のパンストを手渡されたので、わたしの部屋に行って着替えようとしたら、目の前で着換えなさいと命令された。
「・・・・・・」
わたしがうろたえて立ちすくんでいると、彼に「セックス秘書だと言ったろう。自分の役目をよく理解するんだ」と言われた。
わたしは眼を瞑って、天を仰いだ。
「覚悟はできていたのじゃなかったのかい」
彼はからかうように、わたしに言った。
そうなのだ。今更、引き返すことなんてできない。ローンは全額、彼に肩代わりして貰ったし、元恋人には、別れの置手紙までしてきた。もうどこにも逃げ込む場所はないのだ。
わたしは震える手で、着ている物のボタンを外していった。ブラウスを脱ぎ、スカートを落として、下着だけになったわたしは、手渡されたパンストを穿こうとしたら、「駄目だよ。下着も全部脱ぐんだ。君の制服は今渡したものだけだ」と強い口調で指示された。
「えっ・・・・・・」
わたしは包装袋から取り出したパンストを見詰め、放心状態になった。それは、ガータータイプのもので、股間を覆う部分はもともとない。それだけしか身に付けられないのなら、胸も股間も剥き出しのままということになる。わたしにもセックス秘書とはどんなものなのかがようやく理解でき始めた。
覚悟を決めて、ブラジャーを取り、ついでパンツも脱いだ。全裸の上に、黒のパンストを穿き、次いでミニスカートを穿き、ブレーザーを羽織った。
「うん、いいじゃないか。よく似合っている。その制服は、そのへんのコスチューム屋や制服屋から買ったものじゃないんだ。DCブランドにオーダーメイドさせた高級品なんだよ。本社の女子職員の中でもminaほど似合っている女性はいないなぁ。やはり君を採用して正解だった」
彼は目を細めて喜んでいる。
「さあ、こちらにおいで」
彼をわたしを手招きした。
わたしが彼の前に立つと、いきなりお尻を触ってきた。
「本社でこんなことをしたら、即セクハラで訴えられるからね。そういう意味でも、minaはなくてはならない存在なのだよ。社長がセクハラで退陣なんてことになったら、我社は潰れてしまう。君の役目は、それを防止することでもあるんだ」
彼の手は、スカートの中にまで入ってきた。むちろんそれを拒絶する権利は、セックス秘書のわたしにはない。
彼の指がわたしのスリットに入ってきた。
「はあああああ」
わたしは思わず腰を引いた。だが、彼はわたしのお尻を鷲掴みにすると、強引にわたしの身体を引き寄せた。
「これから入れるんだから、こうやって濡らしてやろうとしているのに、逃げたら駄目じゃないか」
「・・・・・・」
わたしは唇を噛んで、彼の指による蹂躙に耐えた。彼の指の動きに応じて、しだいに潤ってくるのが判る。彼の指がわたしの中に抵抗もなく出入りできるようになるのに幾らも時間はかからなかった。
「君以外の女子社員は、下着もブラウスもつけているからなぁ。こんなふうに胸に頬ずりすることもできない」
彼はわたしのブレザーの前をはだけ、剥き出しになった両乳房に顔を埋めた。
「それじゃ、両手を机について、こっちにお尻を突き出すんだ」
彼の言うとおりのポーズをとると、彼はわたしのスカートを腰まで捲り上げた。
「おう、白くて綺麗なお尻だ。いいねえ、たっぷりとした量感もある」
彼はわたしのお尻を撫で回している。
いよいよ彼のものを受け容れさせられるときがきた。覚悟していたとはいえ、怯えと不安とさまざまな思いが脳裏をよぎった。
「あ・・・・・・」
彼のものが入ってきた。思ったよりも抵抗はなかった。それよりも、胸が苦しいような気持ちのよさが全身を痺れさせて、何も考えられなくなった。
「いいじゃないか、とても感じる。動きにあわせて、minaも腰をふってごらん」
彼に言われなくても、快感を求めて、自然に腰が動き始めていた。
「ああん」
思わず、恥ずかしい声もあげてしまった。わたしのあそこは洪水のようにびしょ濡れになっていた。
「よし、試運転も順調にいったし、次は記念撮影だ」
彼はソファに腰をかけると、わたしにその上に跨るように命じた。
「写真は厭です」
わたしが抵抗すると、彼はわたしに諭すように言った。
「何を言ってるんだ。これはお互いのためなんだよ。現在の状況を考えてみたまえ。事が露見すれば、君は失うものなどないが、僕は何もかも失ってしまうだろう。一方、君だって、僕が約束を守るという保証がほしいだろう。だから、セックスしているところをビデオにとって、お互いが持ち合うのさ。これで、2人とも安心できる。それとも、セックス秘書を辞めるかい」
わたしは諦めて、彼の方にお尻をむけた格好で、彼に跨った。両脚はソファの上で大きくM字に開脚している。彼のものが、ずぶずぶとわたしの中に入ってきた。
「新しいことを考えるときには、無性に女が欲しくなるんだ。セックスによって、感性が研ぎ澄まされて、次々と斬新なアイデアが浮かんでくるのだ」
彼はわたしを下から突き上げながら、耳元で囁いた。
目の前の大型モニターには、そんなあられもない格好で犯されているわたしの姿が鮮明に映し出されていた。
(了)
あれ?
あはは、、
「アロマ・マッサージ」の記事を読んで分かりました。
両方の文章から、導き出された真実。
ポアロみたいです。